昔の記憶

前回触れたコーチについては、練習の送迎で挨拶を交わしたことはあったのだが実際に練習や試合の様子を見たことがなかったので、まったくそういった威圧的なイメージがなかった。普段はニコニコ穏やかな表情をしていたのもあった。

サッカー経験者で、学生時代は「スパルタ指導を受けた世代」と自負するくらい、厳しい指導、鉄拳制裁、暴言に晒されてきたようだ。

私も正直言って、なんでもかんでも「ハラスメントだ!」で済ませようとする風潮にいい印象はないのだが、スポーツ指導において暴言や暴力、ハラスメントの類は一切不要だと思っている。

そのコーチのことはまた触れるが・・・ここで私の小学生時代の記憶を少し紹介したい。

小学校2年生から始めた少年野球時代、所謂お父さんコーチたちの中にも威圧的・暴言指導がモットーみたいな人は何人もいた。時代が時代だっただけにその当時はあまり深く考えていなかったと大人になった今は思うし、田舎のおっさんたちなので、ナチュラルに言葉遣いが悪い。口が悪いのだ。

私の父もそういった昭和のオヤジタイプで口がお世辞にもいいとは言えなかったし、そういう言葉遣いに耐性があった。

そのフィルターがある分、オラオラ言われてもあまり怖くなかったんだろう。。。

学校のグラウンドで野球をやっている私たちの隣にある体育館からは、定期的に大声が聞こえてきたものだ。

女子バレーボールチームが練習で使っている体育館からは、小学校教師が監督をしながら大声で女子児童たちを罵倒し、ボールをたたきつけ、殴っている様子が見えたり聞こえたりしてくるのは日常茶飯事だった。

同級生はもちろん、年上でも近所のお姉さんたちがボコボコにやられているのを見るのはしんどかった。

でもどこか他人事で、自分たちの野球チームのコーチたちにああいう暴力野郎がいなくてよかったなんて仲間と話していたものだった。

そのバレーボール部員は週明けの月曜日に登校すると、数名が目の周りに青アザを作り、腫れぼったい目をしていたのはしょっちゅうだった。

「あぁまたアイツにボコボコにされたんだな。」

と一目でわかるほどだった。

バレーボール部員の保護者の練習や試合に同席しているのに、頭がマヒして暴力指導しても強いチーム・・・(そう、そのチームは全国に出るような強いチームだったのだ・・・)なら仕方ないと思っていたんだろうな。

自分の娘が目の前で監督に至近距離から顔面にバレーボールをスパイクのように打ち込まれ、殴られ、レシーブの腕の形でテーピングでグルグル巻きにされたまま校庭外周を延々と何十周も走らされる「犯罪行為」をされているのに、ニヤニヤニコニコしている様は小学生ながら常軌を逸していると思ったのを今でも鮮明に覚えている。

それほどまでに、強いチームを作ってくれる監督を神格化し、その通りにプレイできないわが子が悪である、殴られてでも技術を身に着け、勝てるようになりなさい。

きっとそう思っていたんだろう。

先日読んだ、「スポーツ毒親」そのままの光景を私は小学生時代にすでに目撃していたのだ・・・

野球のチームメイトと「アイツが担任になったらやばいよね。怖い怖い」なんて軽口を叩いていたもんだ。。。

その監督(小学校の教師でもある)は、バレーボール部員以外にも日頃の授業、要するに教員として勤務している際にも児童に鉄拳制裁することはしょっちゅうあったことは誰もが知っていた。

その当時、私は小学校4年生。

そして5年生になり、クラス替えの発表と同時に担任の発表があり、その場で失意のどん底に落とされるのだ。


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