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南アジア*田舎*山*野菜が好き。ネパールに住む日本人

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マガジン

  • カレーライスのその先へ

    カレーを作る、食べる、その先へ

  • यात्राの写真集

    यात्रा(旅)の写真を見ながら一言

  • 【青年海外協力隊】派遣前訓練

    青年海外協力隊の派遣前訓練中に思ったこと、考えたことをのんびり書きます。

最近の記事

種子島では農作業中に「ほー」というと風が吹く

2年前、私は種子島にいた。 今はネパールにいる。 ネパールで農家さんたちと畑作業をしていたら、 種子島で過ごしたとある日のことを思いだした。 今ならまだ忘れていないし、思い出補正でちょっときれいに見えるかもしれないから、文章にしようと思う。 私は種子島に1か月滞在し、種子島の食材を使ったスパイスカレーを作りながら、なんでも屋さんをしていた。 時にはツアーの企画、運営のお手伝い。時には旅館の清掃、配膳。時には飲食店でのサーブ。時には農作業。 その日は種子島の山間地で落花生の

    • 一歩、足を前に出す勇気が出ない時

      久々に開いたnoteが優しい言葉に溢れていて。 なんだかちょっと日本語を書きたくなった。 ネパールに来て8カ月。 いろんなことがあった。 嬉しいこともあったけど、ひどいことを言われることも、怒鳴られたこともある。何度かある。 人間と仲良くするのを難しく感じるとき、新しい一歩を踏み出すのをためらってしまう。 目の前の一歩が良いことなのか、どうなのか。 良いことに見えるけど、もしかしたら誰かを不快にさせてしまうのでは。 そして不快に思った人が、私自身が大切にする人々を傷つける

      • カレーランチの帰り道。リュックの肩ひものねじれが気になる。

        ネパールトークに花が咲き、12時にはじまったランチは気が付けば夜18時に。 帰り道、電車に乗るとスーツを着た人々に囲まれ、今日が平日だったことを実感する。 私も少し前まではスーツ生活だったんだよな、明るいグレーのスーツ、結構好きだったなとか思いながらリュックを前にかけ、静かに考え事をする。 たくさんの温かいご縁と少しの「たられば」に導かれ、私は来月から青年海外協力隊としてネパールに行く。 ありがたいことに、「青年海外協力隊」「ネパール」という繋がりでたくさんの方々にお会いす

        • 私とカレーと、あなたと

          私はスパイスカレーの間借り活動をしている。 この活動をはじめてから1年が経った。 最初はただただ「楽しそう」で始めた間借りカレー。 コンセプトとか、目的とか、継続性とか。 1年たった今、悩むこともたくさんある。 続ければ続けるほど、私がカレー作りを続ける理由にもがいている。 カレーを食べた後、なんて言われたいか。 カレーを食べた後、「美味しい」と言われるとちょっと嬉しい。 でもその声を頂く度に、私が届けたいカレーは”美味しい”カレーではないんだなと実感する。 もちろん美

        種子島では農作業中に「ほー」というと風が吹く

        • 一歩、足を前に出す勇気が出ない時

        • カレーランチの帰り道。リュックの肩ひものねじれが気になる。

        • 私とカレーと、あなたと

        マガジン

        • カレーライスのその先へ
          3本
        • यात्राの写真集
          1本
        • 【青年海外協力隊】派遣前訓練
          4本

        記事

          私がスパイスカレーを作る時

          「なぜ私はスパイスカレーを作るのだろう」 作りながらいつも自分に問いかけいる。 結論はまだ出ていない。 これからも答えは出ないかもしれない。 それでも私は心の赴くままに材料を買って、台所に立つ。 前々職は忙しい仕事だった。 土日休みだったが、プロジェクト状況によっては土日もオフィスに行ったし、平日も終電で帰ったこともたくさんあった。夜11時に仕事がふられ、夜通し作業し、翌日の朝8時には納品していることもあった。その日もそのままいつも通りに出勤し、仕事をする。 勤務時間もあっ

          私がスパイスカレーを作る時

          新潟旅_春まさにたけなわ

          新潟で出会ったふとした瞬間に写真と一言を添えて。

          新潟旅_春まさにたけなわ

          訓練#4_真っ白なホワイトボード

          訓練はあっという間に最終日を迎えた。 訓練後半は特に時間の流れが早く、朝起きて勉強に取り組み、気が付いたら夜の消灯時間となっている毎日だった。 新たに勉強したいこと、チャレンジしたいこと、たくさんあるけれど、時間が足りない。そんな日々だった。 最終日、訓練が終わることを実感させたのは、食堂前の真っ白なホワイトボードだった。 今次隊はコロナ禍のため、制限も多かった。 会食禁止、外泊禁止、黙食、黙浴、少人数授業… できないことをあげたらきりがないけれど、その中でどうやって目

          訓練#4_真っ白なホワイトボード

          訓練#3_ボケとかツッコミとか。

          人間としてこの世界で生きてきてしばらく経つが、私はボケとツッコミができない。テレビでお笑いを見たり、友人たちの会話の輪に入ったりと、ボケとツッコミを聞いているのは好きだ。 でも関東生まれ関東育ちの私は、ボケとツッコミがどうしてもできない。 私が初めて海外に行った大学一年生の夏休み。 カンボジアの戦争について学ぶスタディーツアーに参加した。 ツアーコーディネーターの日本人が言っていた。 「関西出身の人のコミュニケーションは海外の人と仲良くなる時に強い」 何気ない会話の中の一言

          訓練#3_ボケとかツッコミとか。

          訓練#2_「ありがとう」が難しい。

          訓練所の廊下は世界中の言語にあふれている。 フランス語のクラスでは「愛してる」を習うらしい。 スペイン語のクラスからは情熱的な音楽が聞こえてくる。 シンハラ語のクラスでは国歌を歌う。 ネパール語のクラスでは最初の授業で「奈落」について学んだ。 国や文化によってよく使う単語も違ってくる。 日本語に訳すのがもったいなく感じる文法表現がある。 日本語に訳せない単語もある。 言語にあふれた日常がとても楽しい。 世界中に多種多様な言語があると思うと、 人類が何千年もの時間を言語

          訓練#2_「ありがとう」が難しい。

          訓練#1_今日も明日も卵は贅沢品でありたい。

          スーパーの卵コーナーはいつも私を迷わせる。 10個160円の安い卵か、はたまた10個で400円を超える平飼い卵か…… 「今月の食費を考えると贅沢できないな…」「卵は毎日食べるし安い方にしようか…」 いろんなことを考えながらも答えが出なくて、一度卵コーナーを後にし、 他の食材を選んだあとにまた卵コーナーに戻るのである。 私が卵に迷い始めたきっかけは、前職の大先輩から、安い卵を生産する養鶏場についてのお話を聞いたことだ。安い卵の背景を知り、一方で鶏にも環境にも負荷を少なくし生

          訓練#1_今日も明日も卵は贅沢品でありたい。