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中沢新一『芸術人類学』

GW後半。素晴らしい天気。
湿度の低い晴れで、ちょっと肌寒いくらい。奇跡的だ~!
どこかの犬が鳴いている。
帰省してきた子どもたちを迎える声が賑やかに聞こえる。
ガーリックをソテーする香りが漂ってきた。

中沢新一を読んでいます。

中沢の講演を基にしてある章が多く、話し言葉で書かれているので読みやすい。にしても、情報量がすごい。

読む端から意味がぼわっと立ち上ってくるような感じがする。豊饒な本だ。

内容について、かいつまんで書くことはとてもできないけども、千葉雅也の『センスの哲学』と通ずるような、太古の芸術観、太古も太古、ラスコーの洞窟画に流れているような骨太な美質について論じてある。

で、そういう美質を作り出すパワーは現代人の中にもちゃんと息づいているんだ、と中沢は僕らを励ます。

千葉雅也の『センスの哲学』では、どうやって骨太な美的感覚を鍛えるかについて、手法とういうか、毎日のエクササイズ的なことも紹介してあったが、中沢は、まず読む者のOSを替えるようなアプローチだと思う。それからどう暮らすかは、各人に委ねてある。

とは言え、一冊通して読み終えると、何かずしりと見方が変わるような、そんな本でした。


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