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”レッド・ロケット”を観て

ポルノ俳優だった主人公のマイキーは落ちぶれ、無一文で故郷に戻る
別居妻レクシーの家に戻り、麻薬を売り捌き、ドーナツ店での少女にのめり込む
甘いマスクに会話に長け、パッと見はイケてるのだが、人生観がないのだろう
常に利のある方をとるため、酷く場当たり的であり、ご都合主義ともとれる
犬のさかりのように所かまわず女を求め、平気でポルノの会話をする
ただ、IQが低いようにはみえない
例えば、嫌悪感を露なレクシーやドーナツ店の少女への会話は巧みである
厚かましい上、恥じらいがないのだろう
とはいえ、ドーナツ店の少女の元彼にボコボコにされてもやり返すこともしない
プライドや恥ずかしさを捨てているようにも見える
観ていて胸焼けするくらい不快に感じた
やることもなく庭先で煙草を吸う様からは、何か孤独に対する怖れを感じた
つまり、マイキーの破天荒な行為は怖れからくるのではなかろうか
自分の弱さと向き合う大切さを感じた

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