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【ジャンル紹介】ストーナーロックについて

"ストーナーロック"

ハードロック/ヘヴィメタルファンの方々は「ドゥーム/スラッジ/ストーナー」という括りでジャンル名を目にしたことがあるんじゃないでしょうか。
なかなかマイナーなジャンルだと思うので、興味を持っていただけたらDigしてみてください。


ストーナーロックとは?

ストーナーロックを語る前にそもそも「ストーナー」って何なんだ?って話。
とある植物(以下、大〇)を吸って酔っぱらった状態を「Stone」と言うらしいのですが、その状態の人、つまり「大〇を吸って酔っぱらった人のこと」を「Stoner」というらしい。

そこから名前をとったストーナーロック。
内容としては「大〇を吸った時の酩酊感を表現したような、サイケデリックでブルージーなハードロック」って感じでしょうか。


サウンド

サウンドでいうと、

  • ブルージーで気怠い雰囲気のある曲調

  • ハードロック、ヘヴィメタルの仲間ではあるが、テンポは遅めのものが多い

  • ギターチューニングは基本ダウンチューニングで、重く分厚いサウンド

  • ファズを効かせてザラザラとした音像のバンドが多い

って感じ。

こんな感じでブルージーでサイケデリックな音像とか。


こんな感じで、分厚く重たいリフ主体の曲とか。この曲だとキーボードがよりサイケデリックな音像を際立たせていますねぇ。

他にもオルタナティヴロックとかグランジに近いものもあります。
時代的にもグランジと同時期に興ったジャンルなので、グランジからの影響もあるようです。
音楽性の幅が広い、自由なスタイルのジャンルだといえます。

また、"ストーナー"ロックなので曲によっては大〇を吸っている時の音が入っていたりします。例えばこの曲とか。

初っ端からボングを使ってる音が入ってますねぇ。
他にも煙を吸ってむせているときの音が入っていたりとか、注意深く聴いているとそういう音が入っていたりする曲もあるので面白い。
こういう細かいところに遊び入れてる曲って好き。


ジャンル名の発生元

ストーナーロックというジャンル名はレコード会社がバンドを売り出すためのキャッチフレーズとして生まれたらしく、バンドやファンの間で自然発生したものではなかったようです。ビジネス臭い。
なので、Queens Of The Stone AgeのフロントマンJoshはこの呼び名を嫌っているようです。

以下の記事でYawning ManのMarioがそこらへんを語っています。(後編の記事にジャンル名の話が載ってます。)




オススメのバンド

オススメのバンドを4組紹介。

Sleep

アメリカ、カリフォルニア州出身。
ストーナーロックのパイオニア。ストーナーロック界の魔神、ならぬ麻神。ずるずると引きずるような重たく太いバンドサウンド、グルーヴが特徴のバンド。聴いていると心地よい酩酊感を味わえます。

<オススメのアルバム>
2ndアルバム「Sleep's Holy Mountain」

(1992年リリース)

最初に聞くならこのアルバムがおすすめ。
オススメ曲はDragonaut。


3rdアルバム「Dopesmoker」

(2003年リリース)

全1曲63分という前衛的すぎる内容。
63分にわたり、超鈍足でじわじわとスラッジリフが迫ってきます。
歌詞も、砂漠を旅するキャラバンが極上の大〇を求めシルクロードを超えて聖地エルサレムを目指すっていうぶっ飛んだ内容。
ちなみに1曲が長すぎるので自分は聴いてる途中で飽きます。小休止を入れないと聴けない…。




Kyuss

アメリカ、カリフォルニア州出身。
ストーナーロックのパイオニア。現在は解散。
サウンドはSoundgerdenみたいなグランジやオルタナティヴロックに近い。
砂漠地帯であるカリフォルニア州パームデザート出身の彼らの音楽性はデザートロックとも呼ばれています。
パームデザートは1990年当時ライブハウスがなく、砂漠にパーティー会場を作り、電気も通っていないのでガソリン式の発電機を使ってそれにアンプをつなぎプレイしていたそうです。
そのような砂漠地帯でのロックシーンがデザートロックと呼ばれており、彼らもそのシーンから出てきたバンドみたいです。

<オススメのアルバム>
2ndアルバム「Blues for the Red Sun」

(1992年リリース)

ストーナーロックのアイコン的なアルバム。
赤い太陽のブルースっていうタイトルから砂漠でライブをしているのが頭に浮かんでくる。
Green Machineはストーナーロックの超名曲。




Queens Of The Stone Age

アメリカ、カリフォルニア州出身。
ストーナーロックの中で一番商業的に成功しているバンドです。
Kyuss解散後、KyussのギタリストだったJosh Hommeを中心に結成。
ストーナーロックらしい分厚いバンドサウンドとキャッチーさを併せ持つ。キャッチーで聴きやすいのでストーナーロックを聴くならこのバンドからがおすすめ。
最新作のVillainsではダンサンブルな曲があったりと、ストーナーロックの中でも幅広い音楽性が特徴。

<オススメのアルバム>
7thアルバム「Villains」

(2017年リリース)

最新作。リードトラックの「The Way You Used To Do」はキャッチーでおすすめ。



Spirituial Beggers

スウェーデン出身。
メロディックデスメタルバンド「Arch Enemy」のギタリスト、Michael Amottが率いるバンド。
Michael Amottが率いているからか、バンドサウンドはとてもヘヴィ。
メタル的なサウンドとストーナーロックの音楽性を併せ持っているバンド。
メタルが好きな人は、ストーナーロックを聴き始めるならSpirituial Beggersから入るのがおすすめ。

<オススメのアルバム>
3rdアルバム「Mantra III」

このアルバム、ボサノヴァのインスト曲から始まるんですが、その曲から2曲目への流れがめちゃくちゃカッコいい。是非聴いてみてください。



おわりに

なかなかニッチなジャンルですが、興味を持っていただけたらDigしてみてくださ~い。以上!


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