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子どもが意見を表明する「機会と場」

市民文化祭 第30回 福生市青少年の意見発表大会が行われました。

私はこうした、子どもが意見を表明する「機会と場」は非常に重要だと考えています。


意見表明権は、国連の子どもの権利条約の第12条に規定されています。子どもの自由の保障に基礎をおいたものであり。ポーランドの小児科医師であり、教育家、作家であったコルチャックの思想を基盤として導き出された権利です。

条文には「締結国は、自己の見解をまとめる力のある子どもに対して、その子どもに影響をあたえるすべての事柄について自由に自己の見解を表明する権利を保障する。その際に子どもの見解が、その年齢及び成熟に伴い、正当に重視される」とあります。

また、令和3年4月、東京都こども基本条例が施行、さらに今年の4月1日にはこども基本法が日本国憲法および児童の権利に関する条約の精神にのっとり、全てのこどもが、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指し、こども政策を総合的に推進することを目的に制定されました(こども家庭庁HP参照)


さて、子どもの権利条約12条は、自分にかかわる物事について、考えや感じたことを大人に表現する権利を保障するものです。意見表明権を保障することで、主体的自発的な学び、自分で考える力、ひいては「内なる力と可能性」が引き出され、自己決定権や主体的な人間形成が可能となると私は考えます。


子どもが安心して、自分の思っている事、考えていることを否定されずに、言える、表明できる環境の下で子どもの考える力、創造する力は育ちます。そして、そのような文脈で考えた場合、「子どもたちが主体的に意見を述べる機会と場」が日常において保証される事が何よりも重要です。


さて、今回行われた「青少年の意見発表大会」や「子ども議会」は意見表明の特別な場を提供する機会です。


今回の「青少年の意見発表大会」でも、深くまた広く、そして鋭い視点からの主張がいくつかありました。また、過去の私の一般質問で取り上げた内容もありました。


子ども議会は、「子どもの権利条約」及び「東京都こども基本条例」の具現化、また子どもが地域や学校に対する意見、提案を発言できる機会の提供等を目的に開催されてきました。毎回、子どもならでの視点から行われる質問を楽しみにしていると同時に勉強させていただいています。


こうした特別な「機会と場」は、主権者教育、シチズンシップ教育に繋がる、子ども達が、将来の自主自立的な市民としての「力と可能性」を育む貴重な「機会と場」であると同時に「きっかけ」「契機」でもありえます。

一つ一つ、こうした機会を大切にし、学校、家庭、地域で、児童・生徒が語ったテーマや社会課題について真剣に話し合うことをきっかけに、より日常的に子どもの考えていることや感じていることを大切にできる、人権を大切にできる社会につながっていけばと思います。

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