記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【クトゥルフ神話TRPG】「水生桜」リプレイ小説 Episode 8 -油乃浜村の真実-

※※※注意※※※

本リプレイ小説にはクトゥルフ神話TRPGのソロプレイシナリオ『水生桜(みぶざくら)』のネタバレが含まれています。

少しでもプレイする予定がある方は、今すぐブラウザバックしてください。


シナリオ名:水生桜(みぶざくら)
シナリオ作者様:DEN助

BOOTHにて無料配布されていますので、詳細は以下のリンクからご覧ください。

*フリー配布*クトゥルフ神話TRPG用ソロプレイシナリオ『水生桜(みぶざくら)』

素敵なシナリオを作成されたDEN助様に感謝申し上げます。

それでは、物語の続きから始めましょう。

※本Episodeは情報整理パートになります。既にシナリオ情報をご存じの方は、Episode 9まで飛ばして頂いても構いません。


11.情報交換

KP : あなたの心のこもった言葉(1クリ)を聞いた弟古井は、覚悟を決めたのか、あなたに様々な情報を共有してくれます。まずは、弟古井が油乃浜村に居る理由と、これから緋利木にお願いしたいことを話してきます。


  • 元々油乃浜村は海神の娘である《御子様》を信仰していた。しかし、ある時から《月の神》を信仰する月光教会の民が村を侵略しに来た。

  • 月光教会はこの村での権利を独占し、今日の満月の夜に《御子様》を《月の神》に捧げようとしている。《御子様》の喪失は世界の崩壊を招くため、これだけは何とか回避しなければならない。

  • なんとか《御子様》を海へと逃がしたいが、唯一の脱出口である地下水路は未知の手段で封印されている。この封印を突破する手段を水生五郎は探しているが、進捗は芳しくない。

  • 非常手段として《御子の寝所》の桜色の縄格子を焼き切ることで、《御子様》に地上から脱出してもらおうと考えている。しかし、それには弟古井の肉体に流れる桜色の液体『桜蝋(さくらろう)』を全て使い切らなければならず、弟古井の命が永遠に失われてしまう。

  • PCには満月が昇るまでに、地下水路の封印を解いて欲しい。間に合わなさそうだと思ったら、非常手段を使うのでPCは逃げて欲しい。


KP : さらに、水生五郎のバッグの中に入っていた『水生の封術書』の内容と三種類の封印『注連縄』について教えてくれます。ついでにバッグの中身も確認できるでしょう。


バッグの中身
①空気銃:狩猟用の 2 連装ライフル(2d6+1/ 耐久 10)
②塩のペレット 20 個(①の弾丸)
③マチェット
④光沢のある木片:特殊な油脂を染みこませた、着火材
⑤手帳
⑥水生の封術書

五郎の手記①
力強い文字で乱雑に刻まれている。日付などの記述はない。断片的に、各地を転々としていたらしき記述を読み取れる。判読の難しい字もあるが、主な可読個所はページ順に以下の通り。

”村は月光教会の信者の手に落ちた。水生一族のほとんども捕まってしまった。私は暴風雨の混乱に乗じて、どうにか逃げ仰せたが……”
“幸いにも、神社から研究所に入る方法は、変貌した信者達には、手が出せないところに保管している。お宿り岩の青縄はもっとも弱い封印だが、破る方法それ自体も研究所にしか無いので、そちらもしばらくは安全だろう”
”あの子も、台風の最中に姿をくらましたと聞く。あの子はこのまま、お側役を捨て、村を忘れてゆくのが良い”
”この身体に、せめてまともな人の血が流れておれば”


水生の封術書
研究所と呼ばれる場所で制作されている、秘伝の染料を使った色のついた縄について書かれている。神事では三色の注連縄を用い、それぞれに役割があるらしい。

"みこさまと、我らをわかつ、桜縄”
”邪魔者とおすな、青い縄”
”儀式の結びに、赤い縄”
”縄を破るにゃ火をともせ”
”色を練りこみ火をともせ”

注連縄について
・注連縄は桜、青、赤の三種類が存在する。
・《御子様》の前の桜色の縄格子は弟古井の中に存在する『桜蝋』でしか破壊できない。
・《御子の寝所》の側面には水生が作った青い注連縄で封印された抜け戸がある。どこに繋がっているか不明だが、封印を解除する手段はあるらしい。


PL : つまり……どういうこった?
KP : ということで、この場でシナリオのクリア条件をお伝えしましょう。

最終目的:
満月までに地下水路の封印を解く

やるべきこと:
1. 地下水路の封印を解く方法を探す
2. 『注連縄』に関する情報を調べる
3. 地下水路の場所を発見する

Ending到達条件:
1. 地下水路の封印を解く
2. 満月が昇りきる
3. PCもしくは特定のNPCが死亡する

KP : そして、このタイミングで弟古井は『注連縄』に関連する情報として、《村落中心部》のどこかに存在する《水生五郎の自宅》を探すことを提案してきます。
PL : 成程。次の目的値ってわけか。
KP : あと、このタイミングで【アイデア+30】でダイスロールどうぞ。

緋利木 茂
CCB<=70+30 【アイデア】 (1D100<=100) > 18 > 成功

KP : では、あなたは地下水路が『赤い注連縄』によって封印されており、水生五郎には『赤い注連縄』を解除する方法が無かった可能性を思いつきます。
PL : それは気づいてたけど……。成程ね、赤は訳アリと。
KP : まだ処理は続きます。弟古井との情報交換を終えて一息ついたあなたは、自然と目が縄格子の奥へと吸い込まれていきます。顔を背けようとしても、どうしても視線は真っすぐと御子様の方に向かってしまうでしょう。


KP『洞窟の最奥には、タコを思わせる頭部と女性の肉体を持った、50メートルにも及ぶ巨体を持つ異形が横たわっていた。乳白色の体から浮き出るように飛び出す漆黒の瞳が、あなたをじっと見つめて離さない。

ふと弟古井が手を叩いた瞬間に、あなたの体は崩れ落ちていました。弟古井は手で×マークを作り、御子様に「めっ!」とメッセージを送っています。常識では考えられない怪物を見たあなたは、全身が震え、立つこともままなりません。』


KP : ということでSANチェックです!1d6/3d6+2でいこう!
PL : 今SAN値23しかないんだが……。大丈夫かこれ。

緋利木 茂
1d100<=23 【正気度ロール】 (1D100<=23) > 17 > 成功
1D6 (1D6) > 6

PL :耐えた……けど最大値。
KP : 一時的発狂は場面が変わって治っているし、SAN値が5以上減ったので振り直しですね。【アイデア】ロールどうぞ。

緋利木 茂
CB<=70 【アイデア】 (1D100<=70) > 98 > 致命的失敗

KP : オリ卓ルールで発狂のアイデアロールのクリティカル・ファンブルは好きな狂気を一個選んでいいことになってるんだよね。ちなみに1クリ・100ファンは2個選べるぞ!
PL : じゃあ7の「幻覚あるいは妄想」で。御子様が弟古井のお父さんに見えるということにします。


KP『緋利木はしばらく呆然とした後、目が虚ろな状態ですっと立ち上がります。そして、ありえないことに御子様に向かって会話を始めるでしょう。』

緋利木「あぁ……弟古井のお父様でしたか。驚いてしまい失礼しました。」

緋利木「でも、弟古井もお父様が一緒なら安心ですね。弟古井を頼んでもいいですか。この俺が、必ず救う方法を見つけてみせます。」

KP『緋利木の声は洞窟内を虚しく響くばかりで、返事はありません。しかし、弟古井の必死の叫び声が、どこからかぼんやり聞こえて来るように感じます。そして、洞窟の奥を見ていたあなたの目を、弟古井は体を使って遮ってきます。』

弟古井「おにいちゃん、しっかりしてよ……!!!奥にいるのは御子様で、ボクのおとうさんじゃない……!」

弟古井「ボクのおとうさんにはさっき会ったでしょ?目を覚まして!おにいちゃんがダメになっちゃったら、ボクはもう……」

KP『迫真の呼びかけに、あなたははっと正気に戻ります。目の前にはあなたに説得を続ける弟古井のぐじゃぐじゃになった顔があります。』

緋利木「はっ!…………ごめんよ、デコちゃん。心配させちゃって。もう大丈夫だから。」

KP『格子越しに泣き続けた弟古井でしたが、しばらくして疲れたのか、その場ですやすやと寝てしまいます。』

緋利木「デコちゃん……。大丈夫、自分が助けるから。ちょっと待っててな。」

KP『そう言い終わる前に、緋利木の足は既に村落中心部の方へ向かっていたのでした。』

[ 時間経過 ] STEP Counter : 6 → 7


PREVIOUS Episode : 【クトゥルフ神話TRPG】「水生桜」リプレイ小説 Episode 7 -再会、そしてシナリオブレイクへ-

NEXT Episode : 【クトゥルフ神話TRPG】「水生桜」リプレイ小説 Episode 9 -孤軍奮闘-

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?