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詩。
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詩のようなもの「私が真宗を採る理由」

詩のようなもの「私が真宗を採る理由」

いろんな人を使い捨てて生きてきた。
つなぎとめる力がなく、
多くの人を。
声も思い出せない人。
名前も思い出せない人。
顔も思い出せない人。
何も思い出せない人。

不義理もはたらいた。
忘れたいその人の事は忘れられなくて、
きっと死ぬまで覚えてる。

未練がましくも思い続けている人。
忘れたいその人の事は忘れられなくて、
けどその人は私の事などきっと忘れ去っている。

大通りを闊歩する。
たくさ

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今日の短歌

龍のごつ 
宙の細霧に 
鱗をぬらし
星を度って 
独り𠹛きたし

ごつ は鹿児島弁で 「ごとく」

岡崎体育さんも同じような歌を歌っていたけど、こんなことを思う夜がたまにあるよね。遠くに行ってしまいたい。指先にラメが付くみたいに、星屑に塗れたキラキラした鱗を天の川で洗ったら、世界を瞰ろし、憂いに浸りたい 。

【詩】私の仏道

【詩】私の仏道

ベトナム出身の僧で「エンゲイジド・ブッディズム」(行動する仏教、社会参加する仏教)を提唱した、ティク・ナット・ハンは、仏教とは何か、縁起の理法とは何かていうことを、「この一枚の紙のなかに雲が浮かんでいる」という有名なフレーズで述べています。

仏教の教説を簡潔で美しい表現に落とし込んでいますね。

私の仏道の歩みもかくの如くありたいと思ってます。

【詩】不労所得

【詩】不労所得

※最近の深夜、「不労所得」と題した詩のようなものを作っていた。あまり記憶はない。深夜テンションの愚痴や本音の発露だろう。面白いから載せます😂

不労所得

座右の銘では無いけど、
私の好きな四字熟語。

憧れと安らぎ感じる四字熟語。

それは「不労所得」という言葉。

いや真に安らぎを覚えるなら、「春風駘蕩」「平穏無事」、「鳳凰来儀」「偃武修文」、極め付けには「恒久平和」……挙げるべき四字熟語が

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【詩】と詩のようなもの

【詩】と詩のようなもの

ひかりのはたらき

暗いものごとには明るさを与え
冷えたものごとには温かさを与え
燻んだものごとには輝きを与え
しかもそのものごとを
選り分けもしないで
たちまちに貴方を照らし出す
光は貴方のために射す
いまいる場所を むかうべき向きを

世界に照り帰り 世界を映す
一隅を照らし 私を生かす

2022.夏

※詩のようなもの。大事な人とのメッセージを整理した、詩というかメモ。

死別

人間、生

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【詩】アクセサリーなんて

【詩】アクセサリーなんて

貴方は事ある度に私にアクセサリーをプレゼントしてくれた。

はじめは嬉しかったが、だんだん素直に喜べなくなってしまった。

或る日、私は不意に、アクセサリーには二つの意味があると思った。

ひとつは身を彩なす装飾品。
もうひとつは身を柵める束縛具。

何かに触れるたびに目につく指輪。
私を靡かせないための髪留。
外からの呼びかけへの結界のようなピアス。
鉄の頸木よりも重たいネックレス。
足枷のよう

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【詩】味噌汁をつくりて

【詩】味噌汁をつくりて

味噌汁をつくりて

結婚してから幾年か
ほとんど毎朝、私が味噌汁をつくっているけれど
様々なことが頭をよぎるの

たとえば昔の私たち

 「君のこと幸せにするよ」
  なんて曰う男は嫌いよ
私は既に幸せだし
貴方は私で幸せになるかもしれないけれど
私を幸せにするのは私なの

「貴方といるだけで幸せよ」
なんて曰う乙女ではないわ
貴方といると悲

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【詩】閃爍潤跡

【詩】閃爍潤跡

閃爍潤跡
(せきしゃくじゅんせき)

希死念慮の漣(さざなみ)に、
夜毎(よごと)、蹠踏(せきとう)の砂を浚(さら)われています。

自己嫌悪の濤(おおなみ)に、
夜毎、樹(た)つべき台(うてな)を流されています。

頭燃 頭燃 頭燃。
「体は何も悩んじゃいません。」
そんな事は分かっております。

「分かる」と「在れる」の間にある
20000哩(マイル)の溝を零(お)ちに落ち往く途中です。

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詩をふたつ

詩をふたつ



遠近法

遠近法。
遠くのものは小さくなる。
距離が離れたり、時間が経ったり、
遠ざかるものはやがては忘れられる。
私はそれが怖いです。

けど忘却が癒す傷心もあります。
川の石が水に当てられ丸くなるように。
こんな生々しく青すぎた私も、
距離や時間が余熱を奪い、
少しは洗われるでしょうか。

そしてこの生々しさや青さや余熱を。
未熟な日々を。
それが愛しいと愛せるでしょうか。
たかが五劫ほど

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【詩  または  エッセイ】 成人式を迎えるあなたへ

【詩 または エッセイ】 成人式を迎えるあなたへ

※法律変わって成人年齢変わっちゃいましたけど、
昔、成人式の折に、成人する方に向けて書いた詩です。
こんだけ文字数あればエッセイでしょうか?
詩とエッセイの違いって何だろう?

成人式を迎える二十歳のあなたへ

成人式を迎えた君。そうだ。君だ。

今日はたくさんの馬鹿な大人たちが、
君に明るく、賑やかで、
煌びやかな未来が展望されていると、
煽て、唆し、
誑かしてくるだろう。
人生が恰も輝かしきも

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