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マッスルバーに行ってきたレポ

マッスルバーことガチムチ若い男の筋肉を合法的にお触りできる空間、皆さんご存知だろうか。

私は以前からめちゃくちゃその楽園に行ってみたかった。
この間(といっても長らくこの記事を下書きに溜めすぎてもういつだったか思い出せません。懺悔)大学の友達に、マッスルバーに行かないかと血眼で誘ってみたところ、はい いいですよといった感じで快諾を得たので、この度ピチピチ女子大生二人は心斎橋ど真ん中に位置するマッスルバーに乗り込む運びとなった。

「いらっしゃいマッスル〜〜!!」
緊張した面持ちでマッスルバーの扉を開けた私たちを待ち構えていた、大量の上裸マッスルたちの第一声である。もうマッスルバーぐらいになると、いらっしゃいませなんて面白みのない挨拶はしないのだ。まだ何もしていないのに自分達を取り巻くカオス空間にめちゃくちゃニコニコしてしまう友達と私。

ちなみに予約の段階で既に様子がおかしかった


店内は暗く、クラブのようなパリピ照明に照らされてマッチョたちの肌色が赤、青、緑と目まぐるしく変わっていた。筋肉が仕上がりすぎている担当マッチョに卓に案内される。腕におしぼりを挟んで上腕二頭筋を見せつけながら「どうぞ」とばかりに渡されるんだけど、ムッチムチすぎて全然取れない。私は両手でほぼむしりとる形でおしぼりを手にした。なんだこれ。
もうすでに面白くてケラケラ笑っている私たちの前に、何人ものマッチョの壁が立ちはだかった。壮観である。何これ…?とポカンとしていたら、頼んでもいないのに彼らは客の卓の前でオレンジレンジのイケナイ太陽を踊り出した。
ナーナーナーナナナーナナ♪\マッスル!/
ナーナーナーナナナーナナ♪\マッスル!/  愉快な合いの手付き。
担当マッスルにおずおずと「この状況なんですか…?」と聞くと、「フィーバータイムです」と返ってきた。ツムツムか何かですか?

そしてこのマッスルバー、なんといってもマッスルたちの筋肉が触り放題なのである。嬉しすぎる。食べ放題より背徳感溢れる字面だ。
「触っていいですか…?」と鼻の下を伸ばしきって笑顔を浮かべた私の姿は地元で暮らすお母さんが見ればきっと泣くだろう。
マッスルが私の手を取って自らの胸筋に当てた瞬間、柔らかすぎて本当にびっくりした。上質な筋肉は柔らかいと聞いたことがあるけれど本当だった。
そしてもう一つびっくりしたのが、店のマッスルみんなお肌もピッチピチなのだ。20歳女子大生の私より全然、全身すべすべだった。筋肉を鍛えているからピチピチなのか、たまたま肌質が素晴らしい人がマッスルへと成長したのかはわからない。でも多分前者な気がする。仮説として、筋肉のお手入れをしているうちに自分のお肌にも愛着が湧いてきて、肌まで含めてまるっと丁寧にお手入れしている説をここで提唱しておく。彼らがスキンケア何使っているのか聞きそびれたことを悔やむばかりだ。

そしてこのマッスルバー、なんと言っても飲み放題の固定メニューの他に、マッスルとより密着して触れ合えるオプションメニューなるものが存在するのだ。それがこの場所のいわゆる醍醐味らしい。

ちなみにほかの卓のお姉様達が頼んだオプションメニューも私たちの見えるところで披露してくれる。
例えばお姉様が床に仰向けになって寝転がるその目の前で、マッスルが腕立て伏せをする「マッスル腕立て伏せ」や、席に座るお姉様の膝の上にマッスルが乗り上げて、注射器でジュースを飲ませる「マッスルお注射」など。
どれもこれも絵面が18禁過ぎて笑うしか無かった。これを頼むには最低でも3件目くらいのテンションは必須だった。シラフで頼もうもんならもう恥ずかしさで爆散してしまいそうな何かがあった。

肝心の私と友達はというと別に酔ってはいなかったのだが、ここでオプションメニューを何も頼まないのはマッスルに失礼だろうという謎の精神が働いてしまい、私は「マッスルサンド」友達は「マッスル腕立て伏せ」を注文することになった。

字面でもうお分かりかと思うが、マッスルサンドはその名の通り2人のマッスルにぎゅうぎゅうにプレスされるというカオスオプションである。「じゃ、自分、マッスルサンド行きます笑笑」みたいな感じでヘラヘラ注文したくせに、蓋を開けてみればガチ照れしすぎてお話にならなかったし、なんならサンドされていた数十秒の間マッスル達の顔をろくに見ることすらできなかった。
自らサンドを申し出ておいて顔を真っ赤にしながら俯く女などダサの極みである。もっと堂々とプレスを受ければよかった。あの時の私はインターハイ山王戦で深津と沢北からゾーンプレスを受ける、さながら宮城リョータだったはずなのに。

友達も至近距離でマッスルに腕立て伏せされながら面白いくらい照れていた。ただ自分となると恥ずかしすぎてやってられないだけで、第三者として見る分にはめちゃくちゃ愉快で笑えるのだ。何照れてんだよ!と野次を飛ばしながら、マッスルに密着される友達をビデオに収めながら私はめちゃくちゃいい笑顔だったであろう。

とまぁこんな感じでマッスルバーを満喫していたら時間が来て、マッスルに延長しますか?と問われたのだけど「ちょっと……………疲れました…………」という感じで退店の運びとなった。なぜか全く動いていない私たちのほうがエネルギーを吸い取られたかのようにめちゃくちゃ疲れきっていた。

でも、総じて本当に楽しいエンターテインメントを経験できる素晴らしいお店だった。
1回行ってみて損はない。ただ、シラフで行くのはおすすめしない。
最低でも3軒目、これは私との約束だよ__




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