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LINKA【STAY BOLD】

LINKA ASSOCIATES 株式会社(以下LINKA)は、クリエイティブ全般を手掛ける会社として2009年に創業、現在は名古屋に拠点を置く。25歳で創業者となり、その代表を務める竹内アルフ裕亮氏(以下アルフ氏)は、今回の取材についてこう語る。

”ただ目の前のモノを創っているだけ”。そのテンションで創業から13年やってきたけれど、僕の頭の中やLINKAについて、もっと深い部分を、探せば辿りつける場所に記しておきたいと思ったんです。」

さらに大きな挑戦をするため、新たなスタートをきったアルフ氏に、LINKAの14年目の”現在”と、自身の想いについて話を聞いた。



これまでのLINKA

LINKAは、どのような背景から生まれたのか。最初にこの質問をすると、アルフ氏からは意外な答えが返ってきた。

LINKAの始まりに、大義名分なんてものはなかったんですよ。成り立ちをあえて言葉にするなら、当時音楽をやってた僕が抱えた負債を返すこと。いわゆる【借金返済プロジェクト】だったんです。」

そんなスタートから、ここまで続けてきたのは何故か。理由を尋ねた。

「そこにかっこいい理由とかはなくて。ただ、好きだったんですよね。モノを創ることで、人が喜んでくれることが。あと、僕にとって”想像できないようなこと”とか、”新しい挑戦”って結構楽しいことなんで。クリエイティブな仕事が続けてこれた理由は、そこかもしれないですね。」

答えは想像以上にシンプルで、本質的だった。



モノをつくることでコトを起こす仕事

アルフ氏が1人で始めたLINKAは現在、様々な出逢いを経て、8人のメンバーと14年目を迎えた。改めて、LINKAとはどんな会社なのだろう?

「よく、世界を良くするだのなんだのって耳にするんですけど、僕にはできないし、僕がしなくていいかなって思っていて。それよりも、自分がより良くいることで貢献できることがあると思っています。人を幸せにできる人って、その人自身が幸せじゃないとできないことなんで。

僕が、そしてLINKAがそういう集団であれば、社会にとって十分良いことだなと。自分勝手に聞こえるかもしれませんが、マインドとしては”知らないよ、知らない人のことなんて。こっちがハッピーだったら、あなたもハッピーでしょ”って。これは、創業当時から変わっていないですね。」

一見、不愛想にも感じる言葉だが、ここに込められているアルフ氏の想いに触れた時、それが愛情そのものだとさえ感じるほど、その軸はpeacefulだった

このLINKAの在り方は、社員に対してだけではなく、クライアントとして関わる全ての人のためでもあると、強く感じる。

「僕が常に社内のみんなに言っていることは、LINKAの在り方そのもの。人生のなかで仕事に使う時間ってめちゃめちゃ長いからこそ、僕はみんなの人生を良くする一部でありたいって思っています。」



新しいロゴに込めた意味

2022年9月1日、LINKAのロゴが数年ぶりに生まれ変わった。これまでよりも太く、存在感を増した新しいロゴに込められた想いを尋ねた。

「僕らが大切にしたい【STAY BOLD】という在り方【LINKA】という名前になるまでのストーリーを表現したかったんです。」

そのストーリーとは、アルフ氏が作曲した【凛花】という曲と、【LINK Alff】という名前に込められた想いに深く由来している。

「大学生の時、仲間に誘われたことをきっかけに、グループでずっと音楽活動を続けていて。僕が会社を起こした時、そのグループはすでに解散していたんですけど。でも、当時自分にとってそこが全てだったし、大事にしたいものだった。1番思い入れのある曲のタイトル【凛花】を会社の名前につけることで、その想いを背負っていこうと思ったんです。」

音楽活動のつながりは、アルフ氏の原点でもあると話す。

「会社名のLINKA、頭文字を凛花(RINKA)のRではなくにしたのは【LINK Alff】のLを掛けているんですよ。そもそも僕の仕事のきっかけって、クラブ内でフライヤーの制作を依頼されたのが始まりで。顔の見える人からの依頼が、新たな人との出会いや仕事に繋がっていった。点と点が線になって、今のLINKAが創られたんですよね。」

社名に込められたストーリーは、人との繋がりを何よりも大切にするアルフ氏のアイデンティティそのものだった。

LINKA LAなど、今後のグローバルな展開も視野に入れ創られたロゴは、平仮名でもアルファベットでも同じ印象を受ける。加えて、アルファベットの”LIN”を平仮名の”りん”と読めるようにすることで、名前の由来となった”凛花”を表している。

アルフ氏に、今日までの過程で感じている”変化”について尋ねてみた。

「抽象的な表現になるんですけど、ずっと変わらない軸があって、その太さが幹のように太くなったと思っていて。それは、いろんな経験からの成長でもあり、学んだことが身になっているという意味でもある。

例えばこのロゴ。制作時間はたった数時間なんですけど、手を抜いているとかではなくて。今表現したいものを、経験や選択肢が脳の中に膨大なデータとして蓄積されたことによって生まれた”直感”から創られたもの。これって、10年前にはできなかったことなんですよね。」

絶対的な根拠があるからこそ、1つのモノに付随して紡がれる言葉や、そこから生まれる現象には深みがあるのだと感じる。



これからLINKAが向かう先

2022年、9月。不慮の事態で消えてしまったLINKAのInstagramが再開設され、公式noteの開設準備が始まる。LINKAの情報がなかなか見つけられなかったこれまでの状態から一転。14年目に入ってからの動きは、何かが違う。その変化の理由を聞いてみた。

「今までは、表に立つことを避けてきたんです。それは僕の意地とプライドなんですけど。自分から目立つより、世の中から発見されたかった。でも、それってめっちゃ時間がかかるじゃないですか。LINKAがもっと面白いことをするために、ステージを上げるためには表に立つ必要があると感じた。原点に立ち戻った8月、覚悟を決めて、これまでの意地やプライドを捨てることにしたんです。」

原点回帰。そこには、アルフ氏の歩んだ13年間の捉え方が大きな影響を与えていた。

左:これまでの13年の経過の感覚/右:今感じている経過の感覚

「これまでは、経験を重ねる度、ワンステージ上がるみたいな感覚でいたんですよね。でも、それが違って。実は俯瞰で見ると大きな円で、これをミクロで見るといろんな渦を巻いて進んでいたんです。大きな流れから一周して初心に還った今、最初に大切にしていたものをもう一度大切にしたい。そう思ったんです。」

アルフ氏には、まだまだ叶えたい野望がたくさんある。あとは、それを実現させるだけの段階に来たと話す。

「僕が今、何故会社というチームをもっと強くしたいかというと、”大きいことをみんなでやれたら楽しいな”ってのが1番なんですよ。10+10で20じゃない、10×10で100みたいな掛け算方式でやりたいなって。その方が絶対面白いし、感覚としては”目指せ部活”です。」

New BalanceやRed Bullといった、いわゆるナショナルクライアントとの仕事と並行し、ますます加速していくLINKA。そこに不安がないのかと問いかけると、アルフ氏は声を弾ませてこう答えた。

めっちゃ楽しみなんですよね。新しい刺激というか、挑戦したくてたまらなくて。僕にとって”不安=面白いこと、ワクワクすること”なんですけど、そのアドベンチャー感を常に求めているんです。そういう意味でも、この1年はもっと刺激が欲しいし、痺れたいんですよ!」

14年目を共に迎えたメンバーとアルフ氏(右から4番目)2022/9/9


創業から14年目に入ったLINKAが今年、さらに飛躍しようとしている。このnoteでは、アルフ氏の企てや想い、LINKAの足跡を記録することで、読む人がある種共犯者というか、その目撃者になって欲しいと思う。私もその一人として、軌跡を残し続けよう。(取材・執筆/廣田彩乃




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