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和歌ー短歌

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古い歌集から、自作まで
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記事一覧

新古今和歌集 自訳

「かさねても涼しかりけり夏衣 うすきたもとにやどる月かげ」         摂政太上大臣 後…

新古今和歌集 自訳

「橘のにほふあたりのうたた寝は  夢も昔の袖の香ぞする」 皇太后宮大夫 俊成女 心の悩みに疲…

今週の短歌

「植木屋は半纏の色鮮やかに 江戸の言葉を話す若者」 今朝の某新聞地方版、入選作 です。 やっ…

今週の短歌

「薔薇垣に沿いて歩けば我が白き 運動靴に赤き花びら」 早起きして、近場のバラ園へ。 色と香り…

今週の短歌

「人等皆善男善女の顔をして 秘仏の前に額づいて居り」 12年に一度、秘仏の開帳。 参詣の人々は…

今週の短歌

「バス旅は移動が楽と思いしは 老いの兆しの現れ一つ」 友人からお土産をもらいました。 「バス…

今週の短歌

「再びは会えぬ気のして父の名を 続けて呼びぬ浅き夢見て」 二度寝すると、いつも不思議な 夢を見ます。昨日は、父が高校生で野球に熱中していました。 私は観客席に居て、応援。 投手として活躍する父に、何度も 名前を呼び励ましました。

今週の短歌

「春惜しむケーキを選ぶウィンドウ 苺の赤に魅せられている」 お馴染み茶道雑誌「淡交」4月号に、…

今週の短歌

「夢に出し痴呆の父に涙する 介護の日々を思い返して」 明け方の夢に、痴呆の父が あらわれまし…

今週の短歌

「墓碑にある父母の名前も暖かく 指でなぞれば思い溢れて」 暖かくなったので、墓参へ。 両親は…

今週の短歌 

某新聞の入選作 「若者の手にある抹茶ソフトクリーム 緑の色が春に似合う日」 原宿駅から表参道…

今週の短歌 雪

「スカイツリー東京タワーに上りたし 雪は都会を変えている筈」 久し振りの雪。 雪国の方には笑…

短歌 愚作

「雲の無き 大きな空に ただ一つ 月の浮かびて かえって寂し」 冬場は空が澄み渡ります。 夜…

今週の短歌 入選作

「戒名は要らぬと逝きし両親の 墓碑銘にある親しき名前」 (両親の命日はぱっと云えるが、戒名は 言えない。そう言う難しい名前は、不要。勿論葬儀もしないで良い) キッパリそう言って、母は旅立ちました。 父もそれを理解して、二人とも本名を 刻みました。その名を指でなぞると、涙がこぼれます。 昨日の某新聞に、次席に採られました。