天野っち

仕事や生活で得たノウハウを、誰かへ伝えたいとの思いから『つぶやき』を始め、 最初は障害…

天野っち

仕事や生活で得たノウハウを、誰かへ伝えたいとの思いから『つぶやき』を始め、 最初は障害者話、気付けば実話を綴った物語が一杯になりました。 ※これを私は『3行連続ドラマ』と呼んでいます。 なお仕事での得意分野は、相続、社保、生損保等、趣味は、詰将棋創作、ネット将棋、雅楽(篳篥)等。

最近の記事

相続36【両親からの賜り物】 病院から従兄弟へ叔母が亡くなった連絡が入り、その報せと以降の段取りを尋ねて来たのだ。 私はまず葬儀社へ連絡して遺体の引き取りを依頼し、火葬の日程確認を指示する。 焼き場は友引が休みとなる事が多いと知ったのは喪主をしたお陰で、2度の経験がここで活きた。

    • つぶやき物語【相続1~相続35】のまとめ(冒頭に中書き④追記)

      【相続36】~は、5/20(月)スタート(o^-^)b ※物語の最初fからお読みの方は【中書き④】を、途中から読まれた方はまとめも併せて、ご一読頂けると大変嬉しいです。 【中書き④】  電話で話すと叔父の様子は、従兄弟から聞いていた印象とまるで違っていて、私はどちらを信じて良いか分からなくなる。  そこで弟と二人、久し振りに訪ねた叔父の自宅は、TV番組の映像でしか見た事が無い正にゴミ屋敷化状態。  従兄弟からは「叔父はお金に困っている」とは聞いていたが、この惨状を目の当たりに

      • つぶやき随筆【白杖1~白杖30】のまとめ(冒頭に中書き②追記)

        【白杖31】は、5/25(土)に投稿予定(o^-^)b ※随筆の最初fからお読みの方は【中書き②】を、途中から読まれた方はまとめも併せて、ご一読頂けると大変嬉しいです。 【中書き②】  視力障害者として生活する中で、日々感じている事を【白杖】との題名を用い、『つぶやき』にて投稿した数が、もう30回に達したとは我ながら少し驚きます。  内容は勿論、障害者になったからこそ実感するもので、健常者時代には全く想像出来ない体験ばかりですが、悲しい事象は少なくない。  しかしお陰で、障害

        • 淡想15【頂戴し御褒美】 それから毎日、課題の練習に大半の時間を割き、気分転換に流行の曲。 1週間後に満を持して先生の元へ赴き、特訓の成果を披露するも緊張で普段の様に弾けず。 「懸命に努力した事は伝わったわよ」と、下駄を履かせた採点ながらも合格し、目の前での生演奏をお強請りした。

        相続36【両親からの賜り物】 病院から従兄弟へ叔母が亡くなった連絡が入り、その報せと以降の段取りを尋ねて来たのだ。 私はまず葬儀社へ連絡して遺体の引き取りを依頼し、火葬の日程確認を指示する。 焼き場は友引が休みとなる事が多いと知ったのは喪主をしたお陰で、2度の経験がここで活きた。

        • つぶやき物語【相続1~相続35】のまとめ(冒頭に中書き④追記)

        • つぶやき随筆【白杖1~白杖30】のまとめ(冒頭に中書き②追記)

        • 淡想15【頂戴し御褒美】 それから毎日、課題の練習に大半の時間を割き、気分転換に流行の曲。 1週間後に満を持して先生の元へ赴き、特訓の成果を披露するも緊張で普段の様に弾けず。 「懸命に努力した事は伝わったわよ」と、下駄を履かせた採点ながらも合格し、目の前での生演奏をお強請りした。

          淡想14【誘惑の甘い罠】 「真面目に通う気は有るの?」と訊かれ、最近の稽古に明け暮れている状況を訴える。 そこで提示されたのが、まずはバイエルから始めて、毎回5曲を練習して出来栄えを審査する案。 「完璧に弾けたら、君の希望を叶えてあげる」と、悪戯っぽい笑みに意味深な台詞を重ねた。

          淡想14【誘惑の甘い罠】 「真面目に通う気は有るの?」と訊かれ、最近の稽古に明け暮れている状況を訴える。 そこで提示されたのが、まずはバイエルから始めて、毎回5曲を練習して出来栄えを審査する案。 「完璧に弾けたら、君の希望を叶えてあげる」と、悪戯っぽい笑みに意味深な台詞を重ねた。

          淡想13【免疫無き若輩者】 「だって、父親に命令されただけで、断ると思ってたのよ」と、第一声の理由を明かす。 通っている最年長は中学生だが女性、男子は小3で、私の扱いに困っている様子。 先生が22歳と知れば、戸惑いも当然だとは判るけど、それ以上に思春期の心臓は破裂寸前なんだよ。

          淡想13【免疫無き若輩者】 「だって、父親に命令されただけで、断ると思ってたのよ」と、第一声の理由を明かす。 通っている最年長は中学生だが女性、男子は小3で、私の扱いに困っている様子。 先生が22歳と知れば、戸惑いも当然だとは判るけど、それ以上に思春期の心臓は破裂寸前なんだよ。

          淡想12【予期せぬ物言い】 原付を走らせ、支店の裏側に併設された煙草屋を訪ねると、人の良さ気なご婦人が迎えてくれた。 2階の部屋に通されると、学校の片隅の物とは見紛う程に、輝きを放つピアノが佇む。 すると扉が開き、「本当に来たのね」と、想像より遥かに若い女性が微笑みながら現れた。

          淡想12【予期せぬ物言い】 原付を走らせ、支店の裏側に併設された煙草屋を訪ねると、人の良さ気なご婦人が迎えてくれた。 2階の部屋に通されると、学校の片隅の物とは見紛う程に、輝きを放つピアノが佇む。 すると扉が開き、「本当に来たのね」と、想像より遥かに若い女性が微笑みながら現れた。

          淡想11【渡りに舟】 「ピアノを習いたいか?」、父が放つ言葉に我が耳を疑い、恐々と聞き直してしまう。 実は何軒か有る支店の大家の娘さんが、自宅で教室を開いているそうで、それが事の発端らしい。 その噂を掴んだ彼が、いい格好しいの性格を発揮させたお陰か、私に白羽の矢を立ててくれた。

          淡想11【渡りに舟】 「ピアノを習いたいか?」、父が放つ言葉に我が耳を疑い、恐々と聞き直してしまう。 実は何軒か有る支店の大家の娘さんが、自宅で教室を開いているそうで、それが事の発端らしい。 その噂を掴んだ彼が、いい格好しいの性格を発揮させたお陰か、私に白羽の矢を立ててくれた。

          つぶやき物語【淡想1~淡想10】のまとめ(冒頭に中書き①追記)

          【淡想11】~は、5/13(月)スタート(o^-^)b ※物語の最初fからお読みの方は【中書き①】を、途中から読まれた方はまとめも併せて、ご一読頂けると大変嬉しいです。 【中書き①】 凝り性の私は、将棋の修行に打ち込んだ時と同様に、勉強もそっちのけで、ピアノの練習に明け暮れる日々。 もちろん家に存在していた事は知っていて、何度か触れた事も有りましたが、すぐに飽きていた様でした。 たぶん『マイ・ライフ』との出会いが鮮烈だったからだと思いますが、結局は弾こうとしなかったのですから

          つぶやき物語【淡想1~淡想10】のまとめ(冒頭に中書き①追記)

          ゴールデンウイークに思う事【妻と交わした約束】

          ★家族と離れたあの日  ゴールデンウイークになると、家を離れた8年前のあの日の記憶、4月末の出来事が想起されます。  私は家を出た後、母が住んでいた部屋、今はそこに一人で居る訳ですが、背中にリュックを背負い、手にはボストンバッグ1つでやって来たのでした。  だから、余り楽しい思い出では無いのですが、この行動を起こしていなければ、今の私には成れていない事実から、必要不可欠なプロセスであった事を示唆しています。  だから現在の私にとっては、厳しくも懐かしい、大切な機会だっったので

          ゴールデンウイークに思う事【妻と交わした約束】

          白杖30【魔法の呪文】 通勤時、優先座席の前でいつもの如く立っていると、真正面の方が立ち上がった。 そこで注意深く手で場所を確認しようとすると、横から男性が滑り込む様に座り、私を見てしたり顔。 こんな時、心の中で「お先にどうぞ」と唱え、目を閉じるとあら不思議、感情は波立ちません。

          白杖30【魔法の呪文】 通勤時、優先座席の前でいつもの如く立っていると、真正面の方が立ち上がった。 そこで注意深く手で場所を確認しようとすると、横から男性が滑り込む様に座り、私を見てしたり顔。 こんな時、心の中で「お先にどうぞ」と唱え、目を閉じるとあら不思議、感情は波立ちません。

          追跡20【ぼっちも年納め】 必要では無い携帯をどうするかと相手の立場で考えれば、返すか捨てるか。 悪人では無いとの前提で、交番へ届ける可能性を強く感じる事は、楽天的かもしれない。 だが年内に厄介者と別れ、穏やかな大晦日にしたい筈と信じる私は、除夜の鐘を待たずして一人淡い夢の中へ。

          追跡20【ぼっちも年納め】 必要では無い携帯をどうするかと相手の立場で考えれば、返すか捨てるか。 悪人では無いとの前提で、交番へ届ける可能性を強く感じる事は、楽天的かもしれない。 だが年内に厄介者と別れ、穏やかな大晦日にしたい筈と信じる私は、除夜の鐘を待たずして一人淡い夢の中へ。

          追跡19【乞う平和的収束】 自動音声による前日までの料金確認を継続するも全く増えてない事実は、電源が切れたままを示唆。 その状況と警察等への届け出も無い情報を、地域統括責任者へ連絡する。 あの時に不手際をした女性が通常勤務していると彼から聞き、被害者は増やさないと改めて誓った。

          追跡19【乞う平和的収束】 自動音声による前日までの料金確認を継続するも全く増えてない事実は、電源が切れたままを示唆。 その状況と警察等への届け出も無い情報を、地域統括責任者へ連絡する。 あの時に不手際をした女性が通常勤務していると彼から聞き、被害者は増やさないと改めて誓った。

          追跡18【お初は厄介】 仕事始めまでに戻ってないと支障が出る為、万が一に備えて代替機の準備を進めた。 回線を通さなければば取消可能と知り、費用は店側が負担すると確認の上、対象機種の送付を依頼。 予定より早い翌日、お歳暮なぞ届く筈の無い私の元へ、再度設定を要する新顔がお目見えする。

          追跡18【お初は厄介】 仕事始めまでに戻ってないと支障が出る為、万が一に備えて代替機の準備を進めた。 回線を通さなければば取消可能と知り、費用は店側が負担すると確認の上、対象機種の送付を依頼。 予定より早い翌日、お歳暮なぞ届く筈の無い私の元へ、再度設定を要する新顔がお目見えする。

          追跡17【賜りしお告げ】 「大丈夫?」と飛び込んだ妻は、自転車で駆け付けたらしく、呼吸は荒く不安気な面持ち。 事情を手短に話すと、共通の知人経由で聞き取ったと、番号を書いた紙を私へ手渡す。 友人へお詫びの電話の後、お礼を言うと彼女は「きっと戻って来るよ」と、屈託無い笑顔を見せた。

          追跡17【賜りしお告げ】 「大丈夫?」と飛び込んだ妻は、自転車で駆け付けたらしく、呼吸は荒く不安気な面持ち。 事情を手短に話すと、共通の知人経由で聞き取ったと、番号を書いた紙を私へ手渡す。 友人へお詫びの電話の後、お礼を言うと彼女は「きっと戻って来るよ」と、屈託無い笑顔を見せた。

          追跡16【敵か味方か来訪者】 事件翌日、癌の際に励ましてくれた友人と、1年振りにお茶する約束が有った。 だが時間と場所が決まっていない上に、携帯にしか連絡先の登録が無く、手段に窮してしまう。 途方に暮れ太陽も沈もうとする頃、呼び鈴を鳴らすと共に部屋の戸を叩き、私の名が連呼された。

          追跡16【敵か味方か来訪者】 事件翌日、癌の際に励ましてくれた友人と、1年振りにお茶する約束が有った。 だが時間と場所が決まっていない上に、携帯にしか連絡先の登録が無く、手段に窮してしまう。 途方に暮れ太陽も沈もうとする頃、呼び鈴を鳴らすと共に部屋の戸を叩き、私の名が連呼された。