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世界はここにある

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初めての長編小説に挑戦中です。 週1~2回UPしています。 ある日謎の子供の集団に遭遇した高山英人。そこから彼は世界の裏側を知ることになり、そして自分自身が密接に関わっていること… もっと読む
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2023年12月の記事一覧

世界はここにある㊺  第三部 

 高山尚人がベラギー王国に保護されてから1年が過ぎようとしていた。彼はナオの行方をフラン…

世界はここにある㊻  第三部 

 ナオは元の研究所に戻され監視された。そこに高山教授と過ごした日々の暮らしはなく、幽閉に…

世界はここにある㊼  第三部 

 1918年から1921年頃、今から100年ほど前に大流行したインフルエンザ、所謂『スペイン風邪』…

世界はここにある㊽  第三部 

 ロセリスト邸の一室でナオはじっと主が来るのを待っていた。 彼が来ればソファには座らず、…

世界はここにある㊾  第三部 

 ポール・ヴュータンはロイ王子のクローン『ヤン』を世間から隔離していた。ヤンは問題なく成…

世界はここにある㊿  第三部 

 ロセリストが手配したプライベートジェットはあと2時間ほどで羽田に着く予定だ。到着は日本…

世界はここにある51  第三部

 高山はフランツの私邸に車を乗り入れた。ゲートでのチェックはいつもより厳しい感があった。身分が不確かなわけではないが、予定が無いことで手続きに時間がかかったようだ。許可がおり車を駐車スペースに停める。エンジンを切ったあとフランツにどう切り出すか、高山は車から降りずに暫くの間考えていた。思案に余っていた時、隣の駐車スペースに車が停まる。ウォルフの車だ。彼は高山の車に気付いていた様で降りてすぐに近づいてきた。 「ドクター、昨日はどうも」 「やあ、ウォルフ。忙しいようだね。チーフ

世界はここにある52  第三部

  瞼をあけ、僕は明るすぎる照明に目を慣らすのに随分と苦労した。見覚えのある部屋の一室。…

世界はここにある53  第三部

 彼女の強い決意を聞いていた。ただ聞いているだけだった。僕は何をすべきなのか。僕にできる…

世界はここにある54  完結篇(上)

 クリス米大統領の執務机の電話が鳴る。彼女は電話に応答したあと、執務室を出た。補佐官と国…

世界はここにある56  完結篇(下1)

 アラートにより着陸が遅れたものの、サツキと父が乗る機は無事にビジネスジェットの専用ター…

世界はここにある57  最終話

「私にそれ以上近づかないで」  官邸の群衆の先頭に立つナオは彼女を拘束しようとする警察官…