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低中所得国の小児の腸内細菌叢

低中所得国で子供の低栄養に取り組むために使用される栄養介入は、子供の成長と発達をより効果的に改善するために、人間の栄養ニーズだけでなく、腸内微生物叢の発達を対象とする必要があるようだ、という研究報告。

研究チームは、「The Sanitation Hygiene Infant Nutrition Efficacy (SHINE) 」ランダム化対照試験の一環として、ジンバブエの農村部に住む生後 1 ~ 18 か月の 335 人の子供のたちに 2 つの介入を行った。最初の介入は、乳幼児の食事の改善で、これには、生後 6 ~ 18 か月児への「ニュートリバター」と呼ばれる栄養補助食品の提供が含まれていた。2 番目の介入は、家庭の水、衛生設備、および衛生状態の改善だった。これは妊娠中に始まり、新しいピットトイレ、手洗い場の建設、塩素消毒された飲料水の提供、専用の子供用ベビーサークルが含まれていた。その後、メタゲノム配列決定技術を使用して、腸内微生物叢を分析した。

驚くべきことに、結果は、これらの介入が子供の腸内微生物叢にほとんど影響を及ぼさないことを示したという。これは、これらの環境で幼少期に幼児の腸にコロニーを形成する微生物を変えるには、より集中的な介入が必要であることを示唆するものである。

「この研究は、科学コミュニティに、非西洋環境の農村部の子供たちから幼児期までの腸内微生物叢データの非常に大きなリソースを提供するものだ。これにより、世界中の研究者が分析し、高所得の子供たちからの同様のデータセットと比較できるようになる」と研究者はコメントしている。

出典は『Nature Communications


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