マガジンのカバー画像

英単語哲学

3
英単語の意味だけでなく、背後にある歴史・文化、そして考え方やイメージが興味深く理解できる講座シリーズ。英和辞典みたいにいちいち日本語に置き換えて機械的に暗記するのではなく、言葉全… もっと読む
ホームスクール21プロジェクトの一環として公表。有料マガジン設定にしてありますが、読者の多くが学生… もっと詳しく
¥500
運営しているクリエイター

記事一覧

manu- と mani-

マニュアルとかマニュファクチャーなどの語根 manu-は、ラテン語の manus (手)が語源。 まず、これに接尾辞 -al (~の)が付いたマニュアル manualは、文字通り「手の、手先の、手動の」という形容詞だが、「手順書、手引書、取扱説明書」という名詞としても使われている。 一方、別の語根-fact-(作る)と接尾辞 -ure(~すること)で構成されるマニュファクチャーmanufacture はもともと「手工業、製造(業)、製造品」という名詞だったが、動詞として「

有料
100

ストーリーstoryとヒストリーhistory

ヒストリーhistoryはラテン語のhistoriaから、ストーリーstoryは後期ラテン語のstoria(historiaの短縮形)から、フランス語を経て英語に取り入れられた言葉。どちらも元々「物語、記録、歴史」などの意味をもっていて、1500年代までは今みたいにはっきりした区別なく使われていた。 その後、ヒストリーhistoryの方は「歴史」として、ストーリーstoryは「物語」などとして分化してきたが、 前者は基本的には事実に限られる一方、 後者は事実であろうとフィク

有料
100

businessとbusy

ビジネスbusinessの語源は、古期英語のbisignesで、もとは「気遣い」とか「心配」という意味だった。 そして、古期英語のbisignesのさらに元は、やはり古期英語のbisigという形容詞で、「注意深い」とか「心配してる」という意味だった。それが、「いつも気にかかっている」とか「ずっと打ち込んでいる」というふうな意味にシフトしていった。これが、busyの語源。 だからbusinessと busyとは兄弟語で、どちらも<気持ちや行動のうえで専念している>というニュア

有料
100