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【その他】ビニル袋をポケットに入れておく

トレーナーの修行をアメリカでしたので、素手で“血🩸”には触れない。
血のついた物・布にも素手では触れないを、徹底して訓練されました。

にも関わらず、日本に戻ると…ついつい忘れがち。


流血している人を助けた人数2名。この1年で。

この一年で街中で転倒した人にでくわし、手助けをしたのは3回。
そのうち2回(お二人)は頭部から流血。

私はアスレティック・トレーナーなので、修行(勉強)はスポーツ現場で行っています。正確に言うとスポーツ現場で“しか”行っていません。
トレーナー歴25年なので、どこで修行したかは言い訳になりませんが。

スポーツ現場では、ケガをするのはほとんどの場合アスリートです。
レフリーやスタッフなどの場合もありますが、それでもスポーツに関わる人たちがほとんど。こういった人たちはケガをすることに慣れています。焦りや不安・不満があってもトレーナーが場をコントロールすることができます。

ところがスポーツ現場ではない場合、ケガをした人が人前でケガをすることに慣れていない場合、ケガをした人は予想以上に興奮状態に陥ります。こちらがトレーナーであることなど知る由もないので、場のコントロールも難しくなります。

大学でのトレーナー研修中、ケガをした選手に駆け寄り「Are you OK?」と声をかけたら殴られそうになったことが2回あります。特に試合中は、ケガをするとイライラするので私の拙い英語の発音にイラ💢っとしたのでしょう。普段は優しいのに。
そのことがきっかけで、大学に通いながらEnglish Institueに戻って発音を徹底して改善してもらいました。おかげで発音は良くなり、素晴らしい南部訛りになりました。


判断は正しかったか?①

エスカレーターで転倒した男性を助けた時のこと。

明らかに頭部を打っていて出血もしている
意識はしっかりしている
骨折などはない様子

私の他に若い男性が一緒に手伝ってくれていた
お店のスタッフは明らかにパニックで話が通じない

頭部の出血を抑えて、横になってもらていると

「トイレに行きたい。」

なぬ!立っても大丈夫だろうか。でもトイレを我慢できると言うことは、その機能は正常なわけで。脳に大した異常はないと考えていいのだろうか。このまま我慢させては可哀想な気がするし。トイレに行けないまま救急車に乗って移動も辛いだろうし。でも脳震盪の疑いはどうすべきだろうか。

一瞬のうちに頭の中を情報が駆け巡ります。
2人でサポートをし、ゆっくりたち上がってもらいトイレまで付き添うつもりが、お店の人たちが複数やってきて「立たないでください!」と大声を張り上げ、まだパニック状態。「トイレに行きたいそうですよ」と落ち着いえっ伝えると、男性の腕をとり、連れ去ってしまいました。

残された私と若い男性は互いに顔を合わせ、互いの体に目をやると、2人とも血だらけ。お店の人たちの対応はさておき、男性(傷病者)を立ち上がらせてトイレに誘導した(しようとした)判断は間違っていなかったのだろうか。

今でも考えます。


判断は正しかったか?②

雪の降った翌日、階段下で倒れていた女性を手助けした時のこと。

顔面血だらけ。両方の鼻から血が出ている。床に血溜まり。
履いていた長靴が片方脱げている。
階段の途中に傘が落ちている。
階段を降りている時につまづいたのか滑ったのか、顔から落ちた可能性が考えられる。

意識はある。でも明らかに興奮状態。

立ちあがろうとするし、動こうとするし、救急車は呼ばないでと言い続ける。
救急車を呼んでいると立ち上がってその場から去ろうとする。
顔はみるみる腫れ上がる。
やりとりは全くうまくいかず、ものすごい力で(私の静止を振り切って)階段を登っていってしまう始末。

救急車が到着しても全く落ち着かずウロウロ歩き回ってしまう。
歩けると言うことは、救急車を呼ぶほどではなかったのでは?と思われがちですが、救急隊員も腫れ上がった顔をみて「これは救急案件ですね」と言っていました。

結果的に顔面骨折だったようです。脳には異常なし。

落ち着かせようと体を押さえつけたりしたので、私はもちろん血だらけ。
なかなかコントロールできないほどの興奮状態であったことは、救急隊員の方にもわかってくれたようでしたが、やはり難しいですね。いきなりパタっと倒れて意識を失ってもおかしくないし、階段から転げ落ちてもおかしくない。1人でできることは少ないけれども “判断”と言う意味ではやはり考えさせられます。


手袋はどこに入れておいてどのタイミングで装着すべきか?

最初の<“血🩸”は素手では触らない>と言うテーマに戻ります。

スポーツの仕事をしているとき、ポケットにビニル手袋は入れておきます。ジャージにビニル手袋は入っています。私服には?

私服には入っていません。入れていませんでした。
最初の流血傷害の手助けをした時に、
「私服でもビニル手袋を持っていないとダメだな」と反省。

でも、カバンに入れておいたとして、エスカレーターが動いている状態で人助けをするときは時間が命。カバンからビニル袋を出して装着しながら「どうしました?」なんて声をかける時間などない。すぐに頭を保護しなくてはならない場合はどうすべき?

救命救急の講習会にいった時に、「ビニル手袋である必要はありません。ビニル袋を2枚くらいポケットに入れておくといいですよ」とアドバイスを受けました。
「なるほど!」
と納得したのに、その後も持ち歩く癖をつけずにいました…

そして2度目の流血傷害を目の当たりにした時、「あ!ビニル手袋ない!」と咄嗟に頭の中で叫びました。

今では、ビニル手袋を2枚輪ゴムで軽く縛ったものをあちこちのポケットに入れて持ち歩いています。輪ゴムはビニル手袋を手首で固定するためのものです。安物なので、間違えて洗濯をして使い物にならなくなっても問題ありません。


そういった場面に出会わないことを願いますが、またそのようなことがあったときは、次こそしっかり対応できるようにしたいです。

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株式会社りとるジム
カラダとココロのメンテナンス
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