【小説】ヒマする美容師の副業#4 チョウチョは飛んだのか(1)
予定のない一日を過ごしたいと代休を取った。アラームをオフにした朝を迎えられると思うだけで笑みがこぼれてしまう。それなのに目が覚めるとまだ暗かった。眠っても眠っても眠れる身体を維持できていると無邪気に信じていた昨夜のわたし。
予定のない一日にちょっといい気になっていたのに燃やせるゴミの日なのを思い出した。今日は何もしないと決めていたはずなのにゴミ出しをスルーできないだろう。誓って潔癖症ではないし、有毒ガスは発生しないだろうけれど悪臭が部屋を支配するという恐怖から逃れられないだ