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トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」

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最盛期、年間200食ものパンケーキを食べていた、パンケーキのエヴァンジェリスト・トミヤマユキコさんが、いま注目する食文化「ネオ日本食」。ホットケーキ、ナポリタン、オムライス、焼き… もっと読む
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『ネオ日本食』刊行に寄せて

『ネオ日本食』刊行に寄せて


◎ネオ日本食とは何か?

『ネオ日本食』の発売から約1ヶ月が経ちました。
 すでに手に取ってくださった方、本当にありがとうございます。
「まだチェックしていないよ!」「ていうか、ネオ日本食ってなに?」という方、ようこそおいでくださいました。より多くの方がネオ日本食の世界に興味を持つきっかけを作りたくて「まえがきのまえがき」のようなものを書いてみました。

「海外から持ち込まれたはずなのに日本で独

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トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」27

トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」27

「ぎょうざの満洲」とネオ日本食をめぐるあれこれ——古市コータローさんインタビュー(後篇)

コータローさんの無欲——コータローさんは「ファミレスは1985、6年までのもの」とおっしゃいました。それ以前のファミレス、なんだかたのしそうですね。

古市:まだおいしかったですし。

MOBY:どこのファミレスに行ってたんですか?

古市:僕はジョナサン派でしたね。Denny’sも行ってたけど、やっぱりジ

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トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」26

トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」26

「ぎょうざの満洲」とネオ日本食をめぐるあれこれ——古市コータローさんインタビュー(前篇)

「満洲」推しであるワケ——本日はよろしくお願いします。コータローさんはポッドキャスト「池袋交差点24時」で「ぎょうざの満洲」について語っておられますよね。わたしもそのポッドキャスト聞いてはじめて満洲を知り、ファンになったクチです。いろいろなチェーン店があるなか、なぜコータローさんは満洲を推すのでしょうか?

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トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」14

トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」14

大衆酒場のネオさを語らおう(夫と)その3(最終回) 神保町「酔の助」

(その1、その2も、合わせてお楽しみください)

 夫婦で大衆酒場のネオさについて語ってきたこのシリーズも、今回が最終回である。だいぶ酒が入ってきて、いよいよ会話に深みがなくなってきているが、そこも含めてお楽しみいただきたい。

加藤:『パンケーキ・ノート』を作ってるときに、タイトル候補を出しまくる会を開催したじゃないですか。

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トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」13

トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」13

大衆酒場のネオさを語らおう(夫と)その2――神保町「酔の助」

 今回のネオ日本食ノートも、前回に引き続き、わたくしトミヤマとおかもっちゃん(夫)の酒場談義である。話題は「ネオいつまみ」から、「大衆酒場のたのしみ(ときどき悲しみ)」へ。愛する酒場と相思相愛になるため、地味に努力を重ねる呑兵衛たちの姿をご覧いただきたい。

トミヤマ:ビールに似せたホッピーを出したり、ウィスキーに似せたホイスを出した

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トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」12

トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」12

大衆酒場のネオさを語らおう(夫と)――神保町「酔の助」

 今回のネオ日本食ノートは、番外編的に「酒場のネオさ」についての対談をお届けしたい。ハムカツやポテトサラダといったオーソドックスなネオ日本食から、ホッピー、バイスといったネオい酒、 餅や味噌を使ったアヒージョのようなネオ日本食の最新型に至るまで、酒場のメニューは放っておくとどんどんネオるし、その増殖っぷりはとどまるところを知らない。この懐の

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トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」①

トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」①

私が好きな食べ物って「ネオ日本食」なのでは?——平井「ワンモア」のホットケーキ 『パンケーキ・ノート』が、刊行されてからも、わたしは相変わらずパンケーキを食べ続けていた。まだまだ飽きる気配がない。それは単においしいからではない。おもしろいからだ。

 とくに喫茶店のホットケーキが面白い。ジャパニーズパンケーキとか日式パンケーキとか呼ばれていて、海外でもすごく人気がある(空港のお土産売り場にホットケ

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