淡想12【予期せぬ物言い】
原付を走らせ、支店の裏側に併設された煙草屋を訪ねると、人の良さ気なご婦人が迎えてくれた。
2階の部屋に通されると、学校の片隅の物とは見紛う程に、輝きを放つピアノが佇む。
すると扉が開き、「本当に来たのね」と、想像より遥かに若い女性が微笑みながら現れた。

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