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深刻なタクシー不足。日本でもライドシェアを解禁するべき?〜7月10日週のVoicy

ローカルツーリズム株式会社代表・地域事業家の糀屋総一朗がVoicyで配信中の番組「ローカルエリートは棍棒を振りかぶる」。曜日は不定期ですが朝7時に更新しています。7月10日の週は行動経済学やライドシェア、人口増加の効果などについてお話しています。

1.認知のクセを知って地域の特産品をつくる!

現在僕は福岡県宗像市の大島でヴィラ「MINAWA」を運営したり、ハンドクリームを開発したりとさまざまな事業に取り組んでいます。商品を開発する上で人の「認知」を知ってそれをもとに開発するといいのではないかと考えています。

「行動経済学」という言葉をみなさんも聞いたことがあるかなと思います。ざっくり超簡単にいうと、経済学と心理学が合体したもの。超合理的・完璧な人間を想定している経済学に、人間の不合理な選択・心理を掛け合わせて考えていく学問です。僕は大学院の時に行動経済学に出会い、今に至るまで興味を持って学び続けています。

行動経済学の中に「概念メタファー」というものがあります。抽象的な概念を具体性に落とし込むことでわかりやすくイメージを決めていくものです。今回、大島で化粧品のブランドを立ち上げハンドクリームを作る上で、チューブの形を決める時にこの「概念メタファー」を使いました。高級なものだと認知してもらうためには、どのような形状がいいと思いますか? 認知のクセをうまく知った上で意思決定をしていくという方法は100%正解ではないですが、ビジネスに活かしていけるものだと思っています。

2.日本でもライドシェアを解禁すべきか?

「京都で30分以上待ってもタクシーに乗れない」というニュースが話題になりました。コロナ禍でタクシーの需要が落ちて人が離れ、観光客が戻ってきた今、強烈な人手不足に見舞われています。ここでライドシェアを解禁していくべきか?という議論があります。

前提としてライドシェアというのは、タクシーなど会社が運営しているものではなく、個人が運転している車に「相乗り」して移動することを指します。海外ではUberやGrabなどですでに一般的になっていますね。ですが日本ではこれをやると法律に違反し「白タク」と呼ばれるものになってしまいます。

僕はライドシェアを解禁したらいいと思っている派ですが、都市部と過疎地は分けて考えていくべきかなと考えています。都心部は混雑が起こった時にダイナミックプライシングを導入していくことで賃金を確保していけると考えます。過疎地では事業としてすでに成り立っていないので、ライドシェアをどんどん解禁して足を確保していくべきなのではと思っています。みなさんの住んでいる地方ではタクシー事情はいかがですか?

3.居心地よくあるには「適度な無関心」が重要

若者が地方から逃げ出す本当の理由 流入のカギは「適度な無関心」という宗健先生の記事から考えてみたいと思います。「イメージ因子」「親しみやすさ因子」「生活利便性因子」が人口増加にプラスの影響を及ぼしていると言及している記事です。

その中でも「親しみやすさ」が幸福度にも大きな影響を与えています。僕は異なる価値観を認め合った上で対話をしていくことこそ重要だと考えているので、この記事で論じられていることはとてもしっくりきました。

福岡県宗像市大島で事業をしていますが、人口600人のほどの島なのでみんなが知っている人、という関係です。僕はあまり気にしませんが、それを「見られている」「監視されている」と感じて居心地の悪さを感じる人も多いのではないと思います。都市ではお互いの関係性が希薄なので、それが逆に心地よかったりします。

新しい人間が外から入ってきて人口が増えることによって、「適度な無関心」が生まれて少しずつ関係が居心地の良いものに変わっていくことは非常に良いことだと思います。僕としても人口が増えることによる正のフィードバックについて改めて気付かされたので、今回このお話をしてみました。

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この週はこの3本のほか、「やりたいことがあるなら『開始日』を決める」というテーマでもお話ししました。今まで発信をあまりしてこなかったのですが、コンスタントにアウトプットすることによってさらに自分の思考が進むのを感じています。コメントをいただいてそこに対してお返事をするのも、直接ではないですが対話としてとても面白いですね。

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