ニュースつぶやき:「新たなる敵、アツミゲシ」
モルヒネ成分を含む帰化植物がある話。
先ごろのニュースで、茨城県の五歳児が、走行している車の中からモルヒネ成分を含む帰化植物「アツミゲシ」が咲いているのを見て瞬時に判別、県の保健所が来てすべて抜き取ったというお話がありましたわね。この子のお花の知識もさることながら、走る車の中から一瞬で判別してお父さんに知らせるという行動には驚きですわ。これはパダワンになれる才能!(何の?)
さて、問題の植物とは、これ。
「アツミゲシ」。
実にはアヘンアルカロイドの成分を含み、栽培・所持するとアヘン法にひっかかり、違法行為となって罪に問われます。本種の小さな未熟果からアヘンアルカロイドを抽出するのは手間がかかるとされておりますけれども、逆に言えば手間をかければ成分を抽出できるということでもあります。全面的な原則栽培禁止の措置が取られており、植えてはいけないケシとして周知徹底のキャンペーンが張られておりますの。
ですが!(゚Д゚)
このキャンペーンを知っている方が、はたしてどれだけいらっしゃるのでしょうか?私が他の植物に有害なナガミヒナゲシをせっせと抜いている時でさえ、『なんで花を抜いてるの!』と食って掛かるご婦人もいらっしゃるくらいですから、どうもこの手の官製キャンペーンというものはあまり効果を出していないイメージがあるのです。
まあ、たしかに見た目はポピーの一種みたいに見えるので、見分けがつかず、またきれいだからそのままにしておいた、というケースがほとんどなのかもしれませんね。
しかし、相手は「ケシ」。芥子粒という言葉もあるほどその種は小さく、いろんなものに紛れて生息域を広げるのです。はっきり申し上げて一度群生したら根絶は極めて難しいものになります。私も昨年ナガミヒナゲシを殲滅したと思った所からまたナガミヒナゲシが生えているのを見て愕然としたものですわ。
それでも、放置しておくと根から毒を出して他の植物の生育を阻害するので、見かけたら駆除しなければなりません。「ナガミヒナゲシ 駆除 自治体」で検索すると、住民に駆除の協力を呼び掛ける各自治体のウェブサイトがたくさん出てきます。
そして駆除にご協力いただける方にひとつ、ご注意が。
アツミゲシを見つけた場合、決して抜かないでください。
前に「栽培・所持するとアヘン法にひっかかり~」と書きましたわね?引っこ抜いて持っているだけで違法となるのです。
正しい対処法は、最寄りの保健所か、各都道府県の薬務担当部署へ通報することです。
5月はポピーが満開になる季節でもあります。幸いにして私はまだアツミゲシを目にしておりませんけども、いつかどこかで必ず遭遇することになるでしょう。それほどケシの繁殖力は強いものです。
私の戦いは、夏になるまで続きますわ!!
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