fay ender ⑱【本格ファンタジー小説】第三章 太古の記憶「3-2 期待という名の世迷い言②」
第3章 太古の記憶3-2 期待という名の世迷い言②
( 前作 「 期待という名の世迷い言① 」 のつづき )
「二十三年間もほったらかしにしておいて、今さら名乗り出られてもなあ。
当然肉親の情はこれっぽっちも湧かないし、息子としての義理も感じないし、別段会いたいとも思わないぜ? それが今頃やっきになって死んだも同然の俺を探し回るとは、都合がよすぎないか? どうしてもっと早く探してくれなかったかな、と不信感で一杯なんだがな」
視線をわずかに逸らした様子を見て、フィオラ