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人の強みを可視化するキャリア支援を目指して|中川晴香さん(福岡 / 20代)

LIVE DESIGN School の23年度メンバー同士が、根掘り葉掘りするインタビュー企画! 各地で活動するメンバーたちが日々考えていること、そして、LDSの参加を経て見えてきた展望とは...?

プロフィール
 1995年神奈川県生まれ、福岡県在住。大学でキャリアデザインを学んだのち、人材サービス系ベンチャー企業を経て、現在はWEB広告会社に勤務。2021年より九州支社で営業の仕事に従事している。
 LDSを知ったのは、産業観光イベント「RENEW」のトークイベントでLDSの開校宣言を聞いたことがきっかけ。最近はLDSのフィールドワークで訪れた福井県鯖江市・越前市についてもっと知りたいという思いから、「越前鯖江デザイン経営スクール」を受講中。毎月福井県に通いながら、漆器問屋の課題解決に向けて精力的に活動している。

━━ 普段はどんな活動をしていますか?

WEB広告会社で営業職として働いています。当社の不動産サイトに広告を掲載してもらえるよう工務店などに営業する仕事です。全国に支社がたくさんあり、私は2021年から九州拠点で働いています。前職が社員10名ちょっとのベンチャー企業だったので、今はいろんな年齢やバックグラウンドの人がいる会社で働けていて新鮮で楽しいです。

仕事以外では、キャリアコンサルタントの資格を取得したり、LIVE DESIGN Schoolを受講したり。最近は福井県で開催されている「越前鯖江デザイン経営スクール(※)」のプロジェクトにも参加しています。

越前鯖江デザイン経営スクール…「これからの地域を支えるデザイン経営」を本気で学ぶ場所として、福井県鯖江市と越前市の共催により2023年に始まったスクール。

━━ 実際にLDSに参加してみてどうですか?

リードデザイナーのリアルな実情を知れてうれしいです。会社員をしていると、仕事が会社と会社の空中戦というか、どこか地に足がついていないように感じます。楽しいけどなんとなく違和感があるというか。それに対してリードデザイナーのみなさんは、「人と人」「人と地域」というように地に足ついた仕事をされているなって。

なので、LDSを通して、地域に根ざした仕事を具体的に覗かせてもらっています。「会社員じゃなくてもごはんを食べていけるんだ!」と気づいて、生き方や考え方の幅が広がったのがよかったです。

レクチャーを聞きながら「私は本当はこうしたかったんだよな」という棚卸をしています。リードデザイナーのみなさんから、新たな一歩のきっかけや勇気をもらっている気がしますね。

━━ レクチャーの中で印象に残った言葉はありますか?

新潟を拠点に活動されている迫一成さんのレクチャーが印象的でした。オンラインレクチャーの冒頭でお店の案内ツアーをされていたのもユニークでしたし、なにより、「勝手にやってみる」「頼まれない=チャンス!自由にやれる」という言葉が心に残っています。

会社では営業職なので、売上のために動くことをすごく求められるんですよね。数字を追うこと自体あまり好きじゃないけど、そういうものだと思ってがんばっていて。周りは喜んでくれるけど自分はすり減っていく、みたいな感覚がありました。

最近は「上司から言われたことだけやろう」とか「頼まれていないことをやるのってコスパ悪いのかな」とか考え始めていたので、ちょうどいいタイミングで迫さんの話を聞いて腑に落ちたというか、やっぱりそうだよねという感覚がありました。損得勘定で考えるんじゃなくて、自分がいいと思ったことを勝手にやってみる。そんな風に方向転換しようと思います。

━━ リードデザイナー新山直広さんの拠点である、福井県鯖江市と越前市のフィールドワークにも参加されていましたね。感想があれば聞きたいです!

「滝製紙所」で手漉きの越前和紙に触れる

まず、楽しかったです!仕事柄、デザインに関わる人と話す機会があまりないので、知らない分野の話を聞けたのが新鮮でした。参加者はみんないい人で、「こうしたい」「将来こうなりたい」というエネルギーがあってまぶしかったです。

特にまぶしかったのは、佐々木良緒ちゃん。大学4年生で自分ができることとやりたいことが見えていて、それに向けて周りを巻き込んで行動している姿勢がすごいなと。大学生とは思えないぐらいアウトプットをたくさんしているし、リードデザイナーにもなれるんじゃないかと思いました(笑)

あと、ものづくりに関わる人々のスタンスも印象的でした。越前鯖江エリアの職人さんは、マーケットや時代の流れに合わせて変化していくという思いを持たれてる方が多いと感じます。

私は営業の仕事で、職人肌で住宅を建てる会社を多く担当していますが、「うちはこうだから」「時代は関係ないから」という話を聞くことが多くて。せっかくいいものを作っているのに、なんでうまくいかないんだろう?なにが違うんだろう?と思っていたところで、越前鯖江の職人さんの思いを聞いて、しっくりくるものがありました。時代のニーズに合わせてお客さまに喜んでもらえるように自分たちも変わっていく。このようなマインドがすごく印象に残っていますね。

━━ 中川さんは今越前鯖江デザイン経営スクールに参加されていますよね。具体的にどんなことをされているか教えてください。

中川さんらが企画した「一期一会マーケット」の様子

私が参加している「商品・サービス開発プロジェクト」は、越前鯖江エリアのものづくり企業と新たな商品やサービスを開発するプロジェクトです。LDS受講生の宮藤さんも同じチームで、漆器問屋さんの課題解決に向けてチームで取り組んでいます。倉庫に眠っていた漆器のデッドストックを活用してマーケットを企画したのが、大変だったけど楽しかったです。

LDSのフィールドワークに参加してから越前鯖江エリアにすごく興味を持って、最初は越前鯖江デザイン経営スクールには行かないつもりだったんですけど、どうしても気になって参加を決めました。今までの私はものを使う側だったので、商品企画やものづくりなど、つくる側に携わってみたいなって。

プロジェクトの講師陣はローカルで活躍されているすごい方ばかりで、セミナーに来てくださる講師も豪華です。毎月福岡から福井に通うのは大変ですが、交通費を勉強代と思ってがんばっています。

━━ 最近は商品・サービス開発プロジェクトをがんばっているんですね。今後やってみたいことや、ビジョンがあれば教えてください。

前職では人材紹介や就活のマッチングという、その人をあるべき場所に導くことをしてきました。「キャリア」が私のキーワードになっています。今の仕事は広告営業ですが、事業者さんの価値を一緒に見つけて世の中に伝えるという点では、コアは変わらないので、キャリアコンサルタントの資格もなんらかの形で活かしつつ、これからは事業者さんや個人が持っている価値を可視化していきたいなと思っています。

リードデザイナーのみなさんのマインドを見習いつつ、ひとまず3月まで商品・サービス開発プロジェクトをやりきります。プロジェクトがおわったら、20代最後の1年に向けてこれからの過ごし方をじっくり考えたいです。

(聞き手|ふるかわともか)


地域で必要とされる「広義のデザイン」について、各地のデザイナー陣と参加者どうしが学び合う場として始まったLIVE DESIGN School。現在、24年度のエントリーを受付中です!デザイナー(志望)はもちろん、イラストレーター / 大学生 / 行政職員 / 地域おこし協力隊 / 販売員 / 製紙業 / 百姓!などなど多様な肩書きの方にエントリーいただいています。詳細はこちらから!


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