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"一生この子をみなければならないのか…"辛かった私を慰めた言葉

こんばんは。4歳と1歳の障害児のママ、かーこと申します。
"わが子は可愛い。けれど、一生面倒を見なければならないと思うと…。" 
そう思って苦しんでいた私を慰めた言葉を紹介します。
それは、"社会の子" という言葉です。
同じように悩んでいる誰かが、少しでも気持ちが楽になれたら嬉しいです。



これがいつまで続くのか…という苦しみ


今の子育ては、育児半分、介護半分だと思います。
なぜなら"育っている"という実感が乏しいから。
わが子の身体は年々大きくなります。でも、出来ることはなかなか増えません。成長が遅すぎて止まって見えるほどです。
生まれてからずっと我が子のオムツを変え、お尻についたウンチを拭いています。

ですから、こう思って苦しみます。
ー私はおばあちゃんになっても、この子の下の世話をし続けなければならないのか。
ーいつまでこの子の原因不明の大声・癇癪・自傷に悩み続けるのか。
ーあと10年もしないうちに、この子の身体は私より大きくなる。そのとき危険行為や自傷を止められるだろうか。

この苦しみを少しだけ和らげてくれたのが"社会の子"という言葉。


障害者支援のプロとの出会い


先日、4歳の長男と公園に行きました。
すると、20代とみられる男性がニコニコと微笑みながらブランコを漕いでいました。見た感じで、障害があるのかなと思いました。
そして、隣のブランコには高齢の女性。その女性と話をしました(Aさんとします)。

Aさんは障害者の作業所のスタッフで、癇癪を起こした男性が落ち着くよう、1時間もブランコに付き合っているといいます。昔は療育園で子供達を相手にしていたそうですが、成人の障害者を支えたいと思い、転職したそうです。
ブランコの彼は20代半ば。もうすぐ障害者施設に入所(通うところではなく住むところ)するそうです。通常30〜40歳で入所する人が多いが、彼は家で暴れたりするので親御さんの負担が大きかったため、入所が決まったそうです。親御さんは我が子の癇癪に苦労しながらも、20代という若さで施設に預けることに躊躇していたそうですが、Aさんが背中を押したそうです。

私はAさんを尊敬しました。障害者を支えることを一生の仕事に選ぶほど、障害者に理解・愛情のあるAさんは、それと同時に、障害者と暮らす親の苦しみ・負担も理解していました

少し話しただけですが、Aさんを信頼できる人だと感じ、私はこんな弱音を吐きました。


「この子は可愛いです。けれど、一生面倒みなきゃいけないのかと思うと苦しくて…。」

すると、Aさんはキッパリと言いました。
「みなくていい。あなたに授かったかもしれないけど、社会の子だからね。一生なんて、みなくていいのよ。私たち、入所施設やグループホームを増やすように自治体に働き掛けてるからね。その子が大きくなるころには、もっと増えているはずよ。」

それを聞いて、思わず泣いてしまいました。
"社会の子"というフレーズが私の心を撫でるようでした。

以上が、Aさんからもらった言葉です。
この後は、"社会の子"という言葉から私が思ったことを書きます。


わが子、だけど"社会の子"

大切なわが子ですが、この子は私の所有物ではありません。
この子の障害は、私のせいでも夫のせいでもありません(たとえ私と夫のどちらかの遺伝子が要因だったとしてもです)。

障害者は、人間の中に一定数は必ず生まれてきます。
だから、"社会"は障害者が居ることを前提としたものであるべきだと思います。たとえ将来働けなくても、自立できなくても。


"社会の子"という言葉をもらって思いました。

  • いつかはこの子を社会にお任せして、離れる時がちゃんと来る。

  • 障害者を支えたいと思い、それを仕事にしてくれる人はいる。この子は、そういう人のニーズを満たす存在なのだ。

  • この子は自立できないかもしれない。でも、故意に人を騙したり、意図して犯罪を犯すということもない。

今、なにより大切なこと


大切なわが子だから、障害があるなんて辛い。
でも、この子は"わが子"であると同時に"社会の子"です。
だから、私が一人で悩み、心配し過ぎても仕方がないのです。
親が悩みすぎて、わが子に笑顔で接することができなくなったら、その方がよっぽど良くないでしょう。

とにかく、私は今、息子たちが可愛い。それが全てです。


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