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GT7リバリー制作 GRカローラ編

忘れている

もうすっかりWRCの事しか書いていないこのnote
グランツーリスモ7のリバリーの事なんて初回にあげたっきりだ。
あれだけ声高に”いいぞ”とか言っておいて無責任ここに極まっている。

マズい

であるからして、今回はグランツーリスモ7に8月アップデートで加わったGRカローラ MORIZOエディション'22を素体に、筆者が貼り込んでったリバリーについてお届けしたいと思う。
GT7で作成できるリバリーはこんな風に作成できるのか~と見てもらい、是非自分自身でもリバリー機能を使って世界に1台だけ"お気に入り"を作ってみて欲しい。


GRカローラってどんな車

GT7に登場したGRカローラ MORIZOエディション'22
画像出典:グランツーリスモ公式HP

まずは、この度ゲームに登場仕った本車について軽く触れておこう。
トヨタ カローラと言えば言わずと知れた世界規模のベストセラーモデルだが、色々仕向け地で仕様が異なり日本では見た事も無い姿かたちのカローラも居たりする。
そのため、世代によっては丸々日本で見た事ない物もあり、一体どう世代を数えるかパッと頭に出てこない。
それ故、カローラと一口に言っても"プラス100ccの余裕"から、"キムタクが宣伝してたよね"とか、"頭文字Dのレビンでしょ"という人まで、個々人其々思い描くカローラは様々だ。

GRカローラは、12代目に当たるカローラスポーツをベースに、過激なスペックが与えられ、2022年6月1日に日本仕様が発表された。本車は現行カローラシリーズの中でも際立ってハイスペックであり、その動力性能やパッケージングは、かなり特別なモデルであると言って差し支えない。

お客さまを虜にするカローラを取り戻したい

2022年6月1日, GRカローラ日本公式発表会見, 豊田章男社長(当時)

モリゾウさんこと、豊田章男現会長が当時そう言葉を添えて発表し、GRヤリスのコンポーネントを使い、一部をGRカローラ用に調整し搭載していることが公にされた。
昨今のコロナショック伴う半導体不足で通常のRZが550台、後述のMORIZOエディションは70台の抽選販売となった。

中でもゲームに登場するMORIZOエディションはぶっ飛んでいて
リアシートを取っ払い、30kgの軽量化を実現するなど、やっていることが
ジュリアGTAmやメガーヌRSトロフィーRと遜色ない。

本当にリアシートを取っ払ってしまっている
画像出典:トヨタ自動車

本車は、中々に衝撃的でかなりホットな1台としてGRファミリーにその名を連ね、価格は715万円からで70台の限定モデル。とっくに売り切れのため
もう好きに乗ろうと思ったらグランツーリスモ7でしか乗れない。
(いや、715万円+諸経費をポンと出せるほどリッチじゃないので、そもそも筆者は指をくわえて見ているしかない、オーナーになった人達を心底羨ましく思う)


元ネタになるモチーフ先

さて、本題のリバリー作成だが、GRカローラときたらもちろんカローラWRCで決まりだ。
現行型が頑張ってるBTCCとかじゃないんか?って声も聞こえてきそうだが
筆者はカローラWRCが大好き。めちゃくちゃ好き。
もうカローラWRCやるって腹積もりだったからカローラWRC。

カローラWRCの後ろ姿は最高だ
画像出典:Wikipedia

みよ、このでっちりしたヒップを、最高だ。これは素早くDNAに届く。
今は未だ証明されていないがカローラWRCは健康に良い。

ネット上によくあるスラングでまくし立てたいほど、筆者はカローラWRCが好きだ。本当にたまらん、良い、好き、なまらめんこい。

穴ぼこだらけのグリルもいいし、拡幅された前後フェンダー、ボリューム感のある全体像。その全てが筆者の心臓と脳にクリティカルヒットする。
ターマックイベントで車高を下げ、サンレモやコルシカ、カタルニアを走っているする姿は
もう18禁に指定できそうなほど艶やかセンシティブ度が高い。えちえちだ。

たまんねぇ、最高だ
画像出典:RALLYMANIA

子孫たるGRカローラも当然、この装いを着こなすことが出来よう。
仮説は立てたので、実証だ。


ロゴ集め

とにもかくにもまずは、カローラWRCの99年シーズンで車体に貼られているロゴを確認する。
Google先生に画像下さいってお願いすれば、山ほど資料は出てくる。
ただ、ラリーカーやレーシングカーあるあるの、同シーズンの中でちょっとスポンサーステッカーの配色や位置が変わるってのが、カローラWRCでも当然起きている。

余談だがカローラWRCは1998年シーズン、各イベント毎にドアへスペシャルマーキングを施していて、そういう遊び心も含めてカローラWRCというモデルが大好きだったりする。

1998年のカタルニアラリー、車体側面のフラメンコを踊る女性が描かれている
画像出典:トヨタ自動車

よって98年の各イベント毎の特別仕様をオマージュするのも良いが、今回は99年シーズンのサンレモ(トヨタがF1のためにWRC撤退を発表したイベント)でのカローラWRCをベースに構築していく。

メインとなるカストロールのロゴについては、2001年より書体が変わるが
1999年のため、3代前の旧書体となる。実はカストロール、ちょいちょいロゴの書体を変えており、セリカGT-FOURやカローラWRCで見慣れている方は、1992年から2001年までのものだ。
2001年からは目に見えて書体が変更されており、誰が見ても変わったと解りやすい。
しかし、2006年には再び少し手直しされて、若干書体が太くなり小変更を受ける、これが2022年まで使われる息の長いロゴとなった。
そして、2023年の今年、カストロールは全面的にロゴを刷新し、より丸くフラットなものへロゴが変更されるに至った。

カストロールのロゴ変遷の歴史
画像出典:1000Logos

(偉そうにカストロールのフォント変遷について書いてるが、実はリバリー作成中に年代を間違えて貼ってて泡噴いた)

カストロールはすでに多くの有志達がデカールを共有してくれているので
なんら困ることはない。ただ、緑色の枠については、色味を合わせるために
文字ロゴを切り離したものを自分で用意する。

カストロールの他、ミシュラン、オーリンズ、パラメトリックテクノロジー、スピードライン、アイザッハ、スパルコ、この辺が主たるスポンサーロゴ群ということになる。
これらも殆ど有志によってカバーされているので問題ない。

カストロールの模様も、ST205等とは違い、ゲーム内のデフォルト図形で対応できる。となると足らないのがハチマキのカローラの車種別ロゴとカストロールの100周年ロゴだ。99年仕様に拘るのはこの100周年ロゴがカッコイイがために使いたくて選んでいる節がある。

ではここで、作成過程を……というのは面倒くさい。
端的に言ってしまえば、カローラFXの車種ロゴはプラモのデカール画像を見比べながら自作。
カストロールの100周年ロゴは、実際に実物のカローラWRCを接写して画像から起こした。

カストロール100周年ロゴ、1999年のみのデカールだ
画像出典:GT7より画面キャプチャ

inkscapeで何かを描こうと思ったら、統合、差分、排他、交差をガシガシ使うのが早い。
ノードをひとつひとつつまんではどうこうするのはめちゃくちゃ骨が折れるし正直めっちゃ面倒くさい。繊細な筆使いでロゴを起こすならillustratorの方が良かろうと思われる。
現にカローラFXの車種ロゴについては、四角形をバシバシ排他でくり抜いて仕上げた。

カローラFXの車種ロゴも自作
画像出典:GT7より画面キャプチャ

デカール貼りこみ

では実際にゲーム中で貼りこみを行っていく。
素材は全てそろっているので、後は落とし込んでいくだけだ。
慣れたもので、ネタは揃っているので、頭の中にあるイメージを元にアタリをつけつつ落とし込んでいくだけ。
白地ボディになるので、模様なりなんなりではみ出たいらん所は白で覆い隠していけばよい。

ハチマキだけだけでもかなり雰囲気が良い
画像出典:GT7より画面キャプチャ

基本的に、カローラWRCとGRカローラではドアの枚数に違いこそさあれど
真横と真上から見下ろす分にはそんなに凡その形状で違いは大きくない。
そのため、ジャンジャン貼りこんで微調整を繰り返す。

リバリー作成はアタリをつけていくと便利だ。いきなり完成には至らない。
少し貼って眺めてみて、グリグリ見回して良し悪しを吟味。その繰り返し。

頭に思い描くものはあっても、実際に貼りこむとなんか違うな……はよくある話で、ボディのプレスラインとデカールの位置関係が折り合悪く気に入らなかったり、デカールばかりドアップで作業して貼りすぎると、それぞれが接近しすぎてごちゃごちゃしたりする。
かなりの枚数を貼った後で移動させるのは非常に骨が折れるので、アタリをつけて調整のち決定とするのが筆者的には近道だ。

これだけでだいぶ様になってくる
画像出典:GT7より画面キャプチャ

横と真上は良いが、正面と後ろはカローラWRCと大分形状が変わるために
ここは独自の解釈で再構成をしていく。
正面は単に、バンパー下部のモビスターのロゴが入りにくくなっているだけなので、その他レイヤーのチンスポイラーを使って仕上げていく。
GRカローラはグリルが全くレイヤーになっていないので、そうやり繰りする。
問題は後ろだ。GRカローラはバンパー下部にナンバーが座っているが、カローラWRCはリアゲート真ん中にナンバーが座る。
即ちナンバープレートを境にモビスターのロゴを入れられないという事になる。

ここでモビスターのロゴを単にリアゲートへのべ~んと貼っただけでは雰囲気がでない。
処理の如何によってはコルドバWRCE2を想起させてしまう。

コルドバWRCE2の後ろ姿
写真出典:Autofácil

よってこういう時は、ボディのプレスラインやキャラクターラインに合わせてラインを引いてそれらしく仕立ててしまうのを筆者は好んでよく使う。

今回のGRカローラではバンパーのプレスラインの延長線上から
テールランプの下回りをぐるっと塗りつぶすスタイルを採用。
また、サイドから回ってくる緑色の塗分けも、バンパーのプレスラインに沿わせて
車体のディテールを活用した処理を行った。

バンパーのキャラクターラインとデカールのラインを繋げている
写真出典:GT7より画面キャプチャ

雑に塗りたくっただけでは納得できないので、このような形に落ち着いた。
バンパー下部に大きく持ってきたいカストロールのロゴは、レイヤーの都合でそうできないため、テールゲートにバランスを見て貼り付けた。


完成形

サイドビュー
画像出典:GT7より画面キャプチャ
トップビュー
画像出典:GT7より画面キャプチャ
フロントとリア
画像出典:GT7より画面キャプチャ

制作したカローラはざっとこんな形だ。ベースは99年のサンレモのD.オリオール車だが、架空のレースシリーズにもしS.オジェがトヨタのお抱えドライバーとして、カローラWRCのオマージュ仕様になっているGRカローラを走らせたらこうじゃないか……という空想モリモリ仕様だ。

斜め前のキメ確度
画像出典:GT7より画面キャプチャ

本来であれば各種スポンサーのロゴも最新のものにするべきだろうが
そこは自分の好きな旧ロゴの方で統一している。ただし、ホイールにスピードラインが無いためレイズで代用。ホイールに新ロゴが見えているため、車体のレイズのロゴもそれに準拠した。

カローラWRCと同じくGRカローラもむっちりでっちりで良い
画像出典:GT7より画面キャプチャ

本当はモビスターのロゴが入っている都合上、C.サインツを招聘した方が
グッと説得力が出るのかもしれないが、彼は今W2RC(世界ラリーレイド選手権)でトヨタのライバルチームであるアウディに属しているため、ちょっとそれは無理筋だろうと
変なところを気にする面倒くさいオタクしぐさ故に、オジェが呼び出されている(面倒くさいなコイツ)

オジェに関連あるスポンサーということで、モビスターをレッドブルに替えても良いのだが
それをするならば、他のロゴも最新版に準拠したバージョンで作りたいところだ。

作製した他のマシン達とカスタムレースで走らせるのが最高だ
画像出典:GT7より画面キャプチャ

リバリー機能はやっぱ楽しい

久々のGT7に関するリバリーをテーマにした内容であったが
GRカローラの作成の一端はこんな感じなんだなぁと感じて貰えただろうか。
筆者は基本的にレプリカを再解釈したやりやすいものしかやらないので
オリジナリティ溢れるリバリーを沢山作っているプレイヤー達には感嘆させられてばかりだ。

リバリー作成は難しそうだなぁと思うかもしれないが、ゲームのUIが良くできているので、筆者の体感ではニード・フォー・スピードシリーズなどよりはGT7の方が遥かに使いやすい。
何作か作っていくうちにどんどん"上手いやり方"が分かってくるので、そうなったらしめたものだ。知恵と工夫で自分の思い描くスタイルを作り出し、ゲームに華を添えよう。

今回はゲームに追加収録されたGRカローラのリバリー作成について取り扱った。殆どレプリカ系のリバリーを占める筆者だが、そんな筆者にも数少ない"レプリカじゃないやつ"が何点かあるので、次回のGT7リバリー関連のエントリーではそれらを紹介しよう。

ケツがいいクルマは好きだ
画像出典:GT7より画面キャプチャ

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