一日一描88/100【北十字とプリオシン海岸】

画像1 俄かに、車のなかが、ぱっと明るくなりました。見ると、もうじつに、金剛石や草の露やあらゆる立派さをあつめたような、きらびやかな銀河の河床の上を水は声もなくかたちもなく流れ、その流れのまん中に、ぼうっと青白く後光の射した一つの島が見えるのでした。
画像2 その平ないただきに、立派な眼もさめるような、白い十字架がたって、それはもう凍った北極の雲で鋳たといったらいいか、すきっとした金色の円光をいただいて、しずかに永久に立っているのでした。--銀河鉄道の夜より--

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