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#111 これから増加するシンスプリント

新年度が始まって約一ヵ月が
過ぎてまいりました。

新しく中学一年生、
高校一年生になった学生で
運動部に入った子の中で、
意外と悩まされるケガの中に
シンスプリントというケガがございます。

シンスプリントとは
ランニング、ジャンプ、
ターン、ストップなどに伴う
足関節の反復性底背屈の動きにより
下腿後面内側筋群に疲労が起こり、
これらの筋の伸展性低下を引き起こし、
その結果、下腿後面内側筋群の牽引により
脛骨骨膜に損傷や炎症をきたす
ケガをいいます。

加えて、足部の疲労による
ショック吸収能の低下や
足部過回内も原因となって
起こってしまいます。

シンスプリントは、
すねの骨の内側が使いすぎ(オーバーワーク)により下腿の広範囲に圧痛、疼痛が
出るのが症状です。

症状の程度は、下記の通りになります。
ステージ1:痛みはあるが
ウォームアップにより消失する
ステージ2:ウォームアップにより
痛みが消失するが、
スポーツ活動終了近くに痛む
ステージ3:日常活動に支障はないが
スポーツ活動中、常に痛む
ステージ4:局所の痛みは常に存在して
日常生活にも支障がある

ステージ3以上ですとスポーツ中止が
望ましいかと考えられます。

主な発症因子は硬い地面での
ランニング、ジャンプなどの
運動が誘発因子なりやすい傾向にあります。

また下肢の筋力の弱い症例が多く、
中高生に多く発症しやすくコンクリート等の固い地面でのランニングは特になりやすい
と言われています。

部活などで学年や環境が変わることで
発症し、なりやすい年齢は16歳前後と
言われており筋肉量の差により
女性の方が男性の約1.5から3倍多い
と考えられています。

女性のピークは男性に比べ約1年早い事から骨の成長そのものが原因とされています。

シンスプリントになってしまいましたら、
まずは患部の安静が大切になります。

アイシングなどで炎症を
引かせていくとともに
下腿の筋肉の張りや硬さの改善を
図っていくことが大切になります。

加えて、シンスプリントなど
膝から下に痛みが出る場合は
股関節周囲筋に硬さや筋力低下が
みられますので、
中殿筋などに筋力低下ある場合は、
トレーニングやエクササイズ
も行っていくことが重要になります。

下半身に現れるケガに対して
独自の見解を述べている
こちらに投稿にも目を通していただけると
幸いです。

シンスプリントの症状が
長引いてしまっている場合、
あくまで可能性ではございますが、
疲労骨折の恐れもありますので、
この場合はレントゲン検査などでの
精査が必要になります。

中高生は、痛みを抱えておりましても、
様々な要因で痛みなどを訴えないことも
あったりしますので、
親御さんはお子さんの変化に
敏感になっていただけると
嬉しく思います。