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舞台『マーキュリー・ファー』感想

舞台『マーキュリー・ファー』感想

吉沢亮さん、北村匠海さん。
世代を代表する素晴らしき俳優二人が、今、この時代に再び観られるべき作品を創り上げてくださった。まずはそんな奇跡的な場所に足を運べたことに、感謝したい。

バタフライとは何か。
パーティとは何か、なぜ開催が早められたのか。
エリオットとダレンの過去に何があったのか。
パーティゲストは何のためにやってくるのか。

すべてのピースがかちりと嵌り答えが浮き彫りにされたとき、絶望

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大河ドラマ「おんな城主直虎」:直親を生きてくれた三浦春馬さんが最高だったこと

大河ドラマ「おんな城主直虎」:直親を生きてくれた三浦春馬さんが最高だったこと

三浦春馬さんへ
この大河ドラマに出演してくれてありがとう
あなたが生きた井伊直親のことは決して忘れません
直親を見事に生きてくれてありがとうございました

この『おんな城主直虎』は傑作です
三浦春馬さんもこのドラマを傑作に成し遂げた立役者のひとりです

​「おんな城主直虎」
2017年1月8日から放送[全50回]
脚本:森下佳子 制作:岡本敏江 音楽:菅野よう子
出演:おとわ/次郎法師/井伊直虎(

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ドラマ日記『東京ラブストーリー』(第10話)&『恋です!』(最終回)

ドラマ日記『東京ラブストーリー』(第10話)&『恋です!』(最終回)

1990年代恋愛ドラマの金字塔を、2020年の東京を舞台にリメイクしたラブストーリー『東京ラブストーリー』の第10話「秘密」。平成版では描かれなかったリカ(石橋静河さん)の「秘密」が明らかに。

完治(伊藤健太郎さん)は突然帰ってきたリカに困惑していた。リカは完治にずる休みをしてデートしようと提案するが、完治はリカを避けるようになっていた。ある日リカは、さとみ(石井杏奈さん)にNY土産を渡しに会い

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ドラマトーク#4 「アイドルに見えない」役者たち

ドラマトーク#4 「アイドルに見えない」役者たち

今月から始まったNHKの朝ドラこと連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』。

通常なら半年かけて一人の主人公の半生を描くのが朝ドラだが、異例の今作は3人のヒロインがバトンをつなぐ3世代100年の物語となっている。
現在は3週目を放送中で、第二次大戦中の岡山を舞台に一人目のヒロイン・安子(上白石萌音)の物語が展開中であるが、その安子の愛くるしいキャラクターもさることながら、彼女とともに連日朝ドラらし

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『おかえりモネ』116回を観て、夜バスに乗る

『おかえりモネ』116回を観て、夜バスに乗る

最終週の始まる直前「やっぱり行く」

10月25日の月曜日。『おかえりモネ』の最終週が始まる日。りょーちんとモネが話をしてる最中に、菅波先生が登場。みーちゃんの涙、亀島に向かうモネと菅波先生、帰ってこないお父さん‥。あ、もうダメだ、我慢できない!で、気仙沼に行くことにした。

カミさんが出勤の準備をする中「やっぱり行きたい」と言うと、「行ったらええやん!」とあっさり承諾。「ただし、条件がある。贅沢

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映画「そして、バトンは渡された」感想(ネタバレあり)

映画「そして、バトンは渡された」感想(ネタバレあり)

「そして、バトンは渡された」鑑賞しました。
森宮優子(永野芽郁)、森宮壮介(田中圭)の血の繋がらない親子。泣き虫なみぃたん(稲垣来泉)と、その母親である梨花さん(石原さとみ)のこちらも血の繋がらない親子。二つの親子の物語に隠された嘘と秘密が徐々に明らかになります。ネタバレ満載というか、ネタバレしかありませんのでご注意ください!(ちょこちょこと書き足しています。)

①原作についてところで、私は、原

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究極の「同調圧力」に対抗できるのだろうか

「同調圧力」、感じますか? 
対抗できるタイプですか?

そんなことを自問自答する映画を見ました。

パンデミック中の家族映画、239本目は、
長男おすすめのホラー映画「パージ」。

相変わらず、B級ホラー映画です。

経済が崩壊し、暴力や犯罪が激増した2022年の米国。
新しい大統領は、年に1度、12時間だけ殺人を含む犯罪も認める「パージ」を許可します。人間の暴力を解放すべきだ、と言うわけです。

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「おかえりモネ」、東北のこれまでの10年間と未来の物語

「おかえりモネ」、東北のこれまでの10年間と未来の物語

うぉーーーーーっ!
全部見終わった!!(ガッツポーズ)
朝ドラを全回視聴したのは、「あまちゃん」以来。
毎日楽しく、ときに哀しく、笑って泣いての、5か月ちょっと。
余は満足じゃ。

「おかえりモネ」を見ようと思った理由は、二つある。

一つは、とにかくキャストに、「あの」西島秀俊、「あの」内野聖陽、「あの」浅野忠信という、私の大好き俳優3人が勢ぞろいするのだから、見ないわけにはいかない。
(そのう

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モネは「傍観者ヒロイン」として朝ドラを生きている。

モネは「傍観者ヒロイン」として朝ドラを生きている。

いつものヒロインとは違うヒロイン、モネ今期の朝ドラ「おかえりモネ」、いつもの朝ドラとはずいぶん違うなあと思いながら見ています。
朝ドラの主人公といえば
・子どもの頃はおてんば
・水に落ちる、あるいは高いところに登るなどの無茶をするシーンがある
・「やりたいこと」「叶えたい夢」があって、情熱で周りを巻き込んでいく
・戦争など、とても大きな悲劇と試練がある
・何度も失敗するけどそのたびにめげずに立ち上

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菅波先生とモネ。橋をかけるふたり。

菅波先生とモネ。橋をかけるふたり。

前回書いた記事をたくさんの人に読んでいただけて、うれしいです。
しかしあれをアップした直後、何もしない傍観者だったはずのモネに転機が訪れ、あっという間に東京の華やかなテレビの仕事を捨てて島へ。
じわじわと動く人なのに、一度決めると変化が早い。おもちゃの車の、ぎゅーっと巻き続けたゼンマイから手を離すと、思いがけず速く動く、そんな感じにも思えます。ここまで彼女は自分の内側に想いと力を閉じ込めてきた、そ

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私の”人生をかけた一作”「おかえりモネ」を振り返ってみました

私の”人生をかけた一作”「おかえりモネ」を振り返ってみました

はじめまして。
朝ドラ「おかえりモネ」チーフ演出の一木です。助監督時代を経て、ドラマ演出歴は17年ほど。

この記事では、これまでのドラマ制作で思うことについて、プライベートも含めてつづってみたいと思います。

これまでは大河ドラマ「義経」「天地人」「八重の桜」「いだてん」、朝ドラ「どんど晴れ」「ゲゲゲの女房」「まれ」ほか、岩手県大船渡舞台の「恋の三陸」、福島県浪江町舞台の「LIVE!LOVE!S

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