さより

発達障がい当事者の大学生。 発達障がい者ならではのこと、ただの女の子としてのこと、いろ…

さより

発達障がい当事者の大学生。 発達障がい者ならではのこと、ただの女の子としてのこと、いろんなことを書いていきたい。 不登校、部分登校を経験し、大学に入学したものの、一年後期を休学。この4月から復学している。

マガジン

  • 徒然日記

  • 発達障がい

    発達障がいの記事まとめ

最近の記事

  • 固定された記事

自己紹介|さよりって誰なん

初めまして、さよりと申します。 ずっと始めたいなと思っていたnoteをついに始めました。 日頃つらつらと考えていることを書いていきます。  広汎性発達障がい当事者の大学生です。  たぶんみんなが想像する「発達障がい児」とはちょっとずれてます!笑  でももちろん、いわゆる「発達障がいっぽい」部分もめっちゃあります。  発達障がいについてもたくさん書くと思うので「発達障がいおもろいやん」って思ってもらえたらいいなと思ってます。笑  生粋の末っ子ですが、兄弟構成の特殊さ故に、末

    • きもかわいいってなんなんだ

       きもかわいい、が理解できない。  気持ち悪いものは気持ち悪いのではないか? それがかわいいってなんだ? あばたもえくぼみたいなことか?  それなら、気持ち悪いってなんなんだ? 目玉がごろごろ転がっているのもじっと見つめれば可愛く見えてくるのか?  会えば会うほど好きになる単純接触効果みたいなものか? 見れば見るほど可愛く見えてくるのか?  心当たりがないこともない。そんなにタイプじゃないなと思ったアイドルをずっと見ていればかわいく見えてくるという経験はわたしも心当たりがある

      • 自己啓発本の棚の前で

         本屋さんに行って、自己啓発本の棚の前に行くと、なんだかほっとしたような、愛おしいような気持になる。  そこにある大量の「こうすれば人生が楽になる」とか「幸せになるための十か条」とかの本を書いた人がいるということ、そしてそれらを読む人たちがこんなにもたくさんいるということに、人間のどうしようもなさと愛おしさを感じるのだ。  たぶん、人生はそんなに簡単なものではない。これさえ読めば絶対に幸せになる、というものがあればみんなそれを読んでみんな幸せになっているだろうし、これさえすれ

        • 堂々と好きっていうことが正義なの?

           読書好きなんです、という後輩が「目が悪くても、本さえ読めればいいんで」なんて言うのを聞くと、なんだか困ってしまう。こっぱずかしいような、反発したくなるような、なんとも言えない気持ちになるのだ。  そのまっすぐさがまぶしいのだろうか、好きなものをどれくらい好きかを言うことにためらいのないその姿勢が目に染みるのだろうか。  そんな気もする。でも少し違うような気もする。  大きな声で言えば、それだけそのものが好きになるような、そういう風潮に反論を唱えたくなるのかもしれない。好きに

        • 固定された記事

        自己紹介|さよりって誰なん

        マガジン

        • 徒然日記
          4本
        • 発達障がい
          8本

        記事

          言葉がわたしに刺さるとき

           小川洋子さんのエッセイ、「カラーひよことコーヒー豆」に、こんな一節が出てくる。 「大げさな励ましなど所詮、励ます側の自己満足でしかない。特別な才能や資格を持った人だけが、再生への光を授けられるのでもない。当たり前の愛情さえあれば、人は立ち直れる。」  これを初めて読んだとき、涙が溢れ出てきて止まらなかった。自分でも驚くほど泣いて、泣いて、しばらく読み進めても、また同じページに戻って泣いた。 「当たり前の愛情さえあれば、人は立ち直れる。」  この言葉から、わたしは母の

          言葉がわたしに刺さるとき

          発達障がい|パニックと見捨てられ不安

          大学に復学して、一週間が経った。 先週は木曜日あたりから崩れ始め、木曜の夜、金曜日の朝とずっとパニックを起こしていた。 パニックを起こす過程で、誤解が生じ、父に怒鳴りつけられるという事件が起きた。これにより、ただでさえひどかった、見捨てられ不安が爆増した(父も誤解によって傷ついていたので、父が悪いわけではない)。 そこで、この「見捨てられ不安」というものについて考えてみた。 まず、パニックを起こしているわたしは、すごくすごく自己肯定感が低くなる。 「こんなに授業数を減らして

          発達障がい|パニックと見捨てられ不安

          徒然日記|工事現場のおじさんと仲良くなるには

           帰り道、小学生が工事現場の警備員さん(?)に挨拶しているところを見かけた。おっ、珍しいな、と思ったら、もっと珍しいことに警備員さんがにこにこと話しかけていた。ふたりは知り合いだったらしい。  なんて素敵な光景を見たんだ……! と胸がほかほかした。警備員さんとランドセルが背中よりも大きいような小学生がどうやって仲良くなったのかはわからないが、なんとも温かい気持ちになる光景だった。  わたしも、工事現場のひとたちにお世話になったことが何度もある。  実家の建て替えのときは、新し

          徒然日記|工事現場のおじさんと仲良くなるには

          徒然日記|お墓と笑顔

           お墓っていいなあ、と思った。帰り道、お墓の横を通ったときのことだ。おばあさんとおじいさんが三人、お墓から出てくるところで、自転車のわたしが頭をさげるとにこにこと道を開けてくれた。そこから香ってくるお線香の匂いと、おばあさんの優しい笑顔で、お墓っていいなあ、と思った。  わたしはキリスト教の家で育ったので、もちろん仏壇というものは家になく、墓参りという習慣もない。しかし、なんとなく憧れはあった。  お墓参りというのは仏教の文化だろうか? よくわからないし、仏教を信じているわけ

          徒然日記|お墓と笑顔

          徒然日記|自転車を担いだ人

           大学に行く途中で、踏切を渡る必要がある。いつもはそれほど待つことなく開くごく普通の踏切である。しかし、今日は私が踏切についたときにはすでにたくさんの人が集まっていた。踏切が全然開いていないのだ。  たぶん電車の遅延の関係だろう、ときどき“開かずの踏切”になるその踏切には一応歩道橋があり、真ん中には自転車を押していくための細いスロープすらある。しかし、かなり急な傾斜であることから、日頃は利用する人を見かけることはなかった。  左を指し示す矢印が光る。かなりの時間がたって、ゆっ

          徒然日記|自転車を担いだ人

          徒然日記|炊飯器感謝

           この家に引っ越してきたとき、家電がなかった。正しくは、トースターとすべてがやんわり凍ってしまう冷蔵庫しかなかった。そののち、段階を踏んで電子レンジが投入され、きちんと冷凍庫と冷蔵部分が分かたれた冷蔵庫がやってきたのだが、その際涙が出んばかりに感動したことを覚えている。特に感動したのは電子レンジで、これさえあれば、すぐ温かいものが食べられるという有難みは冬だったこともあり身に沁みた。  そして今日、思わず「ありがとうね、いつも」と声をかけてしまったのが炊飯器である。  一人暮

          徒然日記|炊飯器感謝

          徒然日記|食べ物アクシデント

           朝起きる前の半分覚醒していて、半分夢の中の状態で、実家のチョコチップクッキー入りのワッフルを食べる夢を見た。起きたときには完全にチョコチップの口になっていた。  我が家にチョコチップなどというおしゃれなものも、ワッフルメーカーもないので、近くのスーパーに菓子パンを買いに行った。チョコチップでなければ、とにかくチョコレートの気分だったのだ。しかし、なぜかスーパーの帰り道、私の手の中にあったのはカレーパンとエクレアであった。まこと、人生は不思議なものである。    また、お昼に

          徒然日記|食べ物アクシデント

          徒然日記|目を引く通行人たち

           悪夢を見た。目覚めは最悪だった。カーペットの上でうずくまって頭が覚醒するのを待った。  朝ごはんを食べていたら涙がぽろぽろ零れてきた。昔の辛かったことが夢に触発されて脳内を駆け巡る。乗り越えたなんて嘘で、今でもこれほど涙が出るんだなあ、なんて他人事みたいに考えた。  このままお家で泣くのもありだな、なんて思ったけれど、なんとなく身支度を整えた。YouTubeのおすすめに「テルーの唄」が出てきたので流す。この人はこの歌詞を書くとき、寂しかったのだろうか、それとも寂しさをわかっ

          徒然日記|目を引く通行人たち

          2024を真正面から迎え撃つ

           年末年始は毎年調子が悪い。  ひとときは「やはり一年の終わりということでエモーショナルな気持ちになるのかなあ」などと思っていたが、そんな感傷的な話ではなく、もっとはっきりした理由があることがわかった。  すなわち、イレギュラーが多いのだ。  まず、家族がどんどん帰省してくる。家に人が増える。なんなら親戚も一堂に会す。図書館や施設は閉まり、お店までも閉まるものが出てくる。  まさに発達障がい児が苦手な「変化」というやつだ。  原因がわかれば対処しやすいが、とはいえども年末

          2024を真正面から迎え撃つ

          いらんプライドといるプライド|強がることは悪いか?

          いらんプライドといるプライドって何が違うんだろう、という話を友人とした。 絶対いらんプライドもある。うわあ、自分の無駄なプライドが悪いほうに出ている! と感じることも非常に恥ずかしながら、たびたびある。 その一方で全くプライドがないのもよくない。プライドって人間であるときに、とっても大事な骨だと思う。 その後、いろんな方向に脱線しつつ話をしていくうち、なんとなく結論が見えてきた。 どうやら、「素直さを邪魔するプライド」は悪いプライドのようである。 その日、友人と話したたく

          いらんプライドといるプライド|強がることは悪いか?

          感受性が強いこと|弱い部分を己の軸にする

           感受性が強い、というのは生きにくい、と同義だと思っていた。  褒め言葉だと言われることもあったが、自分の場合はそれで辛いことの方が多かった。 「あなたはほんとうに敏感だねえ」と言われるたび、「あなたはほんとうに敏感(だからだめ)だねえ」と言われているように感じていた。  敏感だから、辛いことが多くて、学校にも行けなくなった。  敏感だから、すぐ泣くし、すぐ疲れる。  敏感だから、……。  たくさんの人に支えられて高校卒業までなんとか生き延びたのだけれど、その支えもやはり

          感受性が強いこと|弱い部分を己の軸にする

          大好きなものを語る恐怖|読書好きと言えない私

          好きなものでつながるのは怖い。 私は読書が好きなのだが、それをなかなか言えない。ましてや読書が好きだと明言している人に「私も好きだよ!」なんて言うことは昔は恐ろしくてとてもじゃないけどできなかった。最近はずいぶんできるようになってきたけれど。  これは、己のプライドと警戒心がなせる業だと思う。  プライドの面においては、己がかなりの量読んでいる、という自負や小学校に行っていない時間の多くを読書に費やしたのだから、そこらの読書好き、趣味の一つが読書、なんて人とは一緒にしてほし

          大好きなものを語る恐怖|読書好きと言えない私