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大滝さん

その方が笑うと、まわりがパッと明るくなります。 その方はまわりの人たちを明るくしてくれる人です。
お伺いしたことはありませんが、
おそらく、お歳は60代かと思われます。

大滝さん(仮名)との出会いは、
庭に、首輪に鈴を3つ付けて現れ、居ついた猫ちゃんの飼い主さんを探す、または、探し出せなかった時に里親さんを探す、その際にご相談にのっていただいたご近所の猫ちゃん想いのスペシャリストさんです。

すぐにライン交換し、やり取りが始まりました。
その居ついた猫ちゃんの元飼い主さんを見つけることは出来ませんでしたが、その代わり、大事にしてくださる素敵な里親さんに無事に引き渡すことが出来ました。
ずずちゃんは今、とても幸せに暮らしています。

いつだったか、私の方から、
大滝さんへ
「寒い冬を外で越す猫ちゃん達のことが心配です」
とメッセージを送らせていただきました。
それに対して、
いただいた返信で印象に残っている言葉があります。
それは、
「本当に心配ですよね。
冬の寒さは野良ちゃん達を半減させると言われています。
せめてお腹がいっぱいになっていたら、生きる力になると思うのですが。考えると胸が痛くなります。」と、お返事をくださいました。
猫ちゃんたちに対しての深い愛情を感じました。

また、ある日のやり取りでは、
「人も猫も皆んないつかは虹の橋を渡っていってしまうけど、自分とご縁のあった子に心をかけてあげられて、少しでも幸せでいる時間が持ててくれたらと、いつも思います。
どの子も幸せに生きられて天寿を全うできたらどんなに良いかと思います。」
と、くださいました。
ご自身も保護した猫ちゃんを数匹飼っていらっしゃいます。
そんな風に猫ちゃんたちを思いやってくださる、
とてもお優しい方なんです。

それから、
「note、読ませていただいています。
楽しみになっています。
こんな事を言うと、上から目線の評論家みたいで心苦しいのですが、文章が最初の頃より今に近づくにつれ、肩の力が抜けて、構えた力も無くなり、つむぎさんの優しさの伝わり方が、とても気持ちよく、読者として癒され度合いが格段にアップしたように思えて、本当に嬉しいです。
これからもつむぎさんの書いたものが、色々な人の心に届く事を祈っていますよ。」
と感想をくださり、
私は、有り難くって、嬉しくって、目に涙を溜めながら読ませていただきました。
大滝さんは、いつしか感想をくださる読者さんになってくださっていました。

そんな大滝さんは、数年前にご病気をされ、
季節の変わり目や天候の変化で、
右半身の痛みが強くなり、お辛い日を過ごされることがあります。

私は大滝さんと出会ってから、大滝さんのお誘いもあり、ご近所の奥さま達で作られるお味噌作りにも参加をさせていただいています。
いつも、お味噌作りの場所は、メンバーの冨永さん(仮名)のご自宅です。
昨年は、大滝さんと一緒に参加をさせていただきましたが、今年は、大滝さんのお身体の具合いが悪く不参加でした。

大滝さんから、メッセージが届きました。
「つむぎさん、すみませんが、お味噌作り、宜しくお願いします!」と。

今年は私だけ、冨永さんのお宅に行かせていただき、お味噌作りをしました。
私はその日、大滝さんのお味噌を作りました。

そして、お味噌作りが終わったあと、お茶をごちそうになりながら、冨永さんと少しお話しをしました。
冨永さんがふと、おっしゃいました。
「大滝さんは、いつもお元気そうに見えるけれど、実際、お身体の方はかなりシンドい状態だと思うんです。」と。
「大滝さんには、長生きしてもらいたいって思っています」とおっしゃいました。
私も全く同じ気持ちです。
笑顔の素敵な大滝さんは、
皆さんから慕われ、皆さんが大滝さんの事が大好きで、大切で、長生きをしていただきたいと思っています。
大滝さんは、皆さんがそんな風に思いたくなるような方なんです。

大滝さん、いつか言ってくださいましたよね。
亡くなった猫ちゃんのお話しの中で、
「人間もそうですが、思い出してあげる事で供養になるというか、想いが伝わるらしいですよ。」って。

私もいつも大滝さんのことを想っています。
お身体がお辛くなりませんように。
痛みから解放されますように。
その素敵な笑顔がずっと続きますようにと。

いつもありがとうございます。
これからも、よろしくお願いします。 つむぎ



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