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モバイル見本「MWC2024」

世界最大級のモバイル関連見本市「MWC」が26日にスペイン・バルセロナで開幕する。200以上の国・地域から通信やIT(情報技術)関連の企業が集まり、先端技術や商品を紹介するとのこと。

要約文

世界最大級のモバイル関連見本市「MWC2024」がスペイン・バルセロナで開幕しました。200以上の国・地域から通信やIT関連の企業が集まり、生成AI、メタバース、そして次世代通信規格「6G」などの先端技術や商品が紹介されます。特に、生成AIは大きな注目を集め、米グーグル・ディープマインドのCEOや米マイクロソフトの社長、米デル・テクノロジーズのCEOが基調講演や対談で言及します。また、メタバースは産業向けに期待が高まっており、自動車開発やインフラなどでの需要開拓が見込まれます。さらに、IoTやコネクテッドカー、衛星通信の新技術も注目されています。中国の華為技術(ファーウェイ)は、基地局のシェアで世界をリードしており、展示内容にも注目が集まります。一方で、日本からはNTTドコモや楽天グループ、KDDIが出展し、世界市場での存在感を高める必要があるとされています。

中国スマホ大手、最新機種披露

スペイン・バルセロナで開催された世界最大級のモバイル関連見本市MWCにおいて、中国のスマートフォン大手が最新機種を次々と公開しました。これには小米(シャオミ)とHONOR(オナー)が含まれ、両社は人工知能(AI)を利用した機能を取り入れています。小米はAIを活用してビデオ会議の内容を文字に起こす機能を搭載した「Xiaomi14」シリーズを、オナーはAIでスマホの使用方法を分析し、アプリ使用を効率化する「Magic6Pro」を発表しました。この動きは、低迷するスマートフォン市場の活性化を狙うものです。また、伝音控股(トランシオン)とOPPO(オッポ)もそれぞれ新製品を発表する予定です。2023年の世界のスマホ出荷台数は減少傾向にあり、市場はインフレや買い替えサイクルの長期化による需要の落ち込みに直面しています。

ドコモ、24年内に眼鏡型端末

NTTドコモは2024年内に眼鏡型の拡張現実(AR)端末を発売すると発表しました。この軽量で薄型の端末は、使い勝手を高めることで、特にメタバース向けの需要を掘り起こすことを目指しています。この発表は、スペイン・バルセロナで開催された世界最大のモバイル関連見本市「MWC」で行われました。価格は高価格帯スマホと同程度の10万円台を予定しており、スマホと連動させる形で使用される予定です。将来的には端末のみでの操作も可能にする計画です。

眼鏡型端末の市場は成長が見込まれており、ドコモはこれを産業用メタバース市場の開拓の「次の柱」と位置づけています。また、デジタルツイン技術を活用し、自動車製造などの開発効率の向上に貢献することも視野に入れています。

しかし、ARスマートグラスの普及には価格や通信品質の向上など、解決すべき課題も多いです。特に、高精細な3次元(3D)映像の取り扱いには次世代通信規格「6G」の実用化が必要とされています。ドコモはこれらの課題を克服し、スマホの次を担うデバイスとして眼鏡型端末の普及を目指します。

日経新聞の図引用

「オープンRAN(ラン)」の構築

オープンRAN(オープンラン)技術の導入が活発化しています。この技術により、複数のメーカーの機器を組み合わせた通信網を構築でき、中国企業、特に華為技術(ファーウェイ)を排除する動きが加速しています。NTTドコモはフィリピンなどに試験導入を計画しており、経済安全保障の観点から米国や同盟国と協力し「脱中国」を進めています。オープンランは通信網の設計でクラウド上のソフトウエアを使用する「仮想化」技術を活用し、顧客のニーズに応じた柔軟な通信網構築を可能にします。これにより、通信網の整備コストを削減でき、価格競争を促進します。

ドコモはこの技術をカタール、フィリピン、シンガポールで2024年に試験導入し、海外展開を加速させています。また、楽天グループもオープンランに力を入れ、ドイツやウクライナでのサービス開始を計画しています。オープンラン市場は、2030年までに約4兆8000億円に成長すると予測されています。

しかし、中国製機器の排除には課題もあります。例えば、ドイツでは5G通信網の約60%を中国製機器に依存しており、これらの交換には大きなコストがかかります。また、複数メーカーの機器を使用することで、通信障害が発生した際の復旧や原因特定に時間がかかる可能性があります。セキュリティ面の検証も欠かせません。これらの課題に対処しながら、5G展開を加速するための技術確立が急がれています。

日経新聞の図引用

ファーウェイ、通信会社へAI

華為技術(ファーウェイ)は、通信会社向けに人工知能(AI)を活用した大規模言語モデル(LLM)を開発しました。これは業界で初の試みで、通信網の運用や通信障害への対応を効率化することを目指しています。この発表は、スペイン・バルセロナで開催された世界最大級のモバイル関連見本市「MWC」で行われました。ファーウェイは、通信網の基幹となる基地局での強みを持ち、世界中の多くの通信会社を顧客にしています。また、同社は「5G」の進化版である「5.5G」の開発にも注力しており、2024年中の商用化を目指して世界20都市以上での検証を通信会社と共に進めています。

サムスン、指輪型端末のデザイン公開

韓国サムスン電子は、体調管理に活用できる指輪型端末「ギャラクシーリング」のデザインを公開しました。この端末は心拍数、体の動き、睡眠状況などのバイタルデータを記録し、決済機能への対応も検討されています。年内発売予定で、1度の充電で最長9日間使用できるとされています。端末はブラック、ゴールド、シルバーの3色で、9種類のサイズが用意されます。サムスンはこの端末を2024年下半期に発売する予定で、ヘルスケア機能の強化を目指しています。

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