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【カラダ】スクワットとジャンプ

実例です。


「どうしてスクワットを行うの?」

スポーツなどのパフォーマンスを向上させたい人

生活の質をあげるために行う人
とでは
答えが異なります。

今回は「スポーツでパフォーマンスを上げたい人」を対象にスクワットの意味を書いていきます。


スポーツとスクワット

脚力をつける?

そもそも脚力とはなんですか?
いつどのような場面で発揮させるものですか?

漠然と「スクワットをすると脚力を強化することができる」程度では、全く効果を得ることができません。

プレー(パフォーマンス)とトレーニングはつなげて考えることをしないと、全く意味がないからです。

少し前に、ボイストレーニングの先生が
「発声練習は素晴らしいのに、普段話をするときに全く生かされていない残念な人が多くいます。」
と言っていました。
トレーニングと実践が繋がらないと、ただの発声トレーニング上手な人ができあがっただけになります。

例)スクワットが競技に生かされているか?

中学生バスケットボールチームに正しいスクワットを指導した時のこと。
普通のスクワットの次に、一歩前にステップを踏んでから(踏むと同時に)スクワットをする動作の指導をしました。

この動作は、バスケットボールではパスをもらう時「ミート(meet)する」と表現されます。ボールに向かって一歩前に出てボールをキャッチします。ボールをキャッチした時の姿勢、これがまさにスクワット姿勢です。

ところが、「一歩前にステップを踏みながらスクワットをする」というトレーニングを行いそれが上手にできたとしても、ミートキャッチの姿勢が良くなるわけではありません。なぜなら、子どもたちが「スクワット」と「ミート動作」がつながっていることを知らないからです。(知らないコーチもたくさんいます)これではいくらスクワットを行っても意味がありません。

競技練習(実技練習)の時に、しっかりとしたフォームを指導する必要があるし、トレーニングを指導する時に、なんのためにそれをしているのかを指導する必要があります。

例)スクワットのフォーム

同じく中学生バスケチームに指導をした時のこと。
「スクワットするよ〜」というと、みんな思い思いにスクワットをし始めます。

今時の中学生は「スクワットって何?」と聞き返すことはありません。それが何かをすでに知っています。

しかし、ほとんど100%に近い割合で、膝を前に出さずに、お尻を後方へ突き出します。これは間違いです。

すごく不自然だと思いませんか??

これは「スクワットをするとき、膝をつま先より前に出してはいけない」という思い込み(教え)があるからです。繰り返しますが、これは間違いです。

誰かから教わっている知識なので、彼らが悪いわけではありません。それでもこれは改める必要があります。情報をしっかりアップデートしなければいけません。

そこで、

「その格好、その姿勢、いつ使う?」
「バスケットをやっていて、いつその姿勢をしているの?」
と聞きます。

するとみんな黙ってしまいます。

そんな格好はしません。
普段の生活でもしません。

<専門的な話>

スクワットの定義では
①足首、膝関節、股関節が同時に屈曲します。
②重心が上下に移動します。

絵が下手なのはアレですが…

強化される動作は
・立ち上がり動作
・座ったり立ったりする動作
・高いところから飛び降りた時の着地
・ジャンプする前の準備姿勢
です。

膝をつま先から前に出さないという動作は、
・足首の関節が曲がらない
・重心移動が後下方ー前上方
なので、定義上スクワットではありません。

この動作を強化する意味とは???

また、非常に不自然な姿勢であり、通常この動作は使われません。だから強化すること自体無意味です。


スクワット指導のポイント
 ・スクワットのフォームを解説、しっかり指導
 ・場面に応じたスクワットを指導(移動、着地、ジャンプ)
 ・両方のかかとをしっかりと床につけて、しっかりと重心を沈ませること

中学生バスケットボールチームで実際に指導を行ったところ、たった1時間で驚異のジャンプ力を発揮しました。

小中学生の場合、能力がないわけではなく、能力を発揮できていないことがほとんどです。だから発揮できるような体の使い方を指導すれば、できるようになります。

こういったトレーニングをジャンプに結びつけて指導をすると、特に男子はみんなこぞってゴールポストの板をタッチしようとします。元々体の使い方が上手な子たちは難なくタッチします。少し不器用だった子たちでさえ、指導の後には難なくタッチします。

これまではジャンプ力が発揮できなかった子たちが板をタッチすると「おぉ〜」という感動のどよめきが起きました。当人たちは恥ずかしそうに下を向いていましたが、ものすごい笑顔だったのを、私は見逃しませんでした!

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株式会社りとるジム
カラダとココロのメンテナンス
www.littlegym.jp

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