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【のんびり北欧ライフ】妊婦がバスに乗ると。

「マタニティーマーク」制度がないフィンランド。
妊娠中バスや電車に乗った時に辛いときがあったよ。というお話。

基本的にバスや電車が日本のように超満員になることはないフィンランドだが、やはり市内を走るバスや電車は混雑していることが多い。

特に朝夕は、仕事や学校に向かう人や帰る人であふれている。

妊娠7か月。
そろそろ周りからも妊娠してると分かる程度にお腹が大きくなってきた。
しかし、フィンランドの4月中旬はまだ上着が手放せない季節でコートを着ると見事に隠れるお腹。
それでも期待してしまう。誰か席を譲ってくれるかなって。

もちろん期待は裏切られ、通常モードで席は早い者勝ち。

「日本みたいにマタニティーマークがあったら、席を譲ってもらえたりしたのかな」
と日本に思いを馳せる通勤時間だった。

妊娠7か月の時は体調も良く、あまり深刻な問題ではなかったが、問題は妊娠初期のつわり時期。

つわり期の乗り物は椅子取りゲームに参加する気力もないし、「席を譲ってくれよ」と頼む元気もない。
ずっと立ったままの20分間は危険、ということで、椅子取りゲームにはエントリーせず、時間の早い空いているバスに乗って回避をしていた。

日本のマタニティーマークがうらやましかった。
まさに私が経験していたように、妊娠初期、または服装で妊婦だと分からない時期に、周りに示せて配慮を受けやすくなるこのマーク。

厚生労働省:マタニティーマーク

なぜフィンランドにはマタニティーマークがないのだろう。
いくつか理由はあるだろうが、ここでは私が実際に感じた理由を二つ。

まずは、上にも書いたが、
公共交通機関が日本のように混雑しない。
もちろん混雑する時期や時間帯はあるが、基本的にはすいていて必ず席は空いている。
人口が少ないこともあるが、バスや電車が日本のそれらよりも大きく座席数が多いことも混雑しない理由だろう。

そして、たとえ混雑をしていても
自分の状況を伝えることができる。
といよりも、
「自分の状況を伝えることができるだろ。言わないなら譲らないぞ」
という感じだろうか。
もちろん見て分かる障害のある人たちやご老人には、すっと立って席を譲っている姿を見るのだが、私のように見て分からなかったり、何も言わない人には、譲ってくれない。

他にも、譲り合いの精神は備わっているからそんなマークはいらない。だとか、そもそもそのマークに気づかない。だとかいろいろ理由があるだろう。

日本ではマタニティーマークについていろいろと意見が分かれると聞いている。だけど、実際にフィンランドで妊婦になって感じる。

マタニティーマークいいなぁ。


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