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サイジョウタカヤの1人旅 vol.1 新潟編(前編:「夜明け前」)

4/30の22時頃にですね、SHISEIでもありSally Fizz Robberでもあるスナガくんと、SHISEIでありSally Fizz Robberではないコダマくんと、Sally Fizz RobberでありSHISEIではない俺の3人でスペースをやってたんですよね。


なぜか公園で参加してたんですけど、このまま家に帰りたくないな~と思ってたら、唐突に

「あ、なんか俺いまどっか訳わかんねえとこに行っちまいたいゾ」

と天啓が舞い降りたんですね。

この旅行癖は生まれつきのもんでしてね、それが時たまこのように悪癖として顔を覗かせるんですね。


で、23時頃かな?

「これ以上この想いに蓋をしてたら俺は俺じゃなくなっちまうな」と悟ってしまいまして、俺はスペースを抜け、一路目指すは夜を知らない街こと新宿はバスタを目指した訳です。

時間的にもう夜行バスしか選択肢無かったですからね。


そんで、24時頃に新宿バスタに着いたわけですよ。

ただね、券売機が軒並み発売中止になってやがりましてね。


だから係員さんに聞いたんですよ。

「ホントにもう何処でも良いんで何かのバスのチケット買えませんかね???」

と。

係員さん一瞬「こいつ正気か?」という感情を両方の水晶体に映すと「今日はもうチケット買えないですね…」と仰るわけですよ。

そしたら今度は俺が絶望を両の水晶体に映す番となりましてね。

まあ感情のレイトショーみたいなもんですわ。配給会社から配当金入ってこねえかな?

そんなこんなでグダグダ言ってる訳ですが、要は新宿は夜を知ってたって訳です。

もっと直接的に言うならば

「俺は旅に出ることも家に帰ることも出来ない」ということが確定しちまった


って訳です。

旅に出ることも家に帰ることも出来なくなった時の俺


いや、別にね?
タクシーで数千円払って家に帰ることも出来ましたよ?

ただね、俺が求めてた「旅」って決してそういうことじゃあ無いんですよ。

新宿からね、明治通りだとか環状線だとか仰々しい名前を付けられた無味乾燥なアスファルトの上を転がされたってね、別に嬉しくないんですよ。
なぜなら俺は彼らが何処へ至るのか知ってしまっているから。

要は、俺も大人になっちまったって訳です。

手を振るように流れていく街のネオンやブレーキライトを見ても、悲しいくらいに胸はときめかないんですよ。

なぜなら、俺は大人になっちまったからです。


で、仕方がないから始発を待って動く事にしましてね。

もう旅に出るってのは確定事項だったんで。


しばらくその辺を徘徊してたんですけど、夜は深まるばかりで一向に明ける気配がない。

そこで、映画館のレイトショーでぼんやり映画でも見て、あわよくば仮眠でも取るかと思ったんですよ。

ただね、選択肢が無さすぎましてね。

原作を読んだこともないハイキュー!!と、上映開始から30分経ったコナンくんしか無くてですね。

30分も経って見始めたらコナンくんに「妙だな…?」ってあらぬ嫌疑をかけられますからね。

ってなると、後はもうゴジラしかやってねえんだ。


うつらうつらしながら見るにはちょっとデシベルがデカすぎるんだよな。
それでもう仕方無いから漫画喫茶に駆け込んだんですよ。
もう漫画でも読んで眠くなったら仮眠とっちまえとね。


で、インターネットのご利用があるか聞かれたんで無いって答えたんですよ。
インターネッツを使わなければ会員登録しなくてすんだから。

ただ、これがいけなかった。


なぜなら、漫画が電子書籍しか無かったんですよ。

つまり、インターネットという現代のリーサルウェポンを捥がれた俺は、2~3畳のスペースで寝る以外の行動が取れなかったんですよ。

で、俺は厄介な人間だから、睡眠をお膳立てされると途端に眠れなくなっちまう性質を持つんですよね。

ここで勘がいい人は気付いたと思うんだけど

深夜にね、俺が濁った隅田川みたいな目をしてタバコ吸ってる画像上げてたでしょ?


※濁った隅田川のような目の例


まあ、俺達の隅田川はいつだって濁ってるけど。
あれね、背景にはそういう事があったんですよ。

もうね、部屋と喫煙所、時々トイレを徘徊する他にすることが無かったんですよ。
奇声を発したくても防音対策はしてないから音には気を付けろって言われてたし。

まあ、奇声を発したら発したで何処からともなく袁傪が「その声は、我が友」って飛んで来たかもしれませんがね。
いや、そんな友達居ないんですけどね。


※2時間近く見上げ続けた天井

いねえから「こんなこと」やってんだよ。
使ってるシャンプーのボトルに砂利混ぜられてえのか、あ?




止まない雨がないように、夜ってのもいつの間にか勝手に明けるってもんです。

嘘です。
朝まで待てずに飛び出しました。

もう本当に辛くて辛かったから、とにかく外に出たかったんですよね。
本当に虎になるかと思った。
まあ俺は博学才穎でもなければ虎榜に名を連ねた事もないんですけどね。

街が起きれば当然電車も起きるって訳で、4時ぐらいになって活動を開始したんですが、こっからは時系列で追っていくとしますかね。

(中編へ続く)

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