料理礼賛

2023/11/05(日)

最近漠然と気持ちが暗い。
昨日は夕飯を1人で食べながら、これから先、自分で作ったご飯を自分で食べて生きていくんだなあと思うと悲しくて泣いた。記憶の味を忘れないようにするしかない。一人暮らしで自炊している同期もいるけれど、実家に帰れば皆食卓がある。少し羨ましい。どうしようもないのでそのまま寝た。

そんなこんなであんまりいい目覚めではなかった。
1日休みだったので、適当に家の掃除をした。エントリーシートの続きも書いた。昨日の買い物時点で今日はチキンカレーを作るつもりで材料を買っていたけれど、作る気力なし。でもカレーは食べたかったので、近くのインドカレー屋さんに行った。

頻繁にきているからか、水と一緒にすぐサラダが出てくる。それにいつも甘口にマンゴーラッシーと決まっているので、カレーの種類だけ言うと「アマクチマンゴラッシー?」と聞かれる。ありがたい。チキンマサラカレーを頼んだ。店員さん同士のヒンドゥー語の早口おしゃべり、ナンの生地をパンパン叩く音が聞こえる。目の前の席でおばちゃま三人組が談笑していて微笑ましかった。
いつも溌剌としていて陽気な店員さんに、ちょっと元気をもらった。マンゴーラッシー久々に飲んだ。美味しかった。

家の周り散歩して帰宅。ちょっと元気になった。
ちょっぴり急ぎめに仕上げないといけない伴奏を練習して、宮下奈都の『静かな雨』を読んだ。1人で元気があまりない時は、宮下奈都の本を読む習慣がつき始めている。何が好きなのかはっきりとはしていないけど、好きだ。

本を読んでいたら日が沈んでいて、お腹も空いたので夕飯作りに移った。最近買った酒徒さんの料理本『新しい家中華』に載っている豚ひき肉の茶碗蒸しと、じゃがいものサラダを作った。
作ったことがなくて、興味のある料理を作る時は気力なんて無関係で作れる。うちにせいろはないので蒸し物は敬遠していたんだけれど、パスタ鍋に蒸すためのカゴが一緒についていたのを思い出したので作ってみた。
料理本って初めて買ったけれど、お金を払って買うレシピで出来上がるものはやはり美味しい。ネットに転がっているレシピもいいけれど、レシピ本のレシピは一段上なのかもしれない。

自分で作っているのに自分が全く知らないものが出来上がるので面白かった。じゃがいもを千切りにしてサラダにしよう、なんて発想しない気がする。茶碗蒸しは"す"が結構入ってしまって見た目はあんまりだったけれど、おおらかにいくべし。とのことだったのでよし。味はとても良かった。

昼頃地元の友達からDMが来て、旅行土産をくれるというので今さっき受け取ってきた。うちのマンションのエントランス。お土産は萩の月だった。仙台にいったらしい。冷やすと美味しいらしいので冷蔵庫にいれる。ちょっと喋って帰ってきた。

以心伝心なのか何なのか、明日は恋人がご飯を作ってくれるらしい。
タイミングが良すぎる気がする。嬉しい。手土産に何か持って行こうか。


インドカレーにおいしい茶碗蒸し、萩の月、明日のご飯と、美味しいもので元気づけられた日になった。最終的にはいい日だったな。終わりよければすべてよし。よしよし。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?