性の探求、快楽の享受
加齢とともに、死と病ひとの二人三脚となったとき、求めるのは母親の乳房。
乳房に埋もれて眠ったときには、死も自己も、生すらなかった。
まさに涅槃。
乳房って涅槃の象徴なんです。
ママってmammaですよね。乳房とは母です。母とは乳房。
誰でも人として生まれた人は泣いて乳房を求め、乳首(赤ん坊にとって口の中いっぱいになる大きな乳首)を口に含んで、柔らかく温かく優しい香りのする乳房に顔を埋めて眠りについた。
その眠りとは自分が母である乳房に融合することだから、夢も無い。存在のすべては母の中に溶け込んでゐて、夢を見る自分は存在しない。
その眠りを十二分に味はった人は、死と重ねることできて、死ぬといふことを、
夢も見ず安らかに眠ること
だと自然に感じることできる。
来世も要らないから、宗教も必要としない。
戦場で兵士が死の恐怖に呑み込まれて死んでいくとき、「おかあさーん」と叫んで泣くやうに、男たちは死の恐怖、自己の消滅を感じたときに、若い女の身体にしがみつく。
乳房を舐めながらなんとか子宮に戻りたいと必死でピストン運動する。
もちろん、男の意識としては、女を楽しむ、性の探求、快楽の享受。
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