【翻訳】ポーカーテーブルで新しいスキルを使う事【セオリー】GTOWブログ.70
ミスを犯したとき、すぐに、おそらくチップをポットに入れているときでさえも、もっとよく考えるべきだったことに気づくということが、あなたには何度あっただろうか?テーブルでのあなたのパフォーマンスが、あなたがすでに知っている知識に見合うものでなかったことが何度あっただろうか?
テーブルを離れて、この記事のように美しく書かれ、説明されている記事を読むと、うなずきながら、すべてが理にかなっていると自分を納得させるのは簡単だ。
あなた一人だけでは無い。多くのポーカー学習者が、時間、金銭的、感情的、社会的プレッシャーを含むポーカーの多くのストレスの下で知識を活用することが難しいと報告している。これは私が「ボーンヘッド(うっかり)ミス」と呼んでいるものにつながる。これは関連する概念を理解していないためではなく、むしろその瞬間の熱によって引き起こされる失敗である。
良いニュースは、誰もがこれに苦労していることと、そしてそれが他のスキルと同じように練習する事により向上するスキルであるということだ。知識を実践に移す能力を向上させることで、ハンドリーディングやレンジ構築を改善するのと同じくらい確実に競争相手に対する優位に立てるようになる。
実践できる具体的な戦略を学んでみよう。これらの中には、あなたにとって、より効果的なものもあるだろう、必要に応じて自由に選んだり、組み合わせてわせて試してほしい。
一つのスキルに集中する
一度にすべてのことに取り組んでも、たいていは何も上達しない。その代わりに、あるセッションで集中するスキルを1つ選ぶ。例えば、バリューベッティングに集中するのであれば、ブラフの機会についてはあまり深く考えないようにしよう。
勉強するときは、最新の戦略ビデオやブログ記事を受け身で見るのではなく、自分の選んだスキルに関連する資料を探そう。毎回、練習したいスキルに関連する具体的な事柄をリストアップして臨む。
選んだスキルがある程度上達したら、あるいは飽きたと感じたら、しばらくは新しいテーマを選ぼう。後でいつでも元に戻ることは出来る。ポーカープレイヤーとしての成長は、常に行ったり来たりの繰り返しだ。完璧にマスターする事はなく、あるのは進歩だけだ。
スローモーションで練習する
新しいスキルをテーブル上で実践する前に、まず「スローモーション」で練習しよう。ハンドヒストリーを見直したり、GTOWのトレーナーと対戦したりするときは、時間的、経済的、社会的なプレッシャーをすべて取り除き、自分の思考プロセスだけに集中することが出来る。
この方法で、新しく発見した知識に数秒で効果的にアクセスする能力に満足するまで練習しよう。そして、リアルタイムで、実際の対戦相手と、実際のお金で、あなたのスキルを展開することで、次のレベルに進むことが出来る。
意図している通りにプレイする事に注力する
意図している通りにプレイ出来る事は、ハンドリーディングやバリューベットと同じように間違いなく「スキル」である。練習すれば上達する。
もしそれが取り組むべきことなら、そのために時間を割くべきだ。小さなステップから始めることができる。1時間、またはライブポーカーをプレイしている場合は1セッションを、時間をかけて良い思考プロセスと積極的な意思決定の練習に専念する事を主要な目標として設定する。もちろん、ハンドリーディングやバリューベッティングなど、重要なことはすべてやろうとするだろうが、それらは後回しにしても構わない。あなたの最大の焦点は、あらゆる決断を全力で考え抜くことだ。
指定された時間が過ぎたら、休憩を取ろう。テーブルから完全に離れてもいいし、少しリラックスしていつものモードでプレーすることを自分に許可してもいい。その後、集中モードに戻る。指定された時間、確実に集中力を維持できるようになったら、より長い時間へと移行する。 最終的には、すべてのセッションを「集中セッション」にしたいものだ。
最もうまくプレイできたと思うハンドをレビューする
プレイを始める前に、オープンで前向きで意欲的なマインドセットを育てたい。自分の可能性に焦点を合わせ、ミスには焦点を合わせない。規律あるフォールドを練習するつもりなら、「OK、ダミー、今日はいつものようにリバーでペイオフはしないぞ。あのドンキーコールはなしだ。前回、リバーで完成したフラッシュにトップペアでペイオフことを覚えてるか?」というマインドセットで入るのではなく。
その代わりに、自分が目指すプレイを思い出してみよう。最高のフォールドをいくつか思い出してみよう。そのような大きなレイダウンをしたとき、どのように感じただろうか?フォールドという選択肢を見つけるために、ハンド中に何をしたのか?あなたはおそらく新鮮で集中力があり、ハンド中に細心の注意を払い、ハンドリーディングを積極的に行っていたことだろう。あなたは「明白な」コールをする代わりに、すべての選択肢を検討した。
あなたが避けようとしている下手なプレイではなく、あなたがベストの状態で出来た事を思い出し、自分を奮い立たせよう。必要なときにこれらのサンプルを参照できるように、携帯電話や小さなノートにメモを取っておくとよいだろう。理想的なのは、次のセッションで集中しようと思っている特定のスキルと相関関係があることだ。
ハンドリーディングは継続的なプロセスである
必要なときに必要な情報が得られるよう、早いうちからこまめに情報を集めよう。リバーでの難しい決断を下している最中に、3ストリート分の過去のアクションを再構築するために奔走するようなことは避けたいものです。
ハンドリーディングは、プリフロップから始まる演繹的ロジックのプロセスである。プレイヤーがアクションを起こすたびに、あなたは相手のレンジの一部を除外することができる(少なくとも大きく割り引くことができる)。新しいアクションがあるたびにそのレンジの精神的なイメージを更新する習慣をつけると、必要なときにその情報を持つことができる。そして、その情報が頻繁に必要になるはずだ!あなたのハンドだけが行動を決定することはない。あなたがベットするかどうか、いくらベットするかは、常にあなたのハンドと相手のレンジとの相互作用によって決まる。情報収集は、道を渡る前に左右を確認するように、自然にできるようになるはずだ。
全てのアクションをあなたの意思に基づいて行う
練習すれば完璧になると言われるが、ボタンをクリックするだけでは練習にはならない。積極的に選択肢を考え、新しいことに挑戦する意識的な練習が上達には欠かせない。自動操縦で大量の練習量をこなすことは、悪い習慣を植え付け、変えることを難しくし、逆効果になることさえある。
すべての行動を積極的な選択にする習慣を身につけよう。どんなに最善のプレーを確信していても、行動する前に第二の選択肢を考えるよう自分に強制する。コールすることが許されないとしたら、レイズとフォールドのどちらが良いのか、その理由を考えてみよう。スモールベットが許されないとしたら、チェックとビッグベットのどちらが良いのか、その理由を考えてみよう。常にすべての選択肢を徹底的に検討することはできないが、特に一つが既に快適で馴染みのある選択肢である場合は、2つの選択肢を比較することはできる。
10回中9回、あるいは20回中19回は、あなたの最初の直感が正しいだろう。しかし、探さなければ例外を見つけることはできない。そして、たとえ最初の直感に従ったとしても、他の選択肢を考えることは良い練習になる。それはまた、実際の決定があるときに試行時間のテルをバランスさせるのにも役立つ。
ゲームを過度にスローダウンさせないという観点から、プリフロップのフォールドは例外とすることができる。単に学問的な練習として72oをUTGからレイズするかを考える必要はない。ポストフロップの判断がそれほど瑣末なものであることは稀であり、そのように扱うべきでもない。
あなたのレンジを考える
もう一つの戦略は、上記と似ているが、現在持っているハンドだけでなく、あなたが持ちうる他の種類のハンドにも目を向けることである。情報を隠す最善の方法は、異なる種類のハンドを同じようにプレイすることであり、そうすることで、あなたのアクションが提供するあなたのカードに関する情報が最小限になる。現在持っているハンドで最初に最善だと思ったアクションが、他のハンドでは妥当でない場合は、考え直すべきである。
「何も無い」からといってターンでチェックする前に、あなたが持っている可能性のある他の弱いハンドを考えてみよう。あなたならどのハンドでブラフを打つだろうか?自分のレンジの中で、他にもっと良いブラフ候補を挙げることができれば、今のハンドで諦めることに気持ちの整理がつく。もしできないのであれば、今持っているハンドでブラフをするかどうか考え直すべきである。
自分のモンスターハンドで「明らかな」バリューベットをする前に、以前に行ったアクションを踏まえて、自分が持っている可能性のある弱いハンドや中くらいの強さのハンドについて考えてみよう。その中のいくつかはビッグベットにも有効な候補だろうか?それとも、あなたの残りのレンジは別のアクションの方が得策だろうか?
必要に応じて時間を取る
ライブゲームでは、急いでアクションしなければならないという大きな社会的プレッシャーがかかることがある。誰かがコメントすることもあるが、そうでなくても、みんながあなたを待っているという事に居心地の悪さを感じるかもしれない。
それを心地よく感じるようになろう。あるいは、不快であることに慣れよう。不必要な場所で時間を無駄にしない限り、プレイヤーには必要なときに時間を取る権利がある。
しかし、たとえ彼らが気にしていたとしても、それはあなたの問題ではない。ポットの大きさに関係なく、厳しい決断のために時間を取ることは許されている。彼らのプレッシャーや不満は、あなたがタンクしているのと同じように利己的なものなのだ。ポーカーはゼロサムゲームだ。対戦相手は自分の利益を優先し、あなたは自分の利益を優先しなければならない。
自分と向き合う
定期的に自分自身と向き合う。ディーラーの交代やトイレ休憩は、トーナメントプレイ中にこれを行うのに便利なタイミングだ。ライブのキャッシュゲームでは、ビッグブラインドをポストする直前やセッションをする直前にこれを行うことができる。ンラインでプレイしている場合は、30分または60分ごとにタイマーを設定することを検討する。集中してプレイすることへの自分自身のコミットメントを思い出し、キャッシュゲームをプレイしている場合は、プレイを続けるか、休憩を取るか、セッションを終えるかを積極的に選択する。
自分を見つめる時間に、選んだスキルの上達度を評価しましょう。集中力を維持できたか?何か誇れることをしたか?何か発見はあったか?後でもっと深く調べたいハンドはあったか?
心に残っている他のハンド、たとえばリバーのフォールドや自信がない見逃したブラフもあるかもしれない。それらの考えを手放す許可を自分に与える。目標は決して全てを完璧に行うことではなかった。代わりに、選んだスキル周りの進捗に焦点を当てる。
気になるハンド、自分のプレーに不満な点、不確かな点があれば、それを書き留めておこう。これは、後でそれらを調査することを自分自身に約束することであり、今は反芻するのをやめることを許可することでもある。後でテーブルから離れれば、そのスポットをきちんと研究するための道具が手に入る。それまでは、目の前のカードに集中するために、そのことは脇に置いておこう。
間違いから学ぶことは良いことだが、それらについてくよくよすることは良くない。間違いから学ぶ時は、他のハンドをプレイしようとしているセッション中ではない。
バッドビートであれ、ミスであれ、あるいは誰かに言われた失礼な言葉であれ、そういう思いを手放すことができないなら、それはセッションをやめるか、少なくとも休憩を取る良い合図だ。散歩をする、スナックを食べる、友人に電話をする、数分間目を閉じるなど、心をスッキリさせ、適切なリセットをするために必要なことをする。
ミスは避けられない
ポーカー初心者にとって、バッドビートは耐え難いものだ。ベストハンドを持っていればポットを獲得出来ると期待し、取れないとそれが奪われたように感じる。
経験豊富なポーカープレイヤーは、バッドビートに動揺することはもうないと胸を張って言うだろう。むしろ、ビジネスのコストとして受け入れている。その代わりに彼らを悩ませるのは、自分がハンドを悪くプレイしたことが分かっている、あるいはそうでは無いかと疑われる場合である。
まあ、ミスはバッドビートと同じくらい避けられないものだ。ミス無くポーカーを8時間プレイする事は、バッドビート無しに8時間プレイすると考えるのと同じくらい現実的ではない。もちろん、ミスは避けたいものだが、ミスが発生したときに出来る最善の事は、それを受け入れ、後で学ぶことを自分に誓い、そして次のハンドをプレイする事だ。適切な期待値を設定することで、どうしてもミスが起こってしまった時に、ミスに固執せずにに済む。
まとめ
完璧なポーカーなど存在しない。あなたにできることは、ベストを尽くして、自分の能力の限界に挑戦し続けることだ。
勉強も実践も大切なので、両方の時間を作る必要がある。改善は魔法のようには起こらず、また練習の量だけでは効率的では無い。焦点を絞った、目的を定めた改善計画を持っていれば、ポーカーの知識とそれを活用する能力の両方において着実な進歩を遂げることができる。
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