見出し画像

チェックインカウンターで、真っ青。

先週、信じられないことが起きた。恥ずかしいけれど、1,500ドルもした痛い学びだったので、書き残しておきたい。

このnoteは、私の脳みそ外付けハードディスクというか、良いも悪いも書き残す場所だからこそ。

***

日本一時帰国に伴って、アフリカの可愛いものを集めたポップアップショップを期間限定OPENしています。売り上げは全額ルワンダでの農園プロジェクトに投入させて頂きます!応援有難うございます。

***

ついにやってきた「THE火曜日」。1か月間毎日ドキドキしていた「火曜日」。

毎朝カレンダーを覗いては「あと何日?」って家族みんなで確認しあった「飛行機にのる火曜日」。

そう、ルワンダ在住7年目家族が、2022年夏ぶりに一時帰国。前回は生まれたての次男を連れて帰ってきた時ぶり。そこから、ちょっとしたお喋りをするくらい成長したのだから、月日は経ったもの。

朝からちょっと心がドタバタ。スーツケースは「大」「中」「小」「小」。最終確認を終えたものからロックしていく。

手荷物は「リュック」「スヌーピー(が書かれた手さげカバン)」「バギー」「おまる」。細々としたものを詰め込む。

「まだ?」「そろそろタクシー呼ぶ?」と長男が80回くらい質問をしてくる。「お昼食べたらだね」と80回くらい返事をした。彼は飛行機よりもタクシーに乗れることの方に集中している。

家族全体がそわそわしながら、残り物のランチを終了。狙っていたから、冷蔵庫の中は見事にすっかすか。残ってしまったちょっとの調味料だけは、お手伝いさんに持ち帰ってもらうことに。有難く受け取ってくれた。

息子のワクワクもピークとなり、電話で呼んでいたタクシーのお兄さんが到着。Suzukiのエルティガ。小ぶりに見えてがっつりと荷物スペースがあるから、我が家の大量のスーツケースも収まった。さぁ、レッツGO!

15分ほどの空港までの道。よく通っている道なんだけど、改めて見たら、トロピカルな木がたくさん。赤いお花も咲いていて、なんとも常夏感。おぉ、こんなとこに住んでいるのかぁと感傷に浸る。1か月ほど留守にしますね。

小雨が降り始めてしまったけど、お兄さんが出国ゲートのすぐ目の前に停めてくれたので、濡れることなく荷物を下ろすことが出来た。さぁ、約2年ぶりの空港だ。なんだろうね、ウキウキするよね、空港って。

大量の荷物を押しながら、チェックインカウンターに進む。そう、ここはルワンダ。カウンターは幾つかしかない小さな空港。

パスポートと、念のために印刷してきた諸々をお姉さんに渡す。こういう細かな下準備は、もちろん私ではなく、夫の得意分野。有難い。

一人ひとりのパスポートを広げて、顔確認。大人は良いけどさ、子供のパスポートって生後10日くらいの写真だから、もはや誰状態だよね。長男も次男も、生まれたてのむくみですごい顔のパスポート。でも、形だけ一人ひとり名前を呼ばれて、カウンターに子どもを持ち上げて顔を見てもらう。

「えっと、この子は飛べないですね」

「え?」

「パスポートが切れてます」

「え?」

「え?」

「だから、パスポートが切れてます」

「…!彼はもう5歳!!!」

「…!子どもの青いパスポートは有効期限5年!!」

がびーーーーーん。

パニックのため、昭和の塊みたいな反応をしてしまった。そう。生後10日ほどで申請したパスポートは、5歳の誕生日+10日ほどで切れていた。

チェックインカウンターで、そんなことに気が付いた、おバカな親。

フライトの時間は1時間半後まで迫ってきている。何ができるのか。何もできないのか。大量の荷物と、子ども二人を抱えて、頭の中が真っ青になりそう。

今まで「寝坊で飛行機のがしちゃった!」みたいなことしたことないから、逃したらどうなるのか、この円安のため高かったチケットはどうなるのか。飛べるのか。飛べないのか。

ここから4時間は怒涛。

・日本大使館に速攻で連絡をする
・夫・長男チームが大使館に駆けつける
・私・次男チームは取り急ぎ空港で待機
・家族半分ごとにこのフライト+別日フライトで分かれる?
・でもそれって…と思いとどまり、家族4人で飛ぶ決意をする
・空港のソファで次男と激しく遊びながら頭はグルグル
・チェックイン閉まりますよーと声をかけてくるスタッフの方
・大使館の方のご尽力あり1日で仮パスポートが出そうとの連絡が入る
・有難い…!BUTこのフライトは逃すということ。無念。
・大量の荷物を抱えて、走り回る次男を小脇に抱えてタクシー乗り場へ
・美しいトロピカルツリーの並ぶ道を通る。もう戻ってきました…
・大使館を通過して、夫・長男を拾い、みんなで帰宅…
・荷物もあるし「ホテルに来たことにしよう!」と無邪気な子ども
・夫だけが車に乗って、カタール航空オフィスへ駆けつける
・残ったチームはすっからかんの家で、どうしたものかと悩む
・ちょっと残っていたお米を炊こう。日本人はとりあえず米や
・おかずはアジア料理屋さんにオーダーしてしまった。こんな時だもの
・ショックながらもとりあえずお風呂に入ろう、いつもの5時や
・こういう時のルーティン最強説。心が落ち着くね
・「チケット変更しました!手数料全員で1000ドル超え!」ひぃ!
・長男の証明写真を撮りに夫一瞬帰宅。再度大使館へ走る
・お風呂から出てきたら、ごはんデリバリーが到着した。アツアツ有難い
・ワケも分からず帰宅した子どもたちの笑顔だけが心の支え。夜ご飯開始
・夫も戻ってきて夜ご飯に参加。みんなで揃ってごはん、嬉しいね

何よりも大使館の方のフルサポートと、夫の俊敏な対応と、すでにタイトだった「旅予算」の大放出により、二日後の飛行機が固まった。

お風呂の中で子どもたちと喋りながら「今日のはリハーサル」と思うことにした。

スーツケースを全部まとめて、タクシーを呼んで、空港に行くリハーサルはばっちり。「THE火曜日」が「THE木曜日」の練習だった。これだけ練習したんだもの、木曜日は、予定通り日本に向けて出陣できるはず。

<大きすぎる教訓>
・子どものパスポート期限は5年。短いので注意。
・旅の予算にはゆとりを持て。何が起きるかわからん。
・どんなことでも、ポジティブに変換。嘆くのではなく、学ぼう。

そんなこんなで、ドタバタしました。このポカの代償は1000ドルでは収まらず。成田泊のホテルは期限ぎりぎりで無料変更ができたのだけど、日本の国内線が500ドルほどかかってしまった。

2日ズレたことで、日本のゴールデンウィーク初日とバッティング。テレビで見る「GW初日に飛行機に乗って出かける家族」の仲間入りをしてしまうということ。

ひぃ。どれだけ混むんだろうか!なんて思いつつ。ここまで来たら、とりあえず幾らかかっても帰国するぞと覚悟がきまったのでした。

なによりも、大使館の方、ご迷惑をおかけしました。家族全員のパスポート有効期限を、しっかりとリスト化して、再発防止策と致します。

サポートありがとうございます。私のところで止めるのではなく、別の方へのサポートという形で「幸せの輪」をつなげていきたいと思います。