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「文章が好きな人」と「コーヒー」は、すごく相性が良いのかもしれない。

コーヒー愛が止まらない。

つい1年前までは今ほどコーヒーに没頭していなかった。毎朝、スーパーで売っているドリップバッグでコーヒーを淹れて、ミルクと合わせて楽しむ程度だった。

それが、今じゃこうだ。

我が家のコーヒーグッズたち。あぁなんて愛おしい。
豆は5〜6種類を常備している。

朝起きて、気分で好きな豆を選び、手挽きミルを使って好みの粗さで挽いて、飲みたい味わいに合ったドリッパーを使ってコーヒーを淹れている。

おかげで前より早起きになった。

なんでもない路地を歩いているときや、百貨店の地下1階でお土産のお菓子を見ているときなんかに、ふわっと芳ばしい焙煎の香りが漂ってくる瞬間がある。これまでは気にも留めず素通りしていたけど、今じゃ足を止めずにはいられない。どんな豆が置いてあるんだろう?お店の一番のこだわりはなんだろう?

街を歩くのが好きになった。

そしてこれはぼくの持論なんだけど、「文章が好きな人」と「コーヒー」は、すごく相性が良いと思う。

その一番の理由は、コーヒーのパッケージなんかに書いてある「味わいの説明文」が、文章好きの心をいろんな方向からくすぐってくるからだ。

たとえば今飲んでいるコーヒーは、こんな味わいだと説明されている。

ミルクチョコとナッツでできたお菓子を頬張ったようなまろやかな甘み。熟れたパパイヤのようなクリーミーな果実味。口に広がるエキゾチックな香りが長く続きます。

お、おいしそう・・・!

ミルクチョコとナッツのまろやかな甘み……


熟れたパパイヤのようなクリーミーな果実味……


長く続くエキゾチックな香り……


これらはぜんぶ、コーヒーの味わいの説明。

どんな味がするのか気になりません?
自分が思っているコーヒーの味と、ぜんぜん違うと思いません?


ようこそコーヒー沼へ!!!


茶色いコーヒー豆の印象とは違うかもだけど、コーヒー自体はもともとフルーツ。コーヒーノキという木からとれる実、その中の種がコーヒー豆だ。

コーヒーチェリー。この実の中の種がコーヒーの生豆。

だからコーヒーの味わいはよく、いろんなフルーツで例えられる。先ほどの熟れたパパイヤのように、ピーチ、オレンジ、レモン、アプリコットなど。でもその表現はほんと的確。さっきのコーヒーも、一口飲んだときのまったりとした濃厚さはまさにパパイヤのクリーミーさだし、飲んだあと、舌の奥の方で感じるまろやかな余韻は、ミルクチョコレートを食べた時の余韻に似ている。

そして文章が好きなぼくは、コーヒーの説明文に書かれている味わいの表現を自分で確かめてみたいと思うし、自分で表現してみたいとも思う。

「この香りはお花みたいだな」
「あれ、なんだか土っぽいぞ」
「この味はあれだ、ストロベリーに似てる!」

なんていうふうに。


さらにコーヒーのおもしろさは、味わいの豊かさだけじゃない。

淹れるのがこれまた楽しい。

どの器具で淹れるか、豆の量はどうするか、粗さは、温度は、抽出のスピードはと、組み合わせる要素が多い。温度が違うだけで酸味と苦味のバランスが変わる。同じ豆で同じ量でも、ドリッパーを変えるだけで感じる味が変わる。

とても複雑だ。数学の確率でやったみたいに、何通りもの組み合わせがある。

その組み合わせの中からひとつを選び、自分で淹れて飲んでみて、コーヒー豆自身のポテンシャルを引き出せたと心から実感できた瞬間。これがほんとにたまらない。やりがいであり、醍醐味だ。


好きなコーヒーを飲みながら、好きなことを文章にしているこの瞬間。「文章が好きな人」と「コーヒー」の相性の良さを今、身をもって感じている。


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