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【あがり症】トラウマ体験後の身体症状に苦しめられた話

あがり症の方のための、
人前で話す練習会(あがラボ)を
主催しているロン毛です。


今回のテーマは、
「トラウマ体験後の身体症状に苦しめられた話」
です。


先日、
トラウマを負った当日と翌日の身体の変化
という記事を投稿しました。


今回は、それ以降に、
私の身体を襲った症状について書きたいと思います。


トラウマ体験後に現れた症状


トラウマを負って以降、
私の身体に以下の症状が表れました。


・緊張した状態がずーっと続く

 →声や体の震え、不眠、胸の圧迫感、
  息苦しさ、動悸、おなかが緩くなる。
  (特に、声の震えには苦しめられた)


・人前で話すことを避ける

 →人前で身体反応が強く出てしまうため、
  その様子を見られることを病的に恐れる。
  (もはや、”人前で話す=猛獣の檻に入る”感覚)

 →朝礼、会議など、人前で話す場面から
  徹底して逃げまくる。
  (時には会社を休んだりも、、)

 →「緊張」、「あがり症」といった言葉を、
  想像することを避ける。


・不安感に付きまとわれる

 →人前で話す場面が来ないかビクビク。

 →仕事中、電話が鳴らないかビクビク。
  (周りに、電話応対を聞かれているのが恐い)

 →他人と体が接触しないかビクビク。
  (職場、電車、お店etc.)

 →車を運転する際、他の車が自分に悪意を
  抱いているように感じてビクビク。


・トラウマ体験のことを、
 思い出したくないのに思い出す


 →布団に入ってから思い出し、
  眠れなくなることが多くありました。


・強い怒りの感情につきまとわれる

 →常にイライラ・カッカした感覚。
  なにかのトリガーがあれば、
  爆発してしまいそうな感覚。
  (ちなみに、本来の私は平和主義)


・頭のフワフワ感。目が回る感じがある

 →少しお酒を飲んだ程度の酩酊感というか。


・人からどう思われているか病的に気になる

 →自分の言動が、間違っているのでは?
  人から良く思われてないのでは?と自己否定。


・喪失感、無力感、無価値感に苛まれる




いやー、今思い返しても、ホンマ酷かったと思う、、

(よう、こんなんで仕事してたわ)


私は、症状に波はあったものの、
こういった症状に
トータル9年間ほど苦しめられました。

(ちなみに、後半の約3年で少しずつ回復)


中でも、症状が一番酷かったのは、
トラウマを負った直後の1年間。


間違いなく、
私の人生のワーストワンの1年でしたね。


ちなみに、心療内科を受診し、
「社交不安障害」と診断されたのも、
ちょうどこの時期。

(しかし、もらった薬を飲んでも効かず、、、)



当時の私は、薬を飲んでも効かない
この得体の知れない恐ろしい症状に絶望しました。


今思い返しても、当時は
人生「詰んだ」と思ってましたし、
正直、死んだら楽になれるなーと考えてましたね。


社交不安障害でもあり、PTSDでもある


前段で紹介した症状は、
PTSDやCPTSDと言われるものと同じです。
※CPTSD:複雑性PTSD


ちなみに、私は医師から
正式に診断されたわけではないので、
自分で勝手に言っているだけです。

(ただし、自分のことは
 自分が一番よく分かっているし、
 当たっている自信はある)


ちなみにどんな症状かというと、、、

https://psych.or.jp/wp-content/uploads/2022/04/97-20-21.pdf


すべての項目に当てはまっています。


そして、その症状が続いている期間も、1カ月以上。

https://www.tetras.uitec.jeed.go.jp/files/data/201201/20120105/20120105.pdf



つまり、私が当時、
「社交不安障害」の症状だと思っていたものは、

実は、PTSD、CPTSDの症状でも
あったということなんですね。


ちなみに、後年、そのことを知って、
逆に、安心した記憶があります。


異常な体験による、正常な反応


先日、心理職の方向けの
トラウマ・PTSDの研修に参加してみました。

(門外漢は私ひとりかも)


その中で、主に犯罪被害者の
PTSDの治療をされている臨床心理士の
生々しい話を聞くことができました。


その中で聞いた、胸に響いた言葉。


「PTSDとは、異常な体験による正常な反応。」


一見すると、恐ろしい身体の症状ですが、
人として当たり前の反応が出ているだけとのこと。


ちなみに、自責の念や、無価値感、自己否定も、
PTSDの症状のひとつ。

「否定的自己観念」:自分自身が卑小で、打ち負かされ、無価値だという持続的信念と,それに伴う深く広汎な恥、自責、挫折の感覚

複雑性PTSDの臨床実践ガイド トラウマ焦点化治療の活用と工夫(P25)
/飛鳥井望


ここに書かれている症状は、
PTSDによって出ているだけであって、
当事者はなにも悪くないということです。



このことは、
是非知ってもらいたいなーと、思いました。


私のような症状でお困りの方は、PTSDを疑った方がいいと思う


私は、人前で話す練習会に通い、
そこでの人との出会いにも助けられ、

なんとかトラウマを成仏させることが出来ました。


しかし、みんながみんな、
そううまくいくとは限らない。


もし、今回紹介した私のような症状で
お困りの方がおられたら、

一度、トラウマ治療の専門家に
相談してみるのもいいかも知れません。


私は、自力で取り組んだこともあり、
トラウマを負ってから成仏させるまでに、
9年もかかってしまいました。


もっと、短い期間で治療できるなら、
それに越したことはありませんからね!

(ちなみに、
 “1日で治ります”系、
 “簡単に治ります”系のセミナーには、
 絶対に行かないでください。


 そんな子供騙しみたいな話ではない。

 PTSDは、高度な専門知識の必要な、
 心のプロにしか扱えない領域だと思います。)


最後に告知です。


5/26、6/9と16に、あがり症の方専用の
人前(画面前)で話す練習会をします。


「あがラボ(緊張の実験室)」とは、
元極度のあがり症の私による、
あがり症の方のための、やさしい練習会です。


参加費は無料。


何度も参加していただいて、
緊張の変化を実験していただければと思います!


私の体験談が
皆さんのあがり症克服の
お役に立てれば幸いです。

(関連リンク)
思わずやっちゃう「自己否定」
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