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本氣しか届かない

なにかに本氣で向き合っている人は、キラキラ輝いていると思います。

最近、久しぶりにそんな人と出逢いました。

彼は、努力を惜しみません。

毎日必死です。

考え方が柔軟で、物言いが率直。

私が提案したアイディアを、即座に実行に移し、自分のものにしてしまいます。

最近私は、そんな彼にイライラした気持ちを感じている自分に気づきました。

なぜ私が、彼の太鼓持ちのようなことをしないといけないのだ。

なんでこんなに安く使われなくてはならないのか?

彼は個人事業主。

私も今は自分で自分の仕事を作り出し、お客様を得るということができていませんが、

個人事業主として、ヨガを教えてきました。

だから、個人ですべてを切り盛りする、

営業も自分の技術の鍛錬も、経営も、宣伝も顧客のアフターフォローもすべて1人でやる、

その大変さは知っているつもりです。

だからこそ、彼がどれくらい頑張っているか、わかると思います。

そんな頑張る彼を応援したいという思いから(彼からしたら、使いにくい従業員ですね)私は彼に自分が気づいたことを率直に伝えてきました。

彼は、すぐにそれを取り入れ、行動に移します。

彼のお店は、日に日に良くなっていっています。

固定のファンも、少しずつ付き始めています。

お客様は彼の提供する料理を褒め、喜び、「また来ます!」と笑顔で帰っていきます。

私は、自分の頭を殴られたような衝撃を覚えました。

そう、私がイライラしているのは彼ではなくて、

今の自分の状況に対してなのです。

今の自分の状況が、嫌で嫌でたまらない。

人から言われることをするだけの生活が、嫌で嫌でたまらないのです。

やっぱり私も、自分でなにかしたい。

大変だけど、うまく行っても行かなくてもすべて自分に返ってくる、

そんな仕事の仕方を取り戻したい。

これが私の彼に対するイライラの正体。

ヨガを教えることに対する興味は、おそらくもうだいぶ失せてしまっている。

それはたぶん、

自分にとっての答えと、人にとっての答えは違うのだから、「教える」「教わる」ということ自体成立しないのではないか、

と思い至った、

といえば、表現が綺麗すぎるでしょうか?

2021年7月をひとつの境にして(もう2年経つのですね)、

私のなかで、なにかが大きく変わった。

正確にいうと、この時期を境に、というような線引きはできず、徐々に徐々に世のなかの流れとともに、

また自分と深く関わってくれてきた方達との関係性の変化によって、

私のなかでの思いが定まっていったのだろうと思います。

特にヨガは、ただのエクササイズではなく、

一人ひとりの生き方そのものでもあります。

実は性と切り離すこともできません。

今私は、完全に自分のためにだけヨガの練習を続けています。

もしかしたら、違う形でまたヨガに関わることもあるかもしれません、

わかりません。

(今はむしろ、ランニングの方が今の自分に合っていると感じてもいます)

コロナの時期を通じて、色々な人の変化も私なりに受け取ってきました。

私も自分のなかで変わったこと、変わらないこと、確信が深まったこと、やっと語る準備が整ってきたと感じていること、

等あります。

危機において、私たちは世の中が割と平和な時には真正面から見なくても済む、人の本性や弱さ、社会の矛盾を見ることになると思います。

それは社会全体が危機である今において、言えることですし、

また個人個人の人生における個別の危機においても、

人はそれを経験すると思います。

生きるか死ぬか、という切羽詰まった状況における人間の行動。

そのような状況においては、

人のことを思いやる余裕も、体面もなくなるかもしれない。

「生きる」本能は、時に自分が多くを与えてもらった他者を、踏み台にさえしようとするかもしれません。



本氣しか伝わらない。

それは、必ずしも穏やかで前向きで明るい感情や思いだけではなく、

怒りや叫びといった、"負の"感情や人間の根源的な"尊厳"に触れるものもそうだと思います。

本氣で怒っている人は、怖いです。

その人が本氣でそう思っていることがこちらに伝わります。

売られたケンカは、買う。

そこにあるのは、保身のための恐怖心や忖度ではなく、

自分の愛する人、または自分の尊厳を傷つけられたことに対する純粋な怒りだから。

世の中がこんな状況になればこそ、もう、

お遊びで自分を誤魔化している暇は、ない。

失敗して人から笑われるのが嫌だ、バカにされるのが嫌だ、損はしたくない。

そんなことはものともせずに、必死で突っ走っていた私は、どこへ行ったのか?

すぐにやる。

考えて、やってみて、うまく行かなくて、気づきがあり、修正する。

落ち込んだら少し休んで、また氣を取り直してやつてみる。

気づいたら、なにか成果らしきものが手に入っている。

そんな在り方に戻りたいと思います。

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