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春(?)

僕の中で、毎月一日は「和歌の日」。
今回は、『東海道中膝栗毛』(十返舎一九/著)の作中で北八が自作発言した、こちらの歌[↓]が紹介された。

...という訳で今月も、こちらの記事[↑]に掲載された浮世絵を鑑賞しつつ、イタリアのみなさんのうちの一人と一緒にTankaを詠む。

Angeli bigi
arrivan da lontano.
Ahimè MOMÌJI!

Arrosto oppur stufato
di cervo, vien mangiato.

(日本語訳)
悪魔たちが
遠くからやって来る。
ああ、もみじよ!

鹿の煮込みかローストが
食べられる。

(解説)
初句:1,4音節目にアクセント。三句と韻を踏む。
二句:2,6音節目にアクセント。四句、結句と諧韻を踏む。
三句:2,4音節目にアクセント。
四句:2,6音節目にアクセント。結句と韻を踏む。
結句:2,6音節目にアクセント。

作/訳: ローリス M.
もみじとは 鹿肉をさす 言葉かな
(季語:鹿[秋])

Tanka primavera

È primavera
Si raccoglie erbaspagna
Non fa mai sera

C'è il mare e la montagna 🗻
C'è tutta la Romagna

(日本語訳)
短歌 春 (←本文を読む前に浮世絵だけを見て詠んだので、もみじが桜に見えたようです)


ルーサンが摘まれる
夜は来ない

海と山 🗻
ロマーニャには全てがある

作: アンドレア M.
訳: ローリス M.
美しい景色は全てロマーニャ地方のもの!


(追記) 実は、アンドレアは2023年1月18日投稿の「つぶやき」でも、トップ画像の歌を書写しているので、その時のものと今回のとを比較してみる。

(左)2023.1.18 (右)2024.5.1
代り映えはしないけど、全体のバランスは右のほうがいいような… ちなみに、今回、『ぞ』を書きながら「こんな難しい字は書いたことがない!」と言っていた。


そして今回は、こちらの記事[↓]に載っている団子を見ながら、もう一首詠む。

Dalla gioia piango
se vuoi ballare il tango
mangiando un dango

con me. Cocktail di mango
ci fa ballar fandango.

(日本語訳)
嬉し泣きしちゃうな、
君が僕と団子を食べながら
タンゴを踊ってくれたら。

マンゴーのカクテルが、
僕たちにファンダンゴを踊らせる。

(解説)
初句:2,4音節目にアクセント。前置詞にアクセントを落とすしかなく、力不足が露呈された句。
二句:4,6音節目にアクセント。
三句:2,4音節目にアクセント。
四句:3,6音節目にアクセント。
結句:4,6音節目にアクセント。
全句で韻を踏む。

作/訳: ローリス M.
好きなのは みたらし団子 だけだけど
(季語:みたらし団子[夏])

Tanka dango 🍡

Sembra salato
A volte è colorato
Non è gelato

Mi lascia senza fiato
Dove son capitato!

(日本語訳)
短歌 団子 🍡

しょっぱそうだな
色がついていることもある
ジェラートじゃない

息を呑む美味しさ (または、「喉を詰まらせる」)
俺はどこにいるんだろう!

作: アンドレア M.
訳: ローリス M.
36歳児は掛詞を習得した。

240501

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