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ショートストーリーと詩/企画参加作品を中心に

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シロクマ文芸部、青ブラ文学部等々 小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」 小説「京都の小さな和菓子屋・菓子司春翔屋風座右衛門(かしのつかさはるとやかぜざえもん)」 … もっと読む
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私のイチオシについて |   小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」  本文(741文字) #itioshi

私のイチオシについて | 小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」  本文(741文字) #itioshi

三羽 烏さんの企画に参加させて頂きます♪
機会を頂き、ありがとうございます😊

小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」    #itioshi
私のイチオシは、
小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」    
です。

noteを始めて半年の頃に書いたもの

物語を書くにあたり、どのように着想したかを書かせていただきます。

シロクマ文芸部の「書く人」から始まる話とい

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小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」

小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」

小説「田舎町の地味な書店員 そこで輝く本屋の物語✨」

https://youtube.com/@kimukamedia?si=3xFSojoFVWTt6dB4

ちょっと長めのお話です。
よろしければ、音楽を聴きながらお読みください♪

本を書く人の手伝いをしたい。
そんな夢を描き出したのは、いつからだっただろう?

映画「舟を編む」の編集者や石原さとみちゃん主演のドラマで知った校閲の仕事に興味

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[小説]かぐや姫の里帰り #ムーンリバー (600文字)  [NN様企画参加作品]

[小説]かぐや姫の里帰り #ムーンリバー (600文字) [NN様企画参加作品]


[小説]かぐや姫の里帰り時は令和
千年の時を超えて月からの使者の便りが届いた。

かぐや姫が里帰りする

漠然とした便り
「どこに帰還するのか、
どうもてなせば良いのか…」

かぐや姫の実家の子孫たちは大慌てした。
街では、その瞬間を撮ろうというYouTuberたちが、スマホを空に向けて待ち構えている。

4月のピンクムーンの夜、
月から川のように光の道が繋がった。
さながら「ムーンリバー」

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[小説]ボクとおじさんの物語〜始まりは干し芋だった #シロクマ文芸部 (1543文字)

[小説]ボクとおじさんの物語〜始まりは干し芋だった #シロクマ文芸部 (1543文字)



[小説]ボクとおじさんの物語〜始まりは干し芋だった「始まりは干し芋だったな…」

そんなことを思い出しながらコンビニの干し芋を手に取ったボクは、レジに向かった。
昨日からの大風にも耐えた桜には、淡いピンクの花がひらきだしていた。

あれは、こんな桜の季節だった。

ボクは背中に視線を感じ、振り返った。
おじさんがこちらを見ていた。
「しまった…」
おじさんは、ボクをスーパーの奥の部屋に連れてい

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[SF小説]SAKURA-KAISEN桜回線   #毎週ショートショートnote

[SF小説]SAKURA-KAISEN桜回線   #毎週ショートショートnote

[SF小説]SAKURA-KAISEN桜回線    #毎週ショートショートnote

桜吹雪そんな風情ある言葉があったそうだ。

温暖化進行により20XX年を最後に地球上では桜は咲かなくなってしまった。
平均気温が40℃を超えた地球では、室内で何とか生活は可能だったが、桜の開花に必要な休眠打破が出来なくなったからだ。

昔を懐かしんでつけられた名称、
惑星間通信SAKURA-KAISEN桜回線

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SF小説 ムーンフラワー・プログラム 「三日月ファストパス」で月へ行こう #毎週ショートショートnote  #青ブラ文学部

SF小説 ムーンフラワー・プログラム 「三日月ファストパス」で月へ行こう #毎週ショートショートnote #青ブラ文学部

20XX年 月への第一次ムーンフラワー号出発
その後、ムーンフラワー号で入植した専門家達によって、農場と宿舎が完成
しかし月への移住者は研究者と富裕層のみで庶民には手が届かない…

「快適な月にオレも行きたいよ」
「月移住に1億ドルなんて、宝くじ当選してもいけないね…」
温暖化で炎熱となった地球では
月へ行くのが地球人の夢となっていた

20XX年 当選なら月移住という
1枚1万ドルのくじが発売さ

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小説「京都の小さな和菓子屋・ 菓子司 春翔屋 風座右衛門(かしのつかさ はるとや かぜざえもん)」

小説「京都の小さな和菓子屋・ 菓子司 春翔屋 風座右衛門(かしのつかさ はるとや かぜざえもん)」

小説「京都の小さな和菓子屋・ 菓子司 春翔屋 風座右衛門(かしのつかさ はるとや かぜざえもん)」

「『春と風』…ええ出来や。春の風を見事に表現出来ているやないか。これで安心して十三代目を任せられる」
十二代目風左衛門は筆を持ち「春と風」と墨痕鮮やかにしたためると、そう言って筆を下ろした。
「ありがとうございます…」
喜三郎の目には涙が滲んでいる。

和菓子屋春翔屋は室町時代から400年続く老舗

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徳永兄弟「ブレリア・デ・パドレ」小説スペインの風 #曲からストーリー

徳永兄弟「ブレリア・デ・パドレ」小説スペインの風 #曲からストーリー

小説 スペインの風

数年前の事だ。二人の娘たちが、古希の祝いに「ずっと行きたかったんでしょう?お父さんとお母さんで行ってきたら」とスペイン旅行をプレゼントしてくれた。どれほど嬉しかったことか。

しかし、ちょうど渡航直前に始まったコロナのパンデミックのせいで世界中がロックダウンされ、渡航計画は中止された。

あれから3年の時が過ぎた。朝、久々に届いた同窓会のメールを開くと、「コロナ禍も落ち着きま

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リスと落ち葉とどんぐりと featuring野ネズミ #54字の宴

リスと落ち葉とどんぐりと featuring野ネズミ #54字の宴

#第2回 「54字の宴」
#落ち葉 #ハロウィン

初めてジェネレーターを使って、 #54字の宴
挑戦させて頂きます🎃
茉莉花さまの丁寧な説明で使用する事ができました♪

ハロウィンのお題で作るのは難しいと思ったのですが、
落ち葉→どんぐり→りす🐿️
で作ってみました。
#ファンタジー #森 #りす

りすと落ち葉とどんぐりと〜

森に住む
りす家三代と近所の野ネズミ家の秋の物語

りす達は

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クロウサギ物語

クロウサギ物語

あの日、ボクは、海の近くの森に遊びに行った。
「早めに帰ってくるのよ」
「わかった」
お母さんは、いつも草むらや森に行って、たくさんの美味しいご馳走を集めてきてくれる。
「ああいうところは危ない」とか、「ヘビに出会ったら、こうするのよ」
と、いつも口うるさい。
「わかったよ、もうボクもお兄ちゃんになったんだ。友だちの所に行くだけだろう。うるさいなぁ。日暮れ前には帰るから…行ってきます」

ボクは、

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雪化粧した日の森のカラス  キーンの物語 #シロクマ文芸部

雪化粧した日の森のカラス  キーンの物語 #シロクマ文芸部

雪化粧した日の森のカラス  キーンの物語
雪化粧した山の中でカラスのキーンは、はしゃいでいた。

「わぁい!こうしていると憧れてた白い鳥になれたみたいな気がする」

しんしんと降る雪の中で羽をバサバサと振るわせ、高く飛んだりパウダースノーの雪の中でピョンピョン跳ね回って!
「カァカァ」と歓声をあげた。

昨日から降り続いた雪は、何もかもを真っ白に変えた。
山々の樹々も、山の陰の南天も、ツワの葉も真

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[詩]霧・・・そして夜明け

[詩]霧・・・そして夜明け

[詩]霧・・・そして夜明け

あの日 言葉は迷子になった
言いかけた言葉は
もやの中をさまよう

壊れた機械のようにカラカラと音を立て
どこかに行ってしまった
見つからない言葉たち

やがて深い霧が視界を遮る
ここから抜け出すには
どれだけの時間がかかるのだろう

そんな霧の中に聴こえてきた
音楽は荒れ果てた言語野に
明かりを灯した

キーシンのショパン
ラフマニノフの2番
ラカトシュのチャールダ

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[詩]沙漠のオアシス ナウルーズの祭りに#春めく#青ブラ文学部

[詩]沙漠のオアシス ナウルーズの祭りに#春めく#青ブラ文学部

ウズベキスタンの春の祭り🌸
ナウルーズ動画

[詩]
沙漠のオアシス
ナウルーズの祭りに
#春めく #青ブラ文学部      Instagramインスタより

(少女たちが持っている緑の苗は麦の芽みたいです🌱 )

春めく季節
どこかに行くことはなくても
心の中の翼を広げれば
どこにだって行ける
世界の果てにでも
昔の街へも

今宵
西域の国へ
旅してみよう
沙漠のオアシス
青の都
サマルカン

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小説・数学ダージリン 〜ある数学者の物語

小説・数学ダージリン 〜ある数学者の物語

#数学ダージリン

ネパールにほど近いインド北部。
夏でも涼しい霧深いその辺りからは、彼方にヒマラヤ山脈が望めた。
高度2000メートルを超える斜面には緑美しい茶畑が広がっている。
そこはダージリン地方。

これは紅茶で有名なダージリンの茶畑で育った一人の若者の物語である。

両親を早くで失った彼は幼い頃に農園の夫婦に引き取られた。この夫婦には子どもがいなかったので二人は我が子のように彼をかわいが

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