見出し画像

ニュースつぶやき:「博多ラーメン、おすすめはカタ?それともやわ?」

 博多ラーメン店は実は「普通」をおすすめしているという話。


 みなさん、ラーメンはお好きでしょうか。若い頃はこってり味噌とんこつ背脂チャッチャ系、お年を召してくるとあっさり野菜たっぷりの塩味系など、好みはさまざまございますでしょう。かく申しますわたくしの現在の好みは、味噌バターコーンラーメンでございます。

 博多とんこつラーメンはご存じの方も多いでしょう、細いストレート麺を用い、たいていのお店が、麺のゆで時間によって「やわ」「ふつう」「カタ」「バリカタ」「ハリガネ」「粉落とし」など、麺の固さを選べる仕様になっております。そしてニュースの記事では多くの人がカタ以上の固さを選ぶとも書かれておりました。

 しかし、博多とんこつラーメンを出すお店の多くが推奨するのは「ふつう」あるいは「やわ」だというのです。

 どのようなアンケートを取ったのか書かれていないので信憑性などまるでありませんけれど、これにはうなずけるものがあると思いますわ。なぜなら、わたくしも博多とんこつラーメンをいただく時には「ふつう」であることが多いからです。一応カタもバリカタも試したことがありますし、それぞれおいしいと思いますけども、スープの絡み方や、麺そのものの美味しさを求める場合には、「ふつう」の方に軍配があがると思いますの。

 ラーメンの麺に限らず、でんぷんを使った麺を食するためには、すべて水と加熱による糊化、アルファ化という化学的変化が必要となります。お米をそのまま食べることができないのはアルファ化していないからであり、これに水を加えて加熱することによってアルファ化させ、それではじめて米飯として食べることができるのと同じ理屈ですわ。

 これを博多とんこつラーメンの麺で考えた場合、カタやバリカタは、中心部までアルファ化が進んでおらず、芯を残した、歯ごたえのある状態ということになります。それはそれで食べる楽しみがあるのですけれど、食べると消化不良を起こしそうで、わたくしはあんまり頂くことはないですね……『替え玉バリでお願いしますわ!』と言ってみたくはありますけど。

 麺のモチモチ感とか、スープとの絡み具合とか、総合的なものを考えると、ラーメンとしての最適解はやはり「ふつう」になるのではないでしょうか。あとは、ひとえに好みの問題ですわね。



サポートしていただくと私の取材頻度が上がり、行動範囲が広がります!より多彩で精度の高いクリエイションができるようになります!