週末のピスタチオ

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記事一覧

「最近気になる言葉3」

まがりなりにもWebライターということで、常日頃から言葉には敏感なつもりである。 最近気になる言葉というテーマでは、「QOL」を挙げたい。 もちろん、意味は分かってい…

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「老境の鷹、大いに語る」

トークの天才・古舘伊知郎と脳性麻痺当事者の熊篠慶彦氏がYouTubeで対談。前後編に分け、国内外の障害当事者を取り巻く現状と問題点についてざっくばらんに語り尽くした。 …

「あの子」

これまでのnoteでも度々触れてきたが、私は小学校から高校まで地域の普通学校に通い、中学校までは特別支援学級に通っていた。 ノーマライゼーションやインクルージョンは…

「深淵なるエロの世界」

映画『春画先生』をネットフリックスにて鑑賞。春画の魅力に取りつかれ、春画に人生を捧げた春画先生と彼を取り巻く女性たちとの人間模様を描いたヒューマンコメディ。 春…

「YouTuberになっちゃった」

ついに、YouTubeデビューをしてしまった。 デビューといっても、たかだか10分のゆっくり動画を2本アップしただけなのだが、それでも私にとっては大きな一歩である。そもそ…

「賞レースの品格」

「THE・SECOND」を見た。自他ともに認めるお笑いフリーク(?)の私としては絶対に見逃せないイベントである。 どのコンビも純粋に面白かったし、ガクテンソクの優勝も納…

「読書という名の脳内空間」

「読書という名の脳内空間」 「出版区」が面白い。 有名人のお買い物を少しだけ覗き見るという、YouTube企画である。 毎回、1人のゲストに1万円を渡し、その予算内で自…

「わが青春のカタギリジン」

ラーメンズにハマっている。 何を寝ぼけたことを……と笑われるかもしれないが、今、ラーメンズがどうしようもなくマイブームなのである。 きっかけはYouTube。普段見て…

「新しい相棒の話」

ノートパソコンを買った。 Webライターという仕事柄、パソコンは数年おきに買い替えているのだが、今回はいささか事情というか、気分が違う。 何よりもまず、価格が違う…

「そこに絆はあるのか」

映画「茶飲友達」をネットフリックスにて鑑賞。2013年に実際に起きた高齢者向け売春クラブの摘発事件の顛末を運営者と利用者の視点から描いた作品。 新聞の片隅にひっそり…

「正義という悪魔」

高橋淳著「ブラック支援・狙われるひきこもり (角川新書) 」読了。悪質な引きこもり支援、通称「引き出し屋」による実際の事件を記録しつつ、引き出し屋の問題点と引きこも…

「こたえのない選択」

松永正訓著「ドキュメント奇跡の子:トリソミーの子を授かった夫婦の決断 (新潮新書)」読了。妊活の末、18トリソミー(ダウン症の一種)の子どもを授かった夫婦の選択と決…

「あきらめさせる力」

聞く力、看る力、嫌われる力……世間ではさまざまな「力」の大切さが説かれている。この種の本はたいてい読んでおり、それぞれに納得する部分もあるのだが、私が36年の人生…

「母性神話よ永遠に」

岡田尊司著『「愛着障害」なのに「発達障害」と診断される人たち (幻冬舎新書)』読了。昨今何かと話題をさらっている「発達障害」と「愛着障害」を医学的に区別したうえで…

「ノーマル・イン・ジ・アブノーマル」

横道誠著「創作者の体感世界 南方熊楠から米津玄師まで (光文社新書)」読了。博覧強記の研究者で知られる南方熊楠から天才アーティストの呼び声高い米津玄帥まで、古今東西…

「新たな挑戦の話」

四十にして惑わず……とはよく言うが、今年で36にもなろうかというのにここのところ若干迷走気味である。 現状を少しでも変えなくては……ということで、新しい分野に足を…

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「最近気になる言葉3」

「最近気になる言葉3」

まがりなりにもWebライターということで、常日頃から言葉には敏感なつもりである。

最近気になる言葉というテーマでは、「QOL」を挙げたい。

もちろん、意味は分かっている。生活の質、クオリティ・オブ・ライフ。医療や介護の現場ではQOLの維持向上が最重要課題とされているし、QOLを無理なく高めることができれば単純に暮らしが楽しくなる。

しかしながら、「QOL」という言葉そのものが浸透するにつれて

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「老境の鷹、大いに語る」

「老境の鷹、大いに語る」

トークの天才・古舘伊知郎と脳性麻痺当事者の熊篠慶彦氏がYouTubeで対談。前後編に分け、国内外の障害当事者を取り巻く現状と問題点についてざっくばらんに語り尽くした。

2人のトークは約6年半ぶり。地上波の深夜番組に熊篠氏がゲストとして出演して以来だ。当時は、障害当事者が地上波のテレビに出演するということで少なからず驚いたが、YouTubeであればほぼノーカットで天才同士のトークを存分に堪能できる

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「あの子」

「あの子」

これまでのnoteでも度々触れてきたが、私は小学校から高校まで地域の普通学校に通い、中学校までは特別支援学級に通っていた。

ノーマライゼーションやインクルージョンはおろか、バリアフリーという言葉すらも浸透していない時代に、脳性麻痺という先天性の身体障害を抱えながら一般の学校に通い、無事に卒業できたのは幸運だったと思う。

中島みゆきの歌ではないが、学生時代の想い出を振り返る時、決まって脳裏をかす

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「深淵なるエロの世界」

「深淵なるエロの世界」

映画『春画先生』をネットフリックスにて鑑賞。春画の魅力に取りつかれ、春画に人生を捧げた春画先生と彼を取り巻く女性たちとの人間模様を描いたヒューマンコメディ。

春画先生こと芳賀一郎(内野聖陽)は愛する妻に先立たれ孤独な性格を送りながらも春画の研究に人生のすべてを捧げ、講義と論文の執筆で生計を立てている。若くして離婚した弓子(北香那)もまた春画の魅力に取りつかれ、芳賀に惹かれていく。微妙な距離感を保

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「YouTuberになっちゃった」

「YouTuberになっちゃった」

ついに、YouTubeデビューをしてしまった。

デビューといっても、たかだか10分のゆっくり動画を2本アップしただけなのだが、それでも私にとっては大きな一歩である。そもそも動画編集をかじりたいがために大枚をはたいてメモリ16GB、30万円のノートPCを買ったのだから、ゆっくり動画ぐらいマスターしなければ割に合わない。

素直に認めよう。ゆっくり動画をナメていた。というよりも、動画編集そのものを甘

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「賞レースの品格」

「賞レースの品格」

「THE・SECOND」を見た。自他ともに認めるお笑いフリーク(?)の私としては絶対に見逃せないイベントである。

どのコンビも純粋に面白かったし、ガクテンソクの優勝も納得なのだが、「THE・SECOND」というイベントそのものについてはやはり、どうしても言っておきたいことがある。

「THE・SECOND」は、本当に賞レースなのか?

これが私の素直な疑問である。

もちろん、「THE・SECO

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「読書という名の脳内空間」

「読書という名の脳内空間」

「読書という名の脳内空間」

「出版区」が面白い。

有名人のお買い物を少しだけ覗き見るという、YouTube企画である。

毎回、1人のゲストに1万円を渡し、その予算内で自由に本を購入してもらうという、言ってしまえばただそれだけの内容なのだが、他人の本棚をこっそり覗き見ているようで、なかなかに面白いのだ。

「何を買うのか」というのもさることながら、本を選びつつ書棚をうろうろしているタレントのト

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「わが青春のカタギリジン」

「わが青春のカタギリジン」

ラーメンズにハマっている。

何を寝ぼけたことを……と笑われるかもしれないが、今、ラーメンズがどうしようもなくマイブームなのである。

きっかけはYouTube。普段見ていないような分野で面白い動画がないかどうかぼんやりと探していたところ、何と、「ラーメンズ公式YouTubeチャンネル」なるものがあるではないか!

どれどれ、ヒマつぶしにちょっと見てみるか……ということでネタ動画を1、2本再生した

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「新しい相棒の話」

「新しい相棒の話」

ノートパソコンを買った。

Webライターという仕事柄、パソコンは数年おきに買い替えているのだが、今回はいささか事情というか、気分が違う。

何よりもまず、価格が違うのだ。

本体だけで25万。メモリ16GB、ストレージ512GB。最下層のランクだが、一応、グラフィックボードもついている。

前のパソコンがメモリ2GBだったから、メモリだけで比較しても雲泥の差、まさに月とスッポンである。画面も新し

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「そこに絆はあるのか」

「そこに絆はあるのか」

映画「茶飲友達」をネットフリックスにて鑑賞。2013年に実際に起きた高齢者向け売春クラブの摘発事件の顛末を運営者と利用者の視点から描いた作品。

新聞の片隅にひっそりと掲載された「茶飲友達」という三行広告。それは、高齢者をターゲットとした売春クラブへの入り口だった……。

高級茶葉の勧誘を口実に単身の高齢者を誘い出し、ホテルや自宅で性的サービスを提供する……風営法の届出を行っていない以上、それは明

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「正義という悪魔」

「正義という悪魔」

高橋淳著「ブラック支援・狙われるひきこもり (角川新書) 」読了。悪質な引きこもり支援、通称「引き出し屋」による実際の事件を記録しつつ、引き出し屋の問題点と引きこもりの現状を詳しく解説した1冊。

悪質な引きこもり支援業者のせいで、タカユキは自ら命を絶った。10年以上の引きこもり生活の末、彼は母親の過剰な思いによって一方的に「引き出し屋」に引き渡され、過酷な暮らしゆえに死を選んだのである。

引き

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「こたえのない選択」

「こたえのない選択」

松永正訓著「ドキュメント奇跡の子:トリソミーの子を授かった夫婦の決断 (新潮新書)」読了。妊活の末、18トリソミー(ダウン症の一種)の子どもを授かった夫婦の選択と決断を記録したドキュメンタリー。

1組の夫婦がいた。長い妊活が実り、ようやく子どもを授かるが、出生前診断の段階で18トリソミーであることが判明する。

障害があろうとなかろうと関係ない……トリソミーの子どもを無事に出産するが、急な発熱や

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「あきらめさせる力」

「あきらめさせる力」

聞く力、看る力、嫌われる力……世間ではさまざまな「力」の大切さが説かれている。この種の本はたいてい読んでおり、それぞれに納得する部分もあるのだが、私が36年の人生で大切だと思うのは「あきらめさせる力」である。

両親、教師、家族、職場の上司・同僚……生きている限り、他者(自分以外の存在という意味で)との関わりが避けられない。

人と関わるということは、少なからず干渉されるということだ。

男らしく

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「母性神話よ永遠に」

「母性神話よ永遠に」

岡田尊司著『「愛着障害」なのに「発達障害」と診断される人たち (幻冬舎新書)』読了。昨今何かと話題をさらっている「発達障害」と「愛着障害」を医学的に区別したうえで両社の正しい線引き、処方箋を明らかにした1冊。

愛着障害と発達障害はどちらも「他者との距離感がつかみにくい」という点で共通しているが、本質的には異なっており、その違いを無視して安易に発達障害のレッテルを貼ってしまうのは愛着障害の治療にお

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「ノーマル・イン・ジ・アブノーマル」

「ノーマル・イン・ジ・アブノーマル」

横道誠著「創作者の体感世界 南方熊楠から米津玄師まで (光文社新書)」読了。博覧強記の研究者で知られる南方熊楠から天才アーティストの呼び声高い米津玄帥まで、古今東西のクリエイターを取り上げ、その才能の秘密を生い立ちや先天的な特性と絡めて掘り下げた1冊。

米津玄帥をはじめ、誰もがその名を知る著名人の生い立ちを徹底的に深掘りし、知られざる1面に焦点を当てたところは素直に面白い。「君死に給うことなかれ

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「新たな挑戦の話」

「新たな挑戦の話」

四十にして惑わず……とはよく言うが、今年で36にもなろうかというのにここのところ若干迷走気味である。

現状を少しでも変えなくては……ということで、新しい分野に足を踏み入れることにした。

まずは、株式投資。今年の初めから証券口座を開設し、ネット上で取引を行うことにしたのである。当初はデイトレード(株を1日単位で売買する方式)にチャレンジしようと思っていたのだが、シェアハウスでの生活リズムの都合上

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