エッセイ 児童文学によせて
1 児童文学という沼そして世界三大ファンタジー
三十年以上も前のことです。
娘が幼稚園の年長に上がった頃、若い母親たちの読書会に参加しました。
「子どもたちになるべく良書を」また「その良書とはどういうものか」を学びあう会でした。
主催者は、独身の頃関西のラジオ局でアナウンサー経験のある女性でした。
「絵本の読み聞かせ」ボランティアが盛んな時代です。
彼女の読む絵本はそれはそれは心地よく、子どもたちのみならず、大人もつい聞き入ってしまうほどの優しい声でした。
この読書会「T市