20代からの金融資産運用は必要ない！？〜7月17日週のVoicy
ローカルツーリズム株式会社代表・地域事業家の糀屋総一朗がVoicyで配信中の番組「ローカルエリートは棍棒を振りかぶる」。曜日は不定期ですが朝7時に更新しています。今回は糀屋のメチャクチャな仕事遍歴、語りたい偉人「出光佐三」、そして「資産運用って本当に必要？」というお話などをしています。特に仕事遍歴の部分は、今思い出してもすごいことが多かったなと感じますね…。
1.糀屋の仕事遍歴〜大学を卒業後、就職（？）したのは…
1978年（昭和53年）生まれの僕は、大学卒業時2001年。ITバブルが崩壊した焼け野原、超・超・超就職氷河期でしたが、法学部だった僕は卒業して司法試験受かればいいかな、なんて考えていたのと、お世話になっていたバイト先の仕事がとても面白かったので、勉強とバイトの2足のわらじでのめりこんで、就職活動らしい活動はまったくしていませんでした。
お世話になった会社というのは、御徒町にある宝石屋さん。社長が不動産競売ですごい数の不動産を買っていて、ひょんなことから接点を持つことになった僕はその仕事を手伝わせてもらいました。20年前の当時は業界も雑で、建物に居座って「出て行って欲しければお金を払え」という占有屋やその筋の人たちがいた場合もありました。なので買う前に実際に不動産を見に行く（調査する）んです。
19歳ぐらいから不動産競売の調査の仕事をずっとやっていて、今思い返してもすごいいろんな人たちとの接点を持ちました。社長のことは今でも尊敬していますし、あの経験がなければ今の僕はないなと思います。
その会社では「車金融」ということもやっており…なかなか普通ではしない経験をさせてもらいました。あとは、住んでいたビルが丸焼けになったという経験も…（笑）。そんなめちゃくちゃな話をしています。
2.イギリスに喧嘩を売った男「出光佐三」
あなたは出光佐三という人を知っていますか？百田尚樹さんの小説『海賊と呼ばれた男』のモデルにもなった、出光興産創業者の方です。出光さんは僕も縁がある福岡県宗像市の出身。漫画のようなスケールの大きい人生を歩まれた方です。
僕は「ローカルエリート」という造語をつくり、をよく使っています。エリートの語源は「選ばれしもの」、損得を超えて社会のために行動できる人という意味です。この言葉を作った時にイメージしたのが出光佐三さんなのです。彼は宗像大社の世界遺産化や考古学的な観点からも非常に大きな貢献をされています。
1953年には「日章丸事件」の当事者にもなりました。イランの石油採掘権を実質支配していたイギリスにイラン政府が激怒し石油を国有化した結果、イギリスが報復措置として海上封鎖。出光さんは「できるだけ安い石油を日本に入れて、日本経済を回復させたい」という思いを持っており、支配を続けるイギリスに激怒。巨大タンカーの日章丸をイランに派遣して石油を輸入しようと画策します。
そしてイギリスの監視の目をくぐり抜けて石油の輸入に成功し、戦後日本の復興にも一役買いました。大義がなければできないことだなと思い、僕は非常に出光さんを尊敬しています。
3.資産運用って本当に必要？
政府が資産運用を推し進めていますが、若い時はお金の資産運用よりも、人的資本という意味での資産を増やした方がいいのではないか？と僕は考えています。
「シンプルで合理的な人生設計」の著者である橘玲さんは「金融資本（お金）」「人的資本（自分自身）」「社会資本（人とのつながり）」の3つがあることで人は幸福の度合いを作れるのでは、と提唱しています。「資産運用」というと僕らは「お金をどう増やすか」と考えてしまいますが、実際はそれだけではないと考えます。
例えば、一般的な人は大学を卒業した時にどれぐらいの金融資産があるでしょうか。普通は数十万程度かと思います。では、「人としてどれぐらいの価値があるか」と考えると、生涯年収から逆算しても1億円ぐらいはあるのではないかと推察されます。
投資で重要なのは手元の資金額。数十万の金融資産を投資して年数万程度の利益を得るのだったら、自分に投資して資格を取得したり、経験を積んだりする方がずっと価値があるのではないでしょうか？「人的資本をどう運用するか」を若いうちはもっと考えていった方がいいと思います。
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今週はこのほか、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」を見ての感想もお話しています。ちょっとしたネタバレがあるので、ご注意を。見た方はぜひ感想を語り合いたいなと思います。いろいろと考察しがいのある映画ではありますね…。
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