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ライブ型オンライン授業を成功させる秘訣!

2020年度前期、本務校の授業は「新型コロナウイルス対策」のため、全面的にオンライン方式で実施されることに決まった。それまで定員550人の大教室でディベートを行っていた私が、「どうすればオンライン授業でディベートのクオリティを保てるか」悩んでいた4月20日の時点で書いたのが、次の記事である。私が出した結論は、次のようなものだった。

……あくまでディベートのクオリティを維持するためには、残念ながらオンライン授業ではクラス定員を大幅に減らさざるをえない。思えば25年前の「論理的思考法」の原点は100人程度だった。その点を、本務校の学生諸君にご理解いただけたら幸いである。

この結論に基づいて、私は、担当する3つの大教室クラスの定員をどれも100人に絞って授業を行った。その結果、学生サイドは私の授業をどのように評価したか? 「2020年度前期オンライン授業への学生のコメント」を、以下にご紹介しよう。(コメントの一部は、すでにTwitterでも紹介してある)。

2020年度前期オンライン授業への学生のコメント

・オンライン授業でどの学生も教授も混乱して手探りをしているなかで、ZOOMとオンラインで利用できるものを使いこなして、最初からスムーズに授業を進行していることがすごいと思いました。

・他に受けている授業とは違い対面に近い形で内容も面白く退屈する時間がありませんでした。この授業を受けなければ知ることがなかったようなことを知れたり、自分では思いつかない意見を持っている人の発言を聞いたりしてとても勉強になりました。

・ディベート形式の授業で、他の受講生の考えなども聞くことができて、とても面白かったです。授業で扱われるテーマについては、答えがなく考えさせられるようなものが多く、自分の知らなかった世界について知ることができたので、衝撃を受けたこともありましたが、興味深いものがとても多かったです。

・毎回月曜日の授業を楽しみにしていました。noteや愛の論理学・哲学ディベートを読んでいても、先生のユニークな発想や世界の考え方の違いが記載されており、活字が苦手な私でも止まることなくスラスラと読み切ることが出来ました。本書の中であった学生の相談のように私も相談させて頂きたいです。もう論理学の授業が受けられないのは悲しく思います。

・すごく私たちの今後の人生に影響を与える授業だと思いました。大学ではたくさんの授業を学ぶことができますが、その中でも特に実践的なものであったと思います。ただ講義で学んでお終いではなく、講義の内容を家族友人恋人と共有したくなるようなものでした。

・独特な話し方で、私たちが言いにくいこともズバッと言ってくれるので、話を聞いていて気持ちがいいです。また、授業の話題も私たちの年齢や興味に合わせてくれるので、授業に参加したくなりますし、友人と討論したくなるものばかりで、学生に近い教授という印象があります。

・普段は正直教科書を買わずに何とかやってきた授業も多いのですが、この授業は一発目から面白かったので2冊とも買いました。また、どんなに朝まで飲んでいても二日酔いでも必ず12時半には起きて授業を受けました。授業中に寝たこともないです。

・先生は挙手した人の意見を否定せず、同意しながら深く質問していく様子を見て、人の心理を傷つけない上手な進め方をしていると感じていました。テキストをずっと行うのではなく、映像と教科書を併用しながら、意見を述べるという飽きさせないスタンスはとても良いと思っています。問題に関する先生の見解など、先生がどんな考えを持っているのかもう少しお聞きしたかったです。

・対面方式に近い形だったため、良い意味でとても緊張感を持ち授業に臨むことができました。学生の意見を毎回聞いてくださるので、とても寄り添っていただけているなと毎回感じていました。授業自体もとても楽しくて、ためになる講義でした。

・先生の授業は累計で3つ取りましたが、正直言って本学で受講できる最高レベルの講義の一つであると思います。今回のテーマは愛についてでしたが、普段私たちの人生における最重要項目について取り扱ったのでとても面白かったです。

・最初は厳しい方なのかと思っていたのですが、回を重ねるうちに、厳しいだけでなく優しく学生思いでチャーミングな先生だということが分かりました。とにかく先生のお話が面白かったです。様々な経験や知識を持っていらっしゃる方の話の面白さというものはやはり違うなと思いました。個人的には、もっと先生のお考えや体験談を知りたいと思いました。今後の講義ではそのような話しも是非聞きたいです。

・とてもユーモア溢れる先生だと思います。1年生の頃から「高橋昌一郎先生の授業は面白い!」と評判を聞いていましたが、実際に授業に参加してみて納得しました。私たち生徒の意見をどんな意見であっても否定せずに聞いてくれ、生徒が発言しやすい雰囲気を作ってくれています。教員でありながら、生徒の目線も持ってくれていると感じました。機会があれば直接お話をしてみたかったです。

・授業だけではなくnoteにたくさんの記事をあげてくださっているので授業以外にも論理的に考えられる機会を作っていただけてとてもありがたいです。noteの記事は自分にとって知らない内容も多く知識や考えを深められました。

・学生の意見を否定しない先生であると感じました。最終週でようやく勇気を持って発言することができましたが、否定されることなく、うまく解釈していただけて、発言するということがとても楽しく感じられました。こんなに発言することが楽しいのなら、もっと早くから発言をもっとしておけばよかったです。とにかく、学生を否定せず、向き合ってくれる先生なのだと思いました。

・とても面白かったです。先生の講義はこれまでに全く知らなかった価値観や考えを得ることが出来ました。もちろん、自分の価値観が普遍的なものではないということはわかっていたつもりでしたが、「誘拐婚」や「ガバージュ」など想像を絶する慣習を知り、とても驚きました。

・正直言って、本学の中でも生徒とのつながりや意見を最も重視している先生だと思います。学生の意見を否定することもなく、真に学生のことを考えて発言をまとめてくれます。また、出身が数学科ということもあり、「the・ロジカルの極み」という感じがにじみ出ていました。私は経済学部の学生で発言にはロジカルなことをいつも重視していたので、まさに思考面においてのお手本のような存在でした。

・伝え方がストレートで裏表が感じられず、生徒思いで熱心に授業をしてくださっていることが伝わり、より授業に熱中することができました。また、オンライン授業でも対面に近く授業を行ってくださったことで、より興味関心を持って取り組むことができたと思います。

・めちゃくちゃ面白いです。1回目の授業では怖い先生なんだと思いましたが、ちょっとかわいいところがあったり話し方が上手だったりオンラインじゃなかったらもっと関わりたかったなと思います。自分は法学部なのでありえないですが、高橋先生のゼミがあったら入りたかったくらい好きです。先生が面白いので、卒業単位は足りてますが後期もこの授業は取りたいなと思っています。

・抽象的で理解しにくい事を、分かりやすい具体例を提示してくれるのですごくわかりやすく、自分が人生の中で考える機会がないようなことについて話題を提示し考えさせてくれるので面白いと思います。哲学のような答えがはっきりしない問いはあまり好きではないが、高橋先生の授業は理解しやすくわからなくてイライラすることがないのですごいなと思いました。あとnoteの記事に書いてあったコーヒーの知識に驚きました。

・世界は私が知っているよりもはるかに広く、本当に様々な価値観があるということを痛感しました。また、討論の時間では、自分と似た環境にいる学生の幅広い意見を聞けるのが楽しかったです。時には、男子学生が思った以上に女性を「モノ」扱いしている事を知り、不快になることもありました。しかし、価値観が多様化する現代社会で、受講人数が限定されているといえども自分と同じような考えを持つ方を見つけられた時は嬉しかったです。また、普段友達とはすることが憚れるくらい明け透けで根源的な「愛」「恋愛観」についての意見を知れたのが新鮮でした。私は数回しか発言することが出来ませんでしたが、大人数に対し勇気を出して自分の価値観を語ることはとても良い機会だったと思います。この授業は自分の考え方や「私はどのような人間なのか」ということを見つめ直す機会にもなり大変有意義でした。履修出来て本当に良かったです。後期も是非受講しようと思います。

・今期の中で一番クオリティの高い授業を提供してくださったと思います。授業の中で考えたことをリアクションペーパーに書かなくてはいけないのでオンライン授業でも気を抜かずにできた授業でした。学生個人によってさまざまな意見が飛び交っていましたが、どの意見も反対はしなかったことが印象的でした。ありがとうございました。

・とても面白かったです。ディスカッションの中でいろんな視点からの意見を聞くことが出来たので、考え方の幅が広がりました。この講義を通して、私が受講期間中に抱えていた悩みを解消することが出来たので、(本当です。)本当に受講して良かったと思います。悩みに対する向き合い方を学んで、自分自身の弱さに気づくことが出来ました。

・話すことが抜群にうまいと思う。どんな意見に対しても真剣に考えられた意見には真摯に向き合いつまりどういうことか、これならばどうするのかと相手の意見を引き出し他の受講者にも解説してくれるので、受けていて自分と真逆の意見が出ても先生の解説を聞いていると納得してしまうことが多々あった。意見は人数だけあり、一つの正解が決まっているわけではないことが受けていて伝わった。

・授業では基本的に先生の話す内容をメモするという形態のものを多く受けているため、自分で常に考えるという形態のこの授業は非常に疲れるし頭がパンクしそうになるが新鮮で面白く、なにより達成感が味わえてよかった。愛については常に身近にある存在ながら深く考えるという機会がなかったため受講していて異性愛や同性愛、平等愛などさまざまな種類について考えられて良かった。

・最初はzoomで発言したりや顔を出すことの抵抗がありましたが二回目からは慣れてきて逆に顔を出すことにより相手の表情を見ながら意見を聞くことができ実際の対面授業のようにすることにより、他人事のように授業を受けることがなくなり常に自分の意見を考えることが出来ました。発言しているときに先生が「相づち」をしてくれることで自信をもって発言することができ発言することが怖くなくなりました。

・自分がいかに固定概念に囚われていたかを教えてくださった教授だと思います。授業も毎回真面目に、時には楽しく考えさせてくださったと思います。飽きさせない授業をされる方だと思います。様々な大学の授業を受けて、唯一面白いと思えました。

・いつも、学生の発言を引き出させてくれてとてもありがたいと思っています。オンラインの授業ですと、なかなか学生の声が先生に届きづらいという部分があると思います。ですが、学生同士での会話や発言をしやすい環境を作ることで先生と学生の距離が近くて、内容に対する質問がとてもしやすかったです。オンラインでも授業に対して積極的に参加できるかどうか不安でしたが、ZOOMの操作方法なども含めて丁寧に教えていただき、助かりました。

・授業の最初に毎回テーマについて考えるとき、なかなか考えがまとまらなかったけれど、先生の詳しい説明や映像や記事などの資料を授業中に視聴したりすることで、授業の最後には自分の考えがまとまるようになっていった。授業を重ねれば重ねるほどすらすらと自分の考えをまとめることができるようになっていった気がした。

・オンラインということでマイクを回すことなく話したい人がスムーズに発言できる環境だったのも良かったと思います。学生のどんな意見でも面白いなどと言って理解しようとしていて、それは誰にでもできることではないので私もそうなりたいと思いました。

・すごく満足でした。私が学びたかったのはこれだ!と思うような授業でした。毎回、新しい学びがあるし、自分についても見直すきっかけになったり、とにかくいろんなことを集中して考えることが出来る授業でした。今まであまり触れることのなかった、性について、世界の奇妙な文化など、初めて知るものばかりで、その分衝撃は大きかったですが、とてもこれからに活かすことのできる学びでした。

・先生が様々な本を書いたり、記事を書いたりしていて、論理学・哲学の世界で有名な人であることに驚いたし、そのような偉大な先生の授業を受けることができて、自分のこれからの人生において、大きな学びとなったし、貴重な経験になったなと感じた。

・いつもは使わない脳の部分を使うことができたので良かったと思う。オンラインでもしっかり参加することのできる授業で、楽しみな授業だった。90分しっかりやることが多い授業だったが、長いと感じたことはなかった。

・今まで受けた教養科目の中で一番面白かったです。愛については悩んでいたこともあったので勉強になり前に進むきっかけにもなったし、愛が今までより身近なものなんだと思えた。そして、いろんな人がいるんだということや、世界にはいろんな伝統があって日本が割と生きやすい環境であることも知ることができました。

・オンラインでやりにくい中スムーズにかつストレスがかからないようにしてくれておりきちんと授業を受けることができる環境を作ってくださったと思います。noteの記事や学生の発表に対するコメントなどオンラインでも通常授業の品質を保とうとしているのが分かりました。

・授業で扱った教科書の著者であるので、内容の非常に深いところまで話してくれるため面白いと共にありがたく感じた。Zoom授業であっても、一方的に話をするのではなく学生側にも発言の機会を多く与えてくれたので、他の学生の意見を聞くことができて自分の考えがさらに深まったように思える。今後対面授業を受けることが出来るようになったのなら、是非先生の授業を対面授業で受けてみたい。

・先生の授業だけがオンラインでも教室と変わらない形で授業を受けることが出来ました。最後に受けたのは映像博物館の比較文化論だったので、どちらかというと先生の授業で討論の授業は初めてだったかもしれません。後期もオンラインということでやるせない気がしますが、抽選が通ればまた受講したいと思います。

・一方的な感じではなく、コミュニケーションを取りながら、という感じで濃い時間でした。また、いろんな人に意見を聞いていくのも、楽しめました。オンラインだと友達でも話す機会はないので、間接的にでもいろんな意見が聞けて良かったです。各テーマについて教授の考えやアドバイスももう少し聞いてみたかったなと思いました笑 12回という短い間でしたがありがとうございました。

・大学内外でも名の知れた有名な教授であることは授業前から知っていたのと一年生の時に履修した比較文化論が楽しかったのもあってこの授業も履修させていただきました。やはりわたしたちの短い人生ではできない考え方と価値観を秘めた教授であると授業を受けていて強く感じました。残念ながらオンライン授業でしたが、また、時々授業の中で扱われていた、同じ受講生の悩みについて考えるような問題では、同年代ということもあり、共感できるものが多かったです。

・僕が今期とった授業の中で、高橋先生は、一番オンライン授業に対応なさっていた先生だと思いました。多くの先生は、オンライン授業のために、普段の講義の質を保てなく、先生ご自身でも不満足な御様子でしたが、高橋先生はオンライン授業によっておこる障害のほとんどを取り除いていらっしゃったように感じました。おそらく、僕が今期に対面授業と同じ質の講義を受けることができたのは、論理的思考法の授業だけだったと思います。

・毎週色々な動画を見せてくれたり、ホワイトボードで図を使って説明してくれたり、オンライン授業で不便に感じることは全然なくて、すごく楽しかったです。あと発音がきれいなところがすごいと思いました。(特に鼻濁音)

・考えを偏らせたり、先入観を抱かせることなく、まずは自分の考えを言葉にさせて、それからみんなの意見を聞かせたり、世の中のさまざまな考えや意見、流れを紹介して下さった。そのことで、率直な自分の意見から、様々な視点で見て、視野を広げて物事を考えることが出来た。混乱や聞き逃しのないように何度も大事な部分や内容を説明して下さっていたことで、授業のスピードに置いて行かれることもなく、スムーズに取り組むことが出来、授業にも集中することが出来た。適切な授業の進め方で、課題についても考慮してくださり、授業内も授業外も取り組みやすい環境を用意して下さっていたと思う。

・たとえ話が上手く、説明が分かりやすい。声が聞き取りやすい。最後の方は手元を写すカメラも利用していて、今期のオンライン授業の中では最も使いこなしている教授だったと思う。幅広い知識があり、口喧嘩をしたら確実に論破されてしまいそう。どうしたらこれだけの知識と思考力を鍛えられるのか気になった。

・普段接しない類の人なので、話を聞いていてもnoteの記事を読んでいても、なるほどこういう視点のモノの考えがあるのかと好奇心が刺激される人だなと思います。自分の知識の外にある考えに言葉を与えて持ってきて、示してくれる感覚ですね。それはもともと自分の頭の中にあったものに近かったり、まったく違った形をしていたりするのですが、それが論理的な言語の形をしているので、日本語がわかればとりあえずかみ砕くことができ、自分の中の既存の価値観と照らし合わせて考えることができます。大変助かりました。ありがとうございます。

・とても興味深いと感じるし、世の中の大学生全員におすすめできます。普通に生活していては知らずに過ごしてしまうことも含め、この授業を通して日常では感じられないことを感じられます。自分の知らないことを知ること、普段考えないことと向き合って考えることはとても大切だと思います。知識が増えて、考えた時間があるからこそ、その人が人間として確立されるし、他人からも認められる存在になると思います。人は考える時間が少ないと空っぽな人間になってしまうと考えます。だから大学生という社会に出る前の今、この授業を通して愛をはじめとする様々なことに向き合えた時間はとても貴重で素敵なものでした。ぜひ、より多くの人に私と同じ気持ちになって欲しいです。

・すごい先生であることが話しぶりや経歴そして本から伝わってきて、すこし緊張した。教科書の著者であるため、事例に対する詳しい情報や補足があり非常にわかりやすかった。また、間違っていてもよいという方針の授業のおかげで柔軟に考えることができた。

・初めは怖かったです。どんどん追及され、質問や投げかけをされることに恐れていました。ですが、講義を重ねていくごとに「先生の掘り下げるポイント」に気付くことができるようになり、どんどん「話が見えてくる」ようになりました。

・命の授業や異文化の考え方、愛についてなど新しい知識ばかりで、どのテーマも自分の考え方に刺激になりました。自分の意見が皆さんと異なっていて、自分が変なのかと思うこともあり、医療者としてだけでなく、人間としての常識を知れたように感じます。毎週、講義後に夕飯の片づけをしながら母とその日の講義のテーマを話し合うことが習慣になり、母の考え方も知ることができました。授業の目的である、「視野を広げる」ことが達成されていたと思います。

・いきなりカメラONにしてと言われて、今までそんな授業がなかったから驚きました。でもいま思えばカメラをONにしていたからこそオンラインでもみんなが集中して考えて活発に意見を発表できたのだと思います。Wordを書く上で多くの動画を見せてくれたり、いろいろな事件や事実から話をしてくださり、本当に面白い授業でした。4年間先生の授業が受けられないことが残念でしたが、短い間でも先生の授業を受けられたことが今後の私の人生の誇りになると思うし何回も思い出すと思います。ありがとうございました。

・私たちの一人ひとりの意見を絶対に否定せず、「そういう考えもあるよね、いい!」と褒めてくださり、発言がしやすくなりました。先生の考え方は、私たちが考えていた視点からは違うことが多く、「そう考えることが論理学なのか」と、とても勉強になりました。高橋先生の講義は一度聞くと、とてもはまります!! すごいと思いました!!

・子どもの時から疑問に思っていても何となくそのままにして放置していた様々な矛盾を一気に回収した気分になる授業でとても刺激的だった。感情に任せて物事の是非決めるのではなくどの選択がどのような人にどんな影響を及ぼすのかを考えながら答えを導き出せる授業だった。感情的になるときも、なぜ自分はこんなに憤りを感じているのか、自分はどういう意見を持っていて相手はどんな糸で発言したのかを自分なりに筋道を立てて考える能力をはぐくんでくれる内容であったように感じた。

・最初は、正直癖が強そうで、どんな感じかドキドキしていました。(笑)でもお話をかみ砕いて説明してくださったり、とても分かりやすいので、どんどん授業に対する意欲がわきました。正直に言うと、論理学だけが楽しみです。私が知らないことをこの短期間で教えていただいたので、良い先生と良い本に出会えたことがとてもうれしいです。これから、何かあったら是非高橋先生にお話ししたいなと思いました。

・とても分かりやすくて、楽しい授業でした。愛の論理学の最後の方にあった学生さんたちの悩みを先生が相談に乗っていると知って、心強いんだろうなと思いました。そんな恋愛の相談とかをできるのは友人とかしかいないので、國學院生が羨ましいと思いました。先生と対面授業をしたかったです。とても楽しかったです。ありがとうございました。

・私は法学部ですが、四年間で一番履修して良かったと思う授業でした。後期も抽選ということで、履修できるか分かりませんがまた先生の授業を受けたいです。他の人が発言している時、先生が『それはどうして?』と聞いているところや、賛成・反対意見の中で核となっている部分を分かりやすく対立させていたりしていて自分の頭で考えることができました。また、今後の生活でためになるような考え方のコツばかりでした。

・ZOOMの挙手を使ったり、noteを使うことで学生の授業理解を深めやすくしていたと感じた。全員がカメラオンの授業はこれしかとっていないのでとても新鮮な授業であった。これぞ大学教授という感じがしてとてもおもしろい。國學院の教授の中で一番面白いと思う。

・とても偉大な方だと思いました。毎回の授業で世界の判例を教えていただけて自分の知識の幅が広がりました。私たち受講生が質問をしたときに分かりやすく説明をして下さったり、意見を言った時にもその意見をもっとわかりやすく言い換えてくださったり、実例と共にその意見を助長してくださったり、とても知識のある方だなと思いました。また、本当に話が上手で聴き手を引き込ませる力があると思いました。

・先生の授業について一言でいうなら最高だった。内容が全て面白かったです。愛についてこんなに深く考えた事はなかったしディスカッションを通じてこんなにも色々な意見がある事を知った。あともう1つとても言いたいのは先生のオンライン授業についてです。コロナ渦で全ての授業は授業→課題→テスト一方的でオンライン授業ではなくオンライン課題でした。しかし先生は授業→ディスカッション→リアクションペーパー→noteの記事がプラス課題→テストなし。「神なのか!?先生は学生の事を考えてくれている!」先生が光って見えました。今までの授業では課題(ほぼレポート)を出してもテスト(レポート)を出しても正直余り私自身、身につくことがなかったのです(ほぼレポートすぎて文字を埋めるのに必死だった)。先生の授業は立派なオンライン授業だと思えました。こんな授業が全ての授業であったらいいのにと思いました。先生の授業は対面で受けてるみたいで楽しい授業でした。全ての大学の先生にもこの授業を見て学んで欲しいと思いました!最高でした!

ビデオオンの秘訣

さて、結論から先に言うと、「ライブ型オンライン授業を成功させる秘訣」とは、可能な限り参加者が「ビデオオン」にしてお互いの顔が見えるようにするという、実に単純なことだと私は考えている。

ZOOMでは、参加者の顔が同時に見えるので、発言している学生は、他の学生たち(と私)が頷いたり首を傾げている「非言語コミュニケーション」を実感しながら意見を述べることができる。ZOOMには「拍手ボタン」と「いいねボタン」があるので、これらを活用することもできる。

通常の対面授業では、学生は教壇の私と向かい合って着席しているので、誰かが立ち上がって発言しても、その学生の表情は私からしか見えない。ところが、ZOOMはまさに「双方向」システムなので、全員が発言者の表情を見ることができる。発言を希望する学生は「挙手ボタン」で識別でき、私から「ミュート解除」を指示することによって順番に当てられるので、大教室の対面授業のようにマイクを回す手間もかからない。

さらに、即座に100人を、たとえばランダムに5人ずつ20のグループに分けて、あるいは10人ずつ10のグループに分けて、「グループ・ディスカッション」を行うこともできる。これは、大教室の対面授業では、とても不可能な高機能である。

要するに、100人までのディベート形式の授業を実施した経験から判断すると、「オンライン授業は、とくにディスカッションとディベートを行う上では、対面授業よりも優れた方式である」と結論付けてよさそうである。

もちろん、さまざまな事情を抱える学生が存在するため、「ビデオオン」を「強要」することはできない。ただし、ZOOMには多彩な機能が備わっているので、「ビデオオン」といっても、必ずしもすべてを曝け出すことにはならない。プライバシー保護の観点から言えば、「バーチャル・バックグラウンド」を使えば、部屋の背景はまったく見えない。

その上、ネットカフェのような場所で受講しているためか、顔を見せたくないからか、「マスク」を着用している学生もいるし、カメラの角度を変えて顔の一部しか見えないようにしている学生もいるが、それでも構わない。少なくとも「ビデオオフ」にしたまま、他人事のように授業が進行するのを眺めている(あるいは、完全に別のことをしている)学生よりは、遥かに積極的に授業に参加しているといえるだろう。

ある学生から、ぜひ発言したいのだが、家に1人部屋がなく、同じ部屋で兄弟姉妹がZOOM授業を受けているので、彼らの声が入ってしまうので困るという相談があった。この問題は、「マイク付きイヤフォン」さえ使えば、簡単に解決できる。

一方、「WiFi容量」が不足しているためにZOOMがフリーズしてしまうような機械の性能に関わる問題は、「大容量WiFi」や「無制限WiFi」のルーターを設置しなければ解決できない。そのために、大学は補助金を供出し、またカメラ付ノートパソコンを無償で貸し出してもいるのだが……。

前期に定員100人の授業で「できるだけビデオオンにしてね」と言って実施した結果、平均して約85人が「ビデオオン」、約15人が「ビデオオフ」にしていた。この15人のうち5人には、やむを得ない正当な理由があったので、基本的に、授業への参加意欲が少ないために「ビデオオフ」にしていたと思われる学生は、ちょうど全体の1割の10人程度だということになる。

おそらく「ビデオオフ」にしたままの学生に共通するであろう「面倒くさいから」という見解の代表的なものとして、次のようなコメントがあった。

・対面と同じようにするという方針でカメラをつけるのが嫌だった。授業のために毎回化粧して身だしなみを整えるのが苦痛。オンライン授業なのに無理に対面のようにしないでほしい。

この学生は、「ビデオオン」にしても「マスク」を着用すれば化粧の必要はなかったのではないかと思うが、「マスク」で隠れない部分にも化粧が必要なのだろうか? もし通常の対面授業が行われていれば、彼女は、化粧をして衣服を整えて通学し、教室で授業を受けていたはずだから、それよりは圧倒的に楽だと思うのだが……。あるいは、彼女は、オンライン授業とは、動画を見て課題をこなせば済む「オンデマンド方式」だけしかないものと思い込んでいるのだろうか?

この女子学生に贈りたいのは、別の女子学生からの次のコメントである。

・この授業はビデオをオンにして行うものだったので、金曜日はパジャマから私服に着替えてすっきりとした気持ちで一日過ごせた。オンライン授業と課題の毎日で正直うんざりしていたけど、この授業で気分を変えることができたので、とても感謝しています。

同じ授業を受講しても、それをポジティブに活用して自分のプラスにする学生もいれば、ネガティブに批判するだけの学生もいる。もちろん、どちらの意見も生き方も自由である。ただし、ライブ型オンライン授業に限って言えば、学生諸君が主体的に協力してくれなければ、そもそも授業自体が成立しないことを理解してほしい。

前期の私のライブ型オンライン授業が、とりあえず成果を挙げることができたのは、100人中85人が「ビデオオン」にして積極的に参加してくれたからである。逆に、もし大多数の学生が「ビデオオフ」のままだったら、とても活気のあるディスカッションやディベートは成立しなかっただろう。

すでに始まっている後期の私の担当科目「シラバス」には、「ビデオオン」と「無制限WiFi」を「推奨」する旨を明記してある。現在、私の授業の受講生は、前期にも増して積極的で、ディベートが始まると一斉に挙手ボタンが押される状況になっている。受講生諸君には、ぜひそのすばらしい勉学意欲を保ち続けてほしいものである!

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Thank you very much for your understanding and cooperation !!!