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感情は、消えない。鈍感なふりを続けないで。
どこかで感じた感情は、いつかそれを消化する必要がある。例えそれが職場であげたかったはずの怒声だったとしても、恋人の前で流したかったはずの涙だったとしても。私たちはいつでも、強固に顔面に張り付けた社会的な仮面を守るために、その場や状況に応じた感情以外見せないよう無意識のうちに努力している。だれもが、上司の前でいきなり起こり出したり泣き出したりしないよう普段は気をつかっているし、恋人の前でも常に甘え
もっとみる気づかぬうちに失った感情のさまざま
運動会の日の感情を覚えていますか。汗で体操服が張り付き、砂埃が舞い上がっているのを感じながら、隣のクラスの気になる男の子を目で追いかけているときの高揚感と切なさ。試験会場の寒さと、温かさだけではないものが詰まっているらしいカイロ。握ると指が震えた。おばあちゃんと食べた焼き芋の熱さ。時計などない時間が流れていると思った。
時間に追われる毎日の中で、失った感情たちはいったいどこにいったのだろうか