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主役にはなれないけど

どうしてみんな桜が好きなんだろう。

儚さ、艶やかさ、美しさ、淡いピンクのか弱そうな、力強さ。
その全てが万人に愛され、世界の人々をも魅了している。

生命の息吹を象徴するような春、不動の地位を確立している。

桜並木の河川敷に、すずらんが肩を寄せ合って咲いていた。
通る人は、見上げてシャッターを切る。
桜しか見ていないから、すずらんは踏みつぶされる。根本から。
誰も足下など見ない。桜をいかに美しく画像におさめるか、
ベスポジでを探し写真を共有し、きれいだね、といわれるために、
桜を口実に酒を飲むために、
自分の欲求を満たすために、桜を見に行くのではないかと感じる。

かなりうがった偏見を持つ自分にも嫌気がさすのはもう諦めている。

私はすずらんがいい。
桜にはなれない。主役にはなれない。 
多くの人に影響力を与えるようなカリスマになんてなれないのだ。

時々踏み潰されても、小さく可愛らしい花をまた次の年に咲かせられたらいい。

誰かひとりが、気づけばいい。
脇役の人生も悪くないから。

冒頭の画像はすももの花です。
世間は桜前線のニュースが流れています。うちの庭にあるすももの花が満開に咲きました。少し前から雪椿が長く花を持たせています。息を飲む美しさに、桜、ではなくすももや雪椿の花見をして、癒されています。
わが家は名脇役が多く所属しています。

雪椿

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